どうして、ただの女子高生が魔王と戦うことになるわけ!?

小松広和

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第二章 旅立ち

第二十五話 足手まとい

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 ブラックキャットヤマトンAの攻撃。麗華は123のダメージを受けた。
「麗華大丈夫? ここは私に任せて下がって!」
「はい、サラさん」
クレアは癒やしの魔法を唱えた。麗華のHPが200回復した。
「これで大丈夫ですね」
「ありがとうございます。クレアさん」
あああああの攻撃。あああああは稲妻クラッシュを発動した。ブラックキャットヤマトンの群れを倒した。

「怪我はありませんか? 麗華さん」
「大丈夫ですクレアさん。私って足手まといですよね?」
「そんなことはありませんよ」
「そうだよ。そんなこと気にするなって」
「サラさん、ありがとうございます」

 私は戦闘のたびに経験値を得ることはできるけど、殆ど戦力になってないよね。ていうか私がいなかったらもっと楽に勝てる気がする。これでいいのかな?

 私はそんなことを考えながらみんなの一番後ろを歩いていた。
「どうしたんだい麗華?」
ポチが聞いてきた。
「何でもないの?」
「自分が戦闘の足手まといになってることを考えていたんだね」
そうかポチは心が読めるんだっけ。

「私このパーティにいていいのかな?」
「それはいない方がいいに決まってるよ。君がいなければもっと強いモンスターと戦うこともできるしね」
何か面と向かって言われると腹が立つわね。

 今日の宿は少し大きい部屋だった。お風呂も大浴場があるという。
「じゃあ、私はお風呂に入ってきます」
「ああ、ゆっくり入っておいで?」
「皆さんはまだ入らないのですか?」
「いいからいいから早くお風呂に行った行った」
アイラが私の背中を押した。バタン。

 え? 私、部屋から追い出された? まさかだよね?
『でも、私はいつも戦闘のお荷物だし、いない方がいいって思われてるかも。みんな優しいから声に出さないだけで』
「そんなことはないと思うよ」
「ええーー!! ポチ! ここはお風呂よ!」
「それがどうかしたかい?」
「きゃー! エッチ!」
私はタオルで前を隠して湯船から立ち上がった。でもこういう場合立ち上がらない方がいいよね。

 私が部屋に戻ると、
「え! もう上がってきたの?」
とアイラが叫び、何かを後ろに隠した。
「ごめんなさい。お風呂に変態が出没したものですから」
私のいないところで何かしてたんだ。私を守りながら戦う方法の研究とか? やっぱりお荷物なのかなぁ?

「まあ、いいか。少し準備不足だけど」
「え?」
「はい、これプレゼント」
「プレゼント?」
アイラは4つの包紙を私に差し出した。

「麗華ちゃんがこのパーティーに入ってからお祝いしてなかったでしょ? お祝いのパーティーができない代わりにプレゼント」
「嘘?」
「どう? 貰ってくれる?」
「も、もちろんです。ありがとうございます。嘘みたい」

 私は4つの包み紙を抱えて頬ずりをした。
「今開けていいですか?」
「もちろんよ。ねえみんな」
「いいに決まってます。お気に召すと嬉しいのですが」
私はクレアさんの優しい言葉に押されて包み紙を開けることにした。

 まず一番小さいのから。中から可愛いピンクのリボンが出てきた。
「それは私からよ」
アイラが微笑んで言った。
「ありがとうございます。とても可愛いです」
私は早速自分の頭にリボンを付けてみる。そしてクレアさんが魔法で出してくれた鏡を覗き込んでみた。自分で言うのも何だがとても似合ってて可愛い。

 次に二番目に小さな包みを開ける。私は食事をする時一番好きな物を最後に残す主義だ。だって嫌いな物から食べて好きな物だけにしたいじゃない。
「うわー。可愛いポーチだ」
「それは私からです。麗華さんに似合うと思って」
「クレアさん。ありがとうございます。こんなの欲しかったんです」

 次からは少し大きくなる。細長い箱だけどなんだろう? 中から棒が一本出てきた。
「これは何?」
「それは私からだよ。横のボタンを押してごらん」
私は棒の横に付いているボタンらしき物を押した。すると物凄い勢いで棒が長く伸びていった。
「きゃー!」

「驚いただろ? 如意棒さ」
「如意棒って孫悟空の?」
「もちろん偽物だけどね」
突然女の子らしい物から遠ざかったわね。
「モンスターの目を目掛けて伸ばしてやれば目潰しとして使えるよ」
何かせこいような・・・・

 いよいよ最後は勇者様よね。何だろう? とっても気になる。
「お洋服だ! とても高そう・・・・」
「気に入ってくれたかな?」
「もちろん・・・・でも・・・・ちょっと露出が多いような・・・・かなりセクシーだし・・・・」
「少し高かったからポチと半分ずつお金を出し合ったんだ。この服はポチの意見がふんだんに入ってる」

 道理で。こんな大胆な服着られないよ。
「どうだい? 気に入ってくれたかい?」
「ポチ! 勇者様に何言ったのよ?」
「麗華の好みを教えただけだよ」
「それって絶対に誤解されてるでしょ!」

「ハッ! ポチ、あなたお金なんて持ってないわよね? どうしたの?」
「お金なら麗華の財布に入ってたよ」
「くおらー!!! この泥棒猫が!!!」
こうしてポチはこの夜、外の犬小屋で寝ることになったのでした。
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