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第35話 大胆な私
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12月24日(土)AM10:00 クリスマスイブ。
私は駅前で、野乃葉ちゃんは喫茶店で待ち合わせをすることになった。草壁君遅いな。とていってもまだ20分も前なんですけど。
『平常心だよ』
沙耶ちゃんの声が聞こえてくる。
「分かってるけど・・・・やっぱり無理」
「何が無理なのさ」
「だって二人だけで会うなんて、緊張しすぎて・・・・」
「ちゃんと指示通り動いてね」
「そては分かってるけど」
緊張している私に紗椰ちゃんは何の配慮もなく大きな声を浴びせてくる。
『あっ、野乃葉から! 中園君来たって』
「もう急に大きな声を出さないでよ! 思わず飛び上がっちゃったじゃない!」
それにしても珍しいこともあるわね。琉生が待ち合わせ時間より早く来るなんて。
『ちゃんと挨拶して』
「琉生君お元気だった?」
『久しぶりの再会か!』
沙耶ちゃんが出す野乃葉ちゃんへの指示も聞こえてくる。
『今日はブラックコーヒーなんて頼んじゃダメ・・・・』
「ブラックコーヒーください~」
『話を最後まで聞け!』
野乃葉ちゃんのところは最初から前途多難なようだ。
「お待たせ」
草壁君が爽やかな笑顔で現れた。
「あれ? 柚衣ちゃん? 今日はデートじゃないの?」
「ごめんなさい。琉生の相手は私じゃないの? それから沙耶ちゃんは少し遅れるって」
草壁君は不思議な顔で私を見つめている。
「すると野乃葉ちゃんが中園君とデート?」
なんだ。名前で呼んでくれるのって私だけじゃないのか。
「ええ、まあ」
「どうして、こうなったの?」
「野乃葉ちゃんの思いが強くって・・・・」
「そっか。人間関係って難しいね。中園君は君とデートしたかっただろうに」
私は草壁君とデートの方がいいんだけど。
「夏上さんが来るまでどうしようか?」
あれ? 沙耶ちゃんじゃないの? どうして紗椰ちゃんだけ名前で呼ばないんだろう?
「あそこに喫茶店があるからそこでお茶でもしながら待とうか」
「あ、はい」
うわ~草壁君とお茶ができる。夢みたい。
『その喫茶店はダメ~』
沙耶ちゃんの焦った声が聞こえてくる。
『どうしてよ! せっかく草壁君が言ってくれたのに』
『計画ってものがあるのよ。野乃葉と鉢合わせになるでしょ!』
それはそうよね。
「わ、私はボクドナルドの方がいいな」
「喫茶店の方が落ち着くと思うけど」
本当にそうだよ。大人のデートは喫茶店だよ。
「いいから、いいから」
私は草壁君の腕を持って引っ張った。
ん? ボカンッ!!!
私の顔は真っ赤になって爆発した。まさか、私から草壁君に腕を組みに行くなんて・・・・。
「ごめんなさい! 決してセクハラでは・・・・」
「何言ってるの?」
気にしてないみたい。男の人って異性に突然腕を持たれても平気なのかな? それとも私が意識しすぎ? 私だったら・・・・でも草壁君ならいいかな? と言うことは草壁君も私のことが好きなのでは? ・・・・考えすぎか。
私たちは沙耶ちゃんの指示で窓際ではなく奥の席に座った。
「今日はどこに行くの?」
「ええっと、沙耶ちゃんが決めてくれるから」
「夏上さんが? じゃあ、来るまで予定は未定なんだね」
「ええ、そうなの」
少しぎこちない私に紗椰ちゃんの声が聞こえてきた。
『ちょっと緊張しすぎだぞ』
的確なアドバイスだ。
「だって、仕方ないよ」
「え? 何が仕方ないの?」
しまった! 声が大きすぎた。
「な、何でもないの。気にしないで」
「ところで、柚衣ちゃんは休みの日とか何してるの?」
「だいたい沙耶ちゃんと野乃葉ちゃんと遊んでるかな?」
「仲がいいんだね」
「うん!」
