どうして、ただの女子高生が魔王と戦うことになるわけ!?

小松広和

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第一章 私は絶滅危惧種

第五話 私の才能新発見

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「いらっしゃいませ」
お店を手伝うことになった。バイトは初めてだからうまくできるかなぁ、と思ったけれど。
「ありがとうございました。また来てくださいね♡」
「おう、毎日来るよ」
うまくできてるみたい。私にこんな才能があったんだ。

「麗華ちゃんは愛想がいいからお客さんの評判がいいわねー。いっそのこと魔王退治なんてやめてずっとここで働いたら?」
「そう・・・・しようかなぁ」
「ダメだよ。君が魔王を倒さないとこの世界の人々は苦しみ続けることになるんだ」
「どうせお金が目当てなんでしょ?」
私はテーブルを拭きながら冷たい口調で言った。

「もちろん君にも分け前を渡すつもりさ」
「本当に? それでいくらくれるの?」
「10万マネをあげるよ」
「ええー! そんなに!」
私は手を叩いて喜んだ。

「騙されちゃダメだよ。魔王に掛けられた賞金は一億マネだよ」
おばさんは笑いながら言う。
「それって私が10万でポチが990万てこと?」
「9990万だよ」
私は計算が苦手なのだ。

「わかったよ。100万マネを渡すよ」
「本当!」
「まだ100万と9900万だよ」
危ない危ない。またまた騙されるところだったわ。でも、考えてみたら私が戦うんだから私が全部貰ってもいいよね。

 飲食店は昼が過ぎるとお客さんが急激に減ってくる。
「暫くは暇だから休憩していいよ」
「ありがとうございます」
「じゃあ、モンスターを倒しに行こう」
ポチがとんでもないことを言い出す。

「ええ、せっかくの休憩時間なのに」
 私は思いっきり嫌がってみた。これじゃあ過重労働だよ。こうなりゃポチへの心理攻撃だわ。さあ、私の姿を見て考え直すのよ。
「それじゃあ行こうか」
全く効果なかったみたい。
「少し休んでからにしようよ」
「この世界ではレベルが低いとやっていけないんだ。さあレベル上げに行くよ」
「そんなぁ」
私は渋々歩き始めた。

「麗華ちゃん。最低限の武器と盾を用意しといたよ。これを使いな」
おばさんが差し出したのは短剣と木の盾だ。
「この辺のモンスターだったらこの武器で上等だ。これでレベル上げができるね」
私は剣と盾を持った。何か違和感を感じる。
「ねえ、ポチ。鏡を出してよ」
「ほい」
鏡に映った自分を眺める。横を向いてみる。体をひねってみる。
「やっぱりこの姿って勇者じゃないよね」
「気に入らないことがあるのかい?」
「うーん。何だろ? 何かが違うような」

 私は納得のいかないまま一枚のクエストを持って町外れに出た。
『ミニ悪魔を倒して小悪魔の指輪を手に入れる』
このモンスターって強くないよね。ポチは大丈夫だって言ってたけど。

「いたよ。ミニ悪魔だ」
「え? どこどこ?」
「目の前の草むらだよ」
私の前にある草が動くと、一匹のモンスターが飛び出してきた。
「勝てるかな?」
「大丈夫だ。君はレベル5になってるし、短剣に木の盾を持ってるんだ。十分勝てる相手だよ」
「わかった」

 ミニ悪魔の攻撃、1のダメージを受けた。麗華の攻撃、1のダメージを与えた。ミニ悪魔の攻撃、1のダメージを受けた。麗華の攻撃、1のダメージを与えた。
「どうしてこれだけの装備で1しかダメージを与えられないんだい?」
「そんなのわからないよ! ええい!」
私は横に大きく短剣を振り回した。ヒラリ!

 ミニ悪魔の顔は真っ赤になった。
「え? エ、エ、エッチー!」
会心の一撃。ミニ悪魔に13652のダメージを与えた。麗華はミニ悪魔を倒した。
「いきなり強くなったね。何があったんだい?」
「何でもないわよ」
私はスカートを押さえながら言った。

「やっぱり制服で戦うのはおかしいよ」
「このクエストで貰うお金で防具を買うといいよ。ほら、そこに指輪が落ちてるだろ? それを拾って交換所に持って行くんだ」
私はさっきのモンスターが落とした小悪魔の指輪を拾った。

「それで? 100マネしか貰えなかったけど、これで何が買えるって言うの?」
「これなら買えるよ」
こうして私は渋々毛糸のパンツを購入するのであった。
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