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第46話 草壁君の特別な人って大変
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私はいつものように沙耶ちゃんと野乃葉ちゃんと一緒に登校していた。
「草壁君て女の子を下の名前で呼ばないのかな?」
「呼ばないみたいだよ」
「沙耶ちゃん、何でそんなこと知ってるの?」
「有名な話だからね。誰とも付き合わなくなってからは特にこだわってるみたい」
そう言えば、昔から知ってる沙耶ちゃんのことも『夏上さん』て呼んでるよね?
それって‥‥もしかして私だけ特別ってこと?
だとしたら嬉しいよー。この世で私だけが下の名前で呼ばれてるんだ。
「むふふふ」
「突然、気持ち悪い笑い方をしてどうしたの?」
「ちょっとね」
「きっと~柚衣ちゃんは~草壁君の~特別な人だって~喜んでるんだよ~」
野乃葉ちゃんて時々鋭いよね?
「そう言えば柚衣ちゃんて呼んでるもんね」
そうだよそうだよ。柚衣ちゃんて呼ばれてるんだよ。むふふ。
う~顔が思わずにやけてしまう。
あっ! そう言えば野乃葉ちゃんのことも名前で呼んでなかったっけ?
私たちは玄関へと到着し、私が靴箱の蓋を開けると、大量の手紙が落ちてきた。
「もしかしてラブレター?」
「まさか急にモテたりしないよ」
どうしてこんな物が入ってるわけ?
「凄い17通もあるよ」
もう数えたんかい! 沙耶ちゃんの行動力は凄い。
「開けてみなよ」
「ダメだよ。私、草壁君としか付き合う気ないもん」
「じゃあ、読まずに捨てちゃうわけ? これ書いてくれた人がかわいそうだよ」
それもそうか?
でも下手に読んだら返事書かなくちゃダメだよね?
断りの手紙何て私に書けるかな?
「大丈夫だって。開けても開けなくてもわからないから」
「それはそうだけど」
「さあ開けて読もう」
沙耶ちゃんが私の腕を揺する。
「もしかして何が書いてあるか知りたいだけ?」
「当然っしょ」
沙耶ちゃんてこういう人だったわ。
自分が興味持ったことには積極的なんだよね。
「やっぱりダメ。読むなら一人で読む」
「もう何でよ」
あからさまにがっかりしてるね。
「もしかしたら~中園君が書いたのかも~しれないよ~」
「琉生が? 何でよ?」
琉生がこんな面倒なことをするわけないよ。
私は手紙の差出人を確認したが‥‥。
「どの手紙にも差出人の名前が書いてないよ」
「恥ずかしいからじゃない?」
「そうなのかなぁ?」
確かにそうだよね? 他の人が見るかもしれないし。
「だから開けてみよう」
「もうダメだよ」
こうなったら沙耶ちゃんはしつこい。
「わかった。きっと草壁君からのデートの日程だよ」
「何で17通も書くのよ」
「伝わらないといけないからに決まってるじゃない」
沙耶ちゃん、それはあまりに強引な理論だよ。
「もしかして~柚衣ちゃんだけが~名前呼びされてるのが分かって~草壁君のファンが~果たし状を書いたのかもしれないよ~」
何ですって~! でも心当たりがあるような。
私は草壁君の周りにいた女子が『どうしてあの子のことを名前呼びしてるの?』と言っていたのを思い出した。
私は慌てて手紙の封を開けてみた。
『今日の放課後、体育館裏に来られたし。決着を付けたく思う』
本当に果たし状だよ!
『あなたが裕哉君から名前呼びされているのを私は認めないわ。この世から消えてもらうから今日の帰りに屋上に来て』
『あなた何者? 絶対に殺す。夜道の一人歩きには気をつけることね』
全部、果たし状だよ!
どうすればいいのよ?
「これは強烈だね? もしもの時は骨は拾ってあげるからね」
「沙耶ちゃん、いきなり裏切らないで!」
私は沙耶ちゃんの手を握って懇願した。
でも、本当にどうしたらいいんだろう?