私は思いっきりの笑顔で答えた。
そんな私に草壁君が意外な言葉を発する。
「僕にはそんな友達いないなあ」
「そんなことないよ。みんな草壁君のこと好きだし」
「でも、何でも話せる友達っていないんだ」
「琉生は?」
「中園君は友達になって間がないからね。だから、まだ名字で呼んでいるだろ」
「そうか。でも草壁君ならすぐ親友ができるよ」
「ありがとう。でも、諦めてるんだ。下手にもてたり、お金持ちだったりするから・・・・」
「諦めちゃダメ! だったら、私が何でも話せる友達になる!」
咄嗟に出てしまった私の言葉に草壁君が意地悪そうな笑みを浮かべて言った。
「友達でいいんだ」
「あ! ダメ友達じゃ!」
え? 今何て言った私! 一瞬にして私の顔は茹で蛸になる。私の肌はどちらかというと白い方だ。でも、草壁君には赤い顔ばかりを見せているように思う。
『今がチャンス。ここでたたみかけるように告白して』
やや興奮気味に沙耶ちゃんの指示が来る。
「わたし~、琉生が三度のご飯より~、好きなの~」
『野乃葉じゃない!!』
突然そんなこと言われても困るよ。でも言わなきゃ誤解されたままだよね。
「私、琉生に告白されたけど」
「知ってるよ」
「でも、やっぱり草壁君が好き!」
言ったよ。言っちゃったよ。私は草壁君の反応が気になって草壁君の顔を凝視した。
「どうしたんだい、急に」
「だから、琉生には悪いけど、琉生とは付き合えない」
「何言ってるの?」
『そこで〈愛してます〉って言って!』
『ええーーー!』
『このチャンスを逃すな! 行け柚衣!』
「あ、あ、あい、あい、あいうえお」
「?????」
「ひゃあ、恥ずかしい!」
「大丈夫?」
「大丈夫! 好きって気持ちがあれば、いつかは通じるはず!」
「どうしたの? 目が据わってるけど。それより他の話をしようか」
「私の気持ちを分かってくれたらね!」
「分かったよ。十分に」
あれ? 今の私って随分と大胆だったような・・・・。ま、いいっか~。あんまり良くない気もするけど・・・・。
私は駅前で、野乃葉ちゃんは喫茶店で待ち合わせをすることになった。草壁君遅いな。とていってもまだ20分も前なんですけど。
『平常心だよ』
沙耶ちゃんの声が聞こえてくる。
「分かってるけど・・・・やっぱり無理」
「何が無理なのさ」
「だって二人だけで会うなんて、緊張しすぎて・・・・」
「ちゃんと指示通り動いてね」
「そては分かってるけど」
緊張している私に紗椰ちゃんは何の配慮もなく大きな声を浴びせてくる。
『あっ、野乃葉から! 中園君来たって』
「もう急に大きな声を出さないでよ! 思わず飛び上がっちゃったじゃない!」
それにしても珍しいこともあるわね。琉生が待ち合わせ時間より早く来るなんて。
『ちゃんと挨拶して』
「琉生君お元気だった?」
『久しぶりの再会か!』
沙耶ちゃんが出す野乃葉ちゃんへの指示も聞こえてくる。
『今日はブラックコーヒーなんて頼んじゃダメ・・・・』
「ブラックコーヒーください~」
『話を最後まで聞け!』
野乃葉ちゃんのところは最初から前途多難なようだ。
「お待たせ」
草壁君が爽やかな笑顔で現れた。
「あれ? 柚衣ちゃん? 今日はデートじゃないの?」
「ごめんなさい。琉生の相手は私じゃないの? それから沙耶ちゃんは少し遅れるって」
草壁君は不思議な顔で私を見つめている。
「すると野乃葉ちゃんが中園君とデート?」
なんだ。名前で呼んでくれるのって私だけじゃないのか。
「ええ、まあ」
「どうして、こうなったの?」
「野乃葉ちゃんの思いが強くって・・・・」
「そっか。人間関係って難しいね。中園君は君とデートしたかっただろうに」
私は草壁君とデートの方がいいんだけど。
「夏上さんが来るまでどうしようか?」
あれ? 沙耶ちゃんじゃないの? どうして紗椰ちゃんだけ名前で呼ばないんだろう?
