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第三章 魔王退治
第四十六話 ドラゴンを倒せ
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私は剣の代わりに木の棒を持っている。何で?
「これはファルカタの棒ですね」
知識豊富なクレアが答えた。
「ファルカタって何ですか?」
「木の種類です」
「ファルカタって木があるんだ」
「この棒を買った時に説明書が付いてたわよ」
アイラが店員から貰った紙を開ける。
「原産地は東南アジアのマルク諸島で非常に柔らかい木ですのでモンスターを強く叩かないでください」
「これって武器ですよね?」
「一応補足しておきますとファルカタの棒の強度はあの有名なヒノキの棒より四十三段階低いです」
「四十三って・・・・」
でも私が装備できる武器ってこれしかなかったんだよね。
「これは強い武器が持てるようにレベルを上げるしかないな」
サラが深く頷きながら言った。
「よし、だったらレベル低めのモンスターを数多く倒そう」
勇者様まで乗り気だ。でも私のために考えてくれてるんだよね。少し嬉しいかも。なぜ少しかというとこれから絶対ハードになるよ。
で、レベル上げ作戦開始。
「よし、麗華ちゃん今だ!」
「はい!」
ポコ。トロールミニに1のダメージ。トロールミニは頭をポリポリ掻いている。真剣この武器弱いよ。
「なかなかレベル上がらないな」
サラさんがこう言い出した時は危険な気がする。
「やはり強いモンスターを倒して一気にレベルを上げる方がいいのかしら?」
「でも強いモンスターと戦ったらレベルの低い麗華さんは死んでいまいます」
「その時はその時だよ」
やっぱり。
「それもそうですね。運が良ければ生き返るかも知れませんし」
クレアさんまで何言い出すのよ!?
「と言うわけだ。ドラゴン狩りに行くぞ!」
「極端過ぎます!」
「麗華ちゃん、攻撃してすぐ後方に行くんだ!」
「はい!」
ポコ。
このせこい攻撃を繰り返すこと50回。
「やったー。ホワイトドラゴンを倒したぞ!」
はっきり言ってもうくたくた。これでレベルが上がらなかったらもう知らないんだからね!
「麗華さんもたくさん攻撃をしましたから経験値も多く貰えるはずですね」
ピロロロン。やった-! レベルの上がる音だ。
「どう? 上がった?」
私たちは例の本を覗き込んだ。
「上がってる」
「レベルいくつになった?」
「ええっと・・・・レベル1.1? って小数? レベルって少数単位で上がることもあるの?」
暫くの静寂の後。
「よし、あそこにいるブルードラゴンも倒すぞ!」
「おー!」
「ちょっと待ってください。もしかしてこの生活ってまだまだ続くんですか?」
「それはそうだよ」
サラは笑顔でさらっと答える。
「普通の剣が持てるレベルっていくつくらいなのでしょうか?」
「そうですね。おそらく最低レベル5でしょうか?」
クレアが何の躊躇もなく私の質問に答えた。
「1匹倒して0.1ということはレベル5にするためには・・・・50匹!!」
「頑張りましょう」
「いやだー!」
小さな子どものようにだだをこねる私をみんなが力尽くで引っ張っていくのでした。
「これはファルカタの棒ですね」
知識豊富なクレアが答えた。
「ファルカタって何ですか?」
「木の種類です」
「ファルカタって木があるんだ」
「この棒を買った時に説明書が付いてたわよ」
アイラが店員から貰った紙を開ける。
「原産地は東南アジアのマルク諸島で非常に柔らかい木ですのでモンスターを強く叩かないでください」
「これって武器ですよね?」
「一応補足しておきますとファルカタの棒の強度はあの有名なヒノキの棒より四十三段階低いです」
「四十三って・・・・」
でも私が装備できる武器ってこれしかなかったんだよね。
「これは強い武器が持てるようにレベルを上げるしかないな」
サラが深く頷きながら言った。
「よし、だったらレベル低めのモンスターを数多く倒そう」
勇者様まで乗り気だ。でも私のために考えてくれてるんだよね。少し嬉しいかも。なぜ少しかというとこれから絶対ハードになるよ。
で、レベル上げ作戦開始。
「よし、麗華ちゃん今だ!」
「はい!」
ポコ。トロールミニに1のダメージ。トロールミニは頭をポリポリ掻いている。真剣この武器弱いよ。
「なかなかレベル上がらないな」
サラさんがこう言い出した時は危険な気がする。
「やはり強いモンスターを倒して一気にレベルを上げる方がいいのかしら?」
「でも強いモンスターと戦ったらレベルの低い麗華さんは死んでいまいます」
「その時はその時だよ」
やっぱり。
「それもそうですね。運が良ければ生き返るかも知れませんし」
クレアさんまで何言い出すのよ!?
「と言うわけだ。ドラゴン狩りに行くぞ!」
「極端過ぎます!」
「麗華ちゃん、攻撃してすぐ後方に行くんだ!」
「はい!」
ポコ。
このせこい攻撃を繰り返すこと50回。
「やったー。ホワイトドラゴンを倒したぞ!」
はっきり言ってもうくたくた。これでレベルが上がらなかったらもう知らないんだからね!
「麗華さんもたくさん攻撃をしましたから経験値も多く貰えるはずですね」
ピロロロン。やった-! レベルの上がる音だ。
「どう? 上がった?」
私たちは例の本を覗き込んだ。
「上がってる」
「レベルいくつになった?」
「ええっと・・・・レベル1.1? って小数? レベルって少数単位で上がることもあるの?」
暫くの静寂の後。
「よし、あそこにいるブルードラゴンも倒すぞ!」
「おー!」
「ちょっと待ってください。もしかしてこの生活ってまだまだ続くんですか?」
「それはそうだよ」
サラは笑顔でさらっと答える。
「普通の剣が持てるレベルっていくつくらいなのでしょうか?」
「そうですね。おそらく最低レベル5でしょうか?」
クレアが何の躊躇もなく私の質問に答えた。
「1匹倒して0.1ということはレベル5にするためには・・・・50匹!!」
「頑張りましょう」
「いやだー!」
小さな子どものようにだだをこねる私をみんなが力尽くで引っ張っていくのでした。
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