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第16話 デート開始
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その後、私は土曜日の夜まで熱は下がらなかったが、日曜日の朝には見事36度5分の平熱になっていた。
根性だわ。これぞ根性と言えるわ。
「凄い執念だね」
沙耶ちゃんがぼそりと言う。
「天気もいいし~。最高だね~」
野乃葉ちゃんは大きく息を吸いながら空を見た。ここは待ち合わせ場所のバス停。いよいよ草壁君とのデート開始だ。余分なのいっぱいいるけど。
「でも、今日の行き先がどうして遊園地なの?」
私は企画担当者である沙耶ちゃんに聞いた。
「それには深い理由があるんだよ」
「どんな理由があるの?」
「人間は同じ恐怖の空間で一緒にいると仲良くなるらしいの」
「何それ?」
「つまり、ジェットコースターへ一緒に乗ったり、お化け屋敷に一緒に入ったりすると親近感が増すってこと」
「本当に?」
「私に任せて」
沙耶ちゃんは自信たっぷりに胸を叩く。
ああ、持つべき者は友達だよ。今日の沙耶ちゃんはとても頼もしい。
「ところで、野乃葉ちゃん。大きな荷物を持ってるけど何それ?」
「お弁当だよ~。みんなで食べようと思って~、朝から作ってきたの~」
さすが野乃葉ちゃん、女子力高いわ。
「やっぱり~、男性の気を引くには~手作り弁当だよ~」
「ごもっともです」
私はせっかくのチャンスを逃した自分を恨むのであった。でも、朝早く起きて弁当なんて私には無理だし・・・・。
「この弁当を~、柚衣ちゃんが~作ったことにすればいいよ~」
「え?」
天使のささやきが聞こえたような。
「野乃葉ちゃん、何て言ったの?」
「この弁当を~、柚衣ちゃんが~作ったことにすればいいって言ったよ~」
「ダメだよ。そんな!」
「いいよ~」
「でも、朝早く起きて作ったのは野乃葉ちゃんだし・・・・」
「じゃあ、草壁君が~私のこと好きになってもいいの~?」
「それは絶対ダメ!」
「じゃあ、柚衣ちゃんが作ったことにしよ~」
「ありがとうございます。この恩は一生忘れません。これからは野乃葉様の下部として生きてゆきます」
私は野乃葉ちゃんから大きな包みを受け取る。少し罪悪感を感じるけど、今回は甘えていいよね?
「それにしても遅いなあ」
紗椰ちゃんが呟いた。待ち合わせの時間なのに二人が来ない。どうしたんだろう?
「柚衣ったら、中園君の隣なんだから誘ってきたら良かったのに」
「嫌だ」
「何で?」
「・・・・何でだろう?」
別に嫌いってわけじゃないんだけど。昨日の琉生の鞄に付いていた私の写真が脳裏に浮かぶ。こんな特ダネを紗椰ちゃんに知られたら大変だ。今度は琉生に告白しろと言われかねない。
「柚衣。何か隠してない?」
紗椰ちゃんの疑いの目が私に向けられる。
「な、な、何のこと?」
平静さを強調しようとして露骨に動揺してしまった。
「やっぱり何か隠してるでしょう?」
「何言ってるのよ? 紗椰ちゃんたらおかしいなぁ」
私の言葉が何気にぎこちない。
「そうか?」
これはやばい雰囲気だ。どうしよう。
私が沙耶ちゃんと奇妙な話をしていると琉生がやってきた。
「中園君。おはよう~」
野乃葉ちゃんが大きく手を振る。
「おはよう」
紗椰ちゃんも琉生に向かって手を振った。これって私はピンチを逃れたのか? 胸を撫で下ろしながら私も琉生に、
「おはよう」
と言った。
根性だわ。これぞ根性と言えるわ。
「凄い執念だね」
沙耶ちゃんがぼそりと言う。
「天気もいいし~。最高だね~」
野乃葉ちゃんは大きく息を吸いながら空を見た。ここは待ち合わせ場所のバス停。いよいよ草壁君とのデート開始だ。余分なのいっぱいいるけど。
「でも、今日の行き先がどうして遊園地なの?」
私は企画担当者である沙耶ちゃんに聞いた。
「それには深い理由があるんだよ」
「どんな理由があるの?」
「人間は同じ恐怖の空間で一緒にいると仲良くなるらしいの」
「何それ?」
「つまり、ジェットコースターへ一緒に乗ったり、お化け屋敷に一緒に入ったりすると親近感が増すってこと」
「本当に?」
「私に任せて」
沙耶ちゃんは自信たっぷりに胸を叩く。
ああ、持つべき者は友達だよ。今日の沙耶ちゃんはとても頼もしい。
「ところで、野乃葉ちゃん。大きな荷物を持ってるけど何それ?」
「お弁当だよ~。みんなで食べようと思って~、朝から作ってきたの~」
さすが野乃葉ちゃん、女子力高いわ。
「やっぱり~、男性の気を引くには~手作り弁当だよ~」
「ごもっともです」
私はせっかくのチャンスを逃した自分を恨むのであった。でも、朝早く起きて弁当なんて私には無理だし・・・・。
「この弁当を~、柚衣ちゃんが~作ったことにすればいいよ~」
「え?」
天使のささやきが聞こえたような。
「野乃葉ちゃん、何て言ったの?」
「この弁当を~、柚衣ちゃんが~作ったことにすればいいって言ったよ~」
「ダメだよ。そんな!」
「いいよ~」
「でも、朝早く起きて作ったのは野乃葉ちゃんだし・・・・」
「じゃあ、草壁君が~私のこと好きになってもいいの~?」
「それは絶対ダメ!」
「じゃあ、柚衣ちゃんが作ったことにしよ~」
「ありがとうございます。この恩は一生忘れません。これからは野乃葉様の下部として生きてゆきます」
私は野乃葉ちゃんから大きな包みを受け取る。少し罪悪感を感じるけど、今回は甘えていいよね?
「それにしても遅いなあ」
紗椰ちゃんが呟いた。待ち合わせの時間なのに二人が来ない。どうしたんだろう?
「柚衣ったら、中園君の隣なんだから誘ってきたら良かったのに」
「嫌だ」
「何で?」
「・・・・何でだろう?」
別に嫌いってわけじゃないんだけど。昨日の琉生の鞄に付いていた私の写真が脳裏に浮かぶ。こんな特ダネを紗椰ちゃんに知られたら大変だ。今度は琉生に告白しろと言われかねない。
「柚衣。何か隠してない?」
紗椰ちゃんの疑いの目が私に向けられる。
「な、な、何のこと?」
平静さを強調しようとして露骨に動揺してしまった。
「やっぱり何か隠してるでしょう?」
「何言ってるのよ? 紗椰ちゃんたらおかしいなぁ」
私の言葉が何気にぎこちない。
「そうか?」
これはやばい雰囲気だ。どうしよう。
私が沙耶ちゃんと奇妙な話をしていると琉生がやってきた。
「中園君。おはよう~」
野乃葉ちゃんが大きく手を振る。
「おはよう」
紗椰ちゃんも琉生に向かって手を振った。これって私はピンチを逃れたのか? 胸を撫で下ろしながら私も琉生に、
「おはよう」
と言った。
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