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第二章 旅立ち
第三十一話 バッドエンド
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つるん! ステン!
「痛ーい!」
道が濡れているわけでも凍っているわけでもないところで転ぶなんて恥ずかしいよー。もう歳なのかな?
壺が割れてからこういうプチ不運が多くなっているような。偶然だよね。
「麗華さん目の前に大ミミズがいますよ。気を付けてください」
「きゃー!」
私ミミズとか蛇とかって大の苦手なんだよね。昆虫も嫌いだけどこの二つはダントツで嫌い。
カーカー。
「え? 黒い鳥? まさかカラス?」
「あれは黒鳥です。とても縁起の悪い鳥とされています」
言い方は違うけど結果的にカラスなわけね。
「そんなに縁起が悪い鳥なのですか?」
「あの鳥が上空を横切ると不幸が起きるのです」
「異世界にもカラスは居るんですね?」
「いえ、カラスとは不吉のレベルが違います。もし黒鳥にフンを落とされでもしたら80%の確率でその人は死にます」
ベチャッ。
「頭に何か降ってきた」
「黒鳥のフンですね」
「ええーー!」
「これはまずいことになりました。今から24時間以内に死ぬ確率は80%です」
「クレアさん、冗談ですよね?」
クレアさんは俯き涙を流している。
「サラさん! 大丈夫ですよね!?」
「・・・・・・ごめん・・・・・・」
「えー!」
「アイラさん! 勇者様!」
「君と一緒に旅をできたことは一生忘れないよ」
「ええーーー!!!」
でも、今から24時間モンスターに出会わなきゃ大丈夫だよね。私はまだ高校生なんだから若いし突然心臓麻痺ってこともないだろうし、異世界に交通事故ってのもおかしいし。
キングドラゴンが3体も現れた。
「どうしてこのタイミングで強そうなモンスターが現れるのよ!」
キングドラゴンは麗華を睨んでいる。麗華はしびれて動けない。ダメだわ。完全に詰んだわ。
・・・・・・・・・・。
「麗華さん。大丈夫ですか?」
「え? 私どうしてたの?」
「はい死んでいました」
「でも、どうして今生きてるの?」
私は自分の顔を触って生きていることを確かめた。
「蘇生の魔法で生き返りました」
「そうか! ここは異世界なんだっけ。死んでも生き返ることができるんだよね」
「はい」
「だったらどうして皆さんは私に最後のお別れみたいなことを言ったんですか?」
「助かったのは本当に偶然だったんです」
「え?」
「私達は一瞬で全滅しました」
「じゃあ、どうして生きているのですか?」
「たまたま通りかかった人が近くにある教会まで運んでくれたのです」
「なるほど。だったらいずれは助かるってことなのですね?」
「いえ、死んでから4時間以内に蘇生の魔法を掛けなければ蘇ることはありません」
「ええええーーーーーー!!!!!」
本当にこの世と永遠のお別れになるところだった事実を知った私の顔はみるみる青ざめていくのであった。
「痛ーい!」
道が濡れているわけでも凍っているわけでもないところで転ぶなんて恥ずかしいよー。もう歳なのかな?
壺が割れてからこういうプチ不運が多くなっているような。偶然だよね。
「麗華さん目の前に大ミミズがいますよ。気を付けてください」
「きゃー!」
私ミミズとか蛇とかって大の苦手なんだよね。昆虫も嫌いだけどこの二つはダントツで嫌い。
カーカー。
「え? 黒い鳥? まさかカラス?」
「あれは黒鳥です。とても縁起の悪い鳥とされています」
言い方は違うけど結果的にカラスなわけね。
「そんなに縁起が悪い鳥なのですか?」
「あの鳥が上空を横切ると不幸が起きるのです」
「異世界にもカラスは居るんですね?」
「いえ、カラスとは不吉のレベルが違います。もし黒鳥にフンを落とされでもしたら80%の確率でその人は死にます」
ベチャッ。
「頭に何か降ってきた」
「黒鳥のフンですね」
「ええーー!」
「これはまずいことになりました。今から24時間以内に死ぬ確率は80%です」
「クレアさん、冗談ですよね?」
クレアさんは俯き涙を流している。
「サラさん! 大丈夫ですよね!?」
「・・・・・・ごめん・・・・・・」
「えー!」
「アイラさん! 勇者様!」
「君と一緒に旅をできたことは一生忘れないよ」
「ええーーー!!!」
でも、今から24時間モンスターに出会わなきゃ大丈夫だよね。私はまだ高校生なんだから若いし突然心臓麻痺ってこともないだろうし、異世界に交通事故ってのもおかしいし。
キングドラゴンが3体も現れた。
「どうしてこのタイミングで強そうなモンスターが現れるのよ!」
キングドラゴンは麗華を睨んでいる。麗華はしびれて動けない。ダメだわ。完全に詰んだわ。
・・・・・・・・・・。
「麗華さん。大丈夫ですか?」
「え? 私どうしてたの?」
「はい死んでいました」
「でも、どうして今生きてるの?」
私は自分の顔を触って生きていることを確かめた。
「蘇生の魔法で生き返りました」
「そうか! ここは異世界なんだっけ。死んでも生き返ることができるんだよね」
「はい」
「だったらどうして皆さんは私に最後のお別れみたいなことを言ったんですか?」
「助かったのは本当に偶然だったんです」
「え?」
「私達は一瞬で全滅しました」
「じゃあ、どうして生きているのですか?」
「たまたま通りかかった人が近くにある教会まで運んでくれたのです」
「なるほど。だったらいずれは助かるってことなのですね?」
「いえ、死んでから4時間以内に蘇生の魔法を掛けなければ蘇ることはありません」
「ええええーーーーーー!!!!!」
本当にこの世と永遠のお別れになるところだった事実を知った私の顔はみるみる青ざめていくのであった。
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