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第三章 魔王退治
第四十四話 無謀な願い
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ジョブチェンジを実現するため朝早くから役所のような大聖堂に並んだ私なのです。
「こちらが変更可能な職業の一覧になります」
「ええー! こんなになれる職業があるの? どうして?」
「教会によって転職の種類や幅が違ってくるんだ。大きな教会やレベルの高い神父だと転職できる種類も増えてくる」
「ポチ本当?」
「僕が嘘をついたことあるかい?」
「ポチが言ったから疑ってるんじゃない」
でもこんなに種類があったらどれにしようか迷っちゃうよ。そうだみんなに聞いてみよう。
「私ってどんな職業が似合うと思います?」
「やっぱり魔女よ。でも普通の魔女じゃ私と被っちゃうから白魔道士なんてどうかしら。回復系の呪文を得意としてるわ」
「あら、それだと私と被ってしまいます。回復系は僧侶で十分ですよ」
「このパーティーに必要なのは攻撃力だ。強い攻撃力を持つ剣士がいいよ。剣士なら強い武器さえ手に入れば物凄い攻撃力を発揮できるし」
「やはりここはセクシーさを求めたグラビアアイドルか、麗華の体型を生かした女子小学生なんかがいいんじゃないかな?」
「ポチは黙ってて! ・・・・てか体型を生かした小学生ってどういう意味よ!」
「麗華のスリーサイズはほぼ一緒の数字じゃないか」
「そ、そ、そんなことないわよ!」
即答できないところが悲しい。
「あれ? この魔剣士って何ですか?」
「魔法が使える剣士だよ」
「それってみなさんの意見が集約されている凄い職業じゃないですか?」
「確かにそうね」
アイラの言葉に全員が頷く。
「僕の意見が反映されてないよ」
「ポチは黙ってて」
「私、魔剣士に転職します」
私は満面の笑みで窓口の女性に告げた。これでみんなの役に立てるんだと思うと嬉しくてたまらない。
「本当にこの職業でいいのですか?」
「え? それってどういう意味ですか?」
「いえ、あなたさえ良ければいいです」
「いや、だからどういう意味・・・・」
「こちらの申請用紙を持って五十七番の部屋にお入りください」
え? 何? 何? 受付の人何が言いたかったの? とっても気になるんですけどー!
部屋に入ると神々しさを纏った神父さんが優しく言った。
「本当に魔剣士でいいのだな?」
「だから何で後悔しないですか的な確認をするんですか?」
「では今までの罪を悔い改めてそっと目を閉じなさい」
「ええー! 教えてくださいよ!」
「舞踏家レベル10のこの者の職業を上級職の魔剣士に改めよ」
私の体が一瞬光り、やがて元に戻っていった。
「これでそなたは魔剣士レベル1に転職した。おめでとう」
「ありがとうございます」
「低級職の低レベルからの転職ゆえなかなかレベルが上がらないと思うが頑張りなさい」
「えええーーーーー!!! 私早くレベル上げしなければいけないのにー!」
またしても転職に失敗する私なのでした。
「こちらが変更可能な職業の一覧になります」
「ええー! こんなになれる職業があるの? どうして?」
「教会によって転職の種類や幅が違ってくるんだ。大きな教会やレベルの高い神父だと転職できる種類も増えてくる」
「ポチ本当?」
「僕が嘘をついたことあるかい?」
「ポチが言ったから疑ってるんじゃない」
でもこんなに種類があったらどれにしようか迷っちゃうよ。そうだみんなに聞いてみよう。
「私ってどんな職業が似合うと思います?」
「やっぱり魔女よ。でも普通の魔女じゃ私と被っちゃうから白魔道士なんてどうかしら。回復系の呪文を得意としてるわ」
「あら、それだと私と被ってしまいます。回復系は僧侶で十分ですよ」
「このパーティーに必要なのは攻撃力だ。強い攻撃力を持つ剣士がいいよ。剣士なら強い武器さえ手に入れば物凄い攻撃力を発揮できるし」
「やはりここはセクシーさを求めたグラビアアイドルか、麗華の体型を生かした女子小学生なんかがいいんじゃないかな?」
「ポチは黙ってて! ・・・・てか体型を生かした小学生ってどういう意味よ!」
「麗華のスリーサイズはほぼ一緒の数字じゃないか」
「そ、そ、そんなことないわよ!」
即答できないところが悲しい。
「あれ? この魔剣士って何ですか?」
「魔法が使える剣士だよ」
「それってみなさんの意見が集約されている凄い職業じゃないですか?」
「確かにそうね」
アイラの言葉に全員が頷く。
「僕の意見が反映されてないよ」
「ポチは黙ってて」
「私、魔剣士に転職します」
私は満面の笑みで窓口の女性に告げた。これでみんなの役に立てるんだと思うと嬉しくてたまらない。
「本当にこの職業でいいのですか?」
「え? それってどういう意味ですか?」
「いえ、あなたさえ良ければいいです」
「いや、だからどういう意味・・・・」
「こちらの申請用紙を持って五十七番の部屋にお入りください」
え? 何? 何? 受付の人何が言いたかったの? とっても気になるんですけどー!
部屋に入ると神々しさを纏った神父さんが優しく言った。
「本当に魔剣士でいいのだな?」
「だから何で後悔しないですか的な確認をするんですか?」
「では今までの罪を悔い改めてそっと目を閉じなさい」
「ええー! 教えてくださいよ!」
「舞踏家レベル10のこの者の職業を上級職の魔剣士に改めよ」
私の体が一瞬光り、やがて元に戻っていった。
「これでそなたは魔剣士レベル1に転職した。おめでとう」
「ありがとうございます」
「低級職の低レベルからの転職ゆえなかなかレベルが上がらないと思うが頑張りなさい」
「えええーーーーー!!! 私早くレベル上げしなければいけないのにー!」
またしても転職に失敗する私なのでした。
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