先生に相談する? きっと陰でやられちゃうよね? 女の子って怖いから。
草壁君に相談するのが一番だよね? 火に油を注ぐような気もするけど。
「よっしゃ! 燃えてきたー!」
沙耶ちゃん、何燃えてるの?
「こう来なくっちゃ面白くないよね」
思いっきり面白くなんだけど。
「行くわよ」
「どこへ?」
「武器屋さん。勇者の剣くらい装備した方がいいでしょ?」
「そんなお店ないよ!」
沙耶ちゃん、お願いだから真剣に考えて。
お昼休みに藁をも掴む思いで草壁君の教室にやって来た。
「何しに来たの?」
8組の女子たちが教室に入れてくれない。
てか、かなり怖いんだけど。どうしよう。
思わず何もせずに帰ってしまった。
まだメアドもラインもスマホの番号も教えてもらってないよ。どうやって草壁君に連絡を取ればいいの?
もう放課後だよ。運命の時間だよ。もうダメだよ。
私が悩んでいると野乃葉ちゃんがぼそっと言った。
「別に~無視して帰っちゃえばいいんだよ~」
なるほど。そうだよね? 変な義理立てすることもないわけだし。
帰ろうっと。
「行くよね? 体育館裏」
「沙耶ちゃんて、面白くなりそうな方向に話を持ってくよね?」
「これって最大のチャンスだよ」
どうしてそうなるのよ?
どう考えても最大のピンチだよ。
「考えてもみなよ。もし柚衣が怪我でもしたら草壁君はどう思う?」
「どう思うのよ」
「自分のことが原因で柚衣ちゃんに怪我をさせてしまったと後悔するでしょ?」
「それはそうかもだけど」
「草壁君の性格なら責任を感じて柚衣のことをもっと大切にしよう思うんだよ」
「え?」
「そして正式な彼女に昇格」
「え? え? え?」
でも、そんなまさか?
草壁君の彼女に昇格。草壁君の彼女に昇格。草壁君の彼女に昇格。
こうして沙耶ちゃんの罠にはまりかける私なのだった。
「草壁君て女の子を下の名前で呼ばないのかな?」
「呼ばないみたいだよ」
「沙耶ちゃん、何でそんなこと知ってるの?」
「有名な話だからね。誰とも付き合わなくなってからは特にこだわってるみたい」
そう言えば、昔から知ってる沙耶ちゃんのことも『夏上さん』て呼んでるよね?
それって‥‥もしかして私だけ特別ってこと?
だとしたら嬉しいよー。この世で私だけが下の名前で呼ばれてるんだ。
「むふふふ」
「突然、気持ち悪い笑い方をしてどうしたの?」
「ちょっとね」
「きっと~柚衣ちゃんは~草壁君の~特別な人だって~喜んでるんだよ~」
野乃葉ちゃんて時々鋭いよね?
「そう言えば柚衣ちゃんて呼んでるもんね」
そうだよそうだよ。柚衣ちゃんて呼ばれてるんだよ。むふふ。
う~顔が思わずにやけてしまう。
あっ! そう言えば野乃葉ちゃんのことも名前で呼んでなかったっけ?
私たちは玄関へと到着し、私が靴箱の蓋を開けると、大量の手紙が落ちてきた。
「もしかしてラブレター?」
「まさか急にモテたりしないよ」
どうしてこんな物が入ってるわけ?
「凄い17通もあるよ」
もう数えたんかい! 沙耶ちゃんの行動力は凄い。
「開けてみなよ」
「ダメだよ。私、草壁君としか付き合う気ないもん」
「じゃあ、読まずに捨てちゃうわけ? これ書いてくれた人がかわいそうだよ」
それもそうか?
でも下手に読んだら返事書かなくちゃダメだよね?
断りの手紙何て私に書けるかな?
「大丈夫だって。開けても開けなくてもわからないから」
「それはそうだけど」
「さあ開けて読もう」
沙耶ちゃんが私の腕を揺する。
「もしかして何が書いてあるか知りたいだけ?」
「当然っしょ」
沙耶ちゃんてこういう人だったわ。
自分が興味持ったことには積極的なんだよね。
「やっぱりダメ。読むなら一人で読む」
「もう何でよ」
あからさまにがっかりしてるね。
「もしかしたら~中園君が書いたのかも~しれないよ~」
「琉生が? 何でよ?」
琉生がこんな面倒なことをするわけないよ。
私は手紙の差出人を確認したが‥‥。
「どの手紙にも差出人の名前が書いてないよ」
「恥ずかしいからじゃない?」
「そうなのかなぁ?」
確かにそうだよね? 他の人が見るかもしれないし。
「だから開けてみよう」
「もうダメだよ」
こうなったら沙耶ちゃんはしつこい。
「わかった。きっと草壁君からのデートの日程だよ」
「何で17通も書くのよ」
「伝わらないといけないからに決まってるじゃない」
沙耶ちゃん、それはあまりに強引な理論だよ。
「もしかして~柚衣ちゃんだけが~名前呼びされてるのが分かって~草壁君のファンが~果たし状を書いたのかもしれないよ~」
何ですって~! でも心当たりがあるような。
私は草壁君の周りにいた女子が『どうしてあの子のことを名前呼びしてるの?』と言っていたのを思い出した。
私は慌てて手紙の封を開けてみた。
『今日の放課後、体育館裏に来られたし。決着を付けたく思う』
本当に果たし状だよ!
『あなたが裕哉君から名前呼びされているのを私は認めないわ。この世から消えてもらうから今日の帰りに屋上に来て』
『あなた何者? 絶対に殺す。夜道の一人歩きには気をつけることね』
全部、果たし状だよ!
どうすればいいのよ?
「これは強烈だね? もしもの時は骨は拾ってあげるからね」
「沙耶ちゃん、いきなり裏切らないで!」
私は沙耶ちゃんの手を握って懇願した。
でも、本当にどうしたらいいんだろう?
先生に相談する? きっと陰でやられちゃうよね? 女の子って怖いから。
草壁君に相談するのが一番だよね? 火に油を注ぐような気もするけど。
「よっしゃ! 燃えてきたー!」
沙耶ちゃん、何燃えてるの?
「こう来なくっちゃ面白くないよね」
思いっきり面白くなんだけど。
「行くわよ」
「どこへ?」
「武器屋さん。勇者の剣くらい装備した方がいいでしょ?」
「そんなお店ないよ!」
沙耶ちゃん、お願いだから真剣に考えて。
お昼休みに藁をも掴む思いで草壁君の教室にやって来た。
「何しに来たの?」
8組の女子たちが教室に入れてくれない。
てか、かなり怖いんだけど。どうしよう。
思わず何もせずに帰ってしまった。
まだメアドもラインもスマホの番号も教えてもらってないよ。どうやって草壁君に連絡を取ればいいの?
もう放課後だよ。運命の時間だよ。もうダメだよ。
私が悩んでいると野乃葉ちゃんがぼそっと言った。
「別に~無視して帰っちゃえばいいんだよ~」
なるほど。そうだよね? 変な義理立てすることもないわけだし。
帰ろうっと。
「行くよね? 体育館裏」
「沙耶ちゃんて、面白くなりそうな方向に話を持ってくよね?」
「これって最大のチャンスだよ」
どうしてそうなるのよ?
どう考えても最大のピンチだよ。
「考えてもみなよ。もし柚衣が怪我でもしたら草壁君はどう思う?」
「どう思うのよ」
「自分のことが原因で柚衣ちゃんに怪我をさせてしまったと後悔するでしょ?」
「それはそうかもだけど」
「草壁君の性格なら責任を感じて柚衣のことをもっと大切にしよう思うんだよ」
「え?」
「そして正式な彼女に昇格」
「え? え? え?」
でも、そんなまさか?
草壁君の彼女に昇格。草壁君の彼女に昇格。草壁君の彼女に昇格。
こうして沙耶ちゃんの罠にはまりかける私なのだった。
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