「あそこに喫茶店があるからそこでお茶でもしながら待とうか」
「あ、はい」
うわ~草壁君とお茶ができる。夢みたい。
『その喫茶店はダメ~』
沙耶ちゃんの焦った声が聞こえてくる。
『どうしてよ! せっかく草壁君が言ってくれたのに』
『計画ってものがあるのよ。野乃葉と鉢合わせになるでしょ!』
それはそうよね。
「わ、私はボクドナルドの方がいいな」
「喫茶店の方が落ち着くと思うけど」
本当にそうだよ。大人のデートは喫茶店だよ。
「いいから、いいから」
私は草壁君の腕を持って引っ張った。
ん? ボカンッ!!!
私の顔は真っ赤になって爆発した。まさか、私から草壁君に腕を組みに行くなんて・・・・。
「ごめんなさい! 決してセクハラでは・・・・」
「何言ってるの?」
気にしてないみたい。男の人って異性に突然腕を持たれても平気なのかな? それとも私が意識しすぎ? 私だったら・・・・でも草壁君ならいいかな? と言うことは草壁君も私のことが好きなのでは? ・・・・考えすぎか。
私たちは沙耶ちゃんの指示で窓際ではなく奥の席に座った。
「今日はどこに行くの?」
「ええっと、沙耶ちゃんが決めてくれるから」
「夏上さんが? じゃあ、来るまで予定は未定なんだね」
「ええ、そうなの」
少しぎこちない私に紗椰ちゃんの声が聞こえてきた。
『ちょっと緊張しすぎだぞ』
的確なアドバイスだ。
「だって、仕方ないよ」
「え? 何が仕方ないの?」
しまった! 声が大きすぎた。
「な、何でもないの。気にしないで」
「ところで、柚衣ちゃんは休みの日とか何してるの?」
「だいたい沙耶ちゃんと野乃葉ちゃんと遊んでるかな?」
「仲がいいんだね」
「うん!」
私は思いっきりの笑顔で答えた。
そんな私に草壁君が意外な言葉を発する。
「僕にはそんな友達いないなあ」
「そんなことないよ。みんな草壁君のこと好きだし」
「でも、何でも話せる友達っていないんだ」
「琉生は?」
「中園君は友達になって間がないからね。だから、まだ名字で呼んでいるだろ」
「そうか。でも草壁君ならすぐ親友ができるよ」
「ありがとう。でも、諦めてるんだ。下手にもてたり、お金持ちだったりするから・・・・」
「諦めちゃダメ! だったら、私が何でも話せる友達になる!」
咄嗟に出てしまった私の言葉に草壁君が意地悪そうな笑みを浮かべて言った。
「友達でいいんだ」
「あ! ダメ友達じゃ!」
え? 今何て言った私! 一瞬にして私の顔は茹で蛸になる。私の肌はどちらかというと白い方だ。でも、草壁君には赤い顔ばかりを見せているように思う。
『今がチャンス。ここでたたみかけるように告白して』
やや興奮気味に沙耶ちゃんの指示が来る。
「わたし~、琉生が三度のご飯より~、好きなの~」
『野乃葉じゃない!!』
突然そんなこと言われても困るよ。でも言わなきゃ誤解されたままだよね。
「私、琉生に告白されたけど」
「知ってるよ」
「でも、やっぱり草壁君が好き!」
言ったよ。言っちゃったよ。私は草壁君の反応が気になって草壁君の顔を凝視した。
「どうしたんだい、急に」
「だから、琉生には悪いけど、琉生とは付き合えない」
「何言ってるの?」
『そこで〈愛してます〉って言って!』
『ええーーー!』
『このチャンスを逃すな! 行け柚衣!』
「あ、あ、あい、あい、あいうえお」
「?????」
「ひゃあ、恥ずかしい!」
「大丈夫?」
「大丈夫! 好きって気持ちがあれば、いつかは通じるはず!」
「どうしたの? 目が据わってるけど。それより他の話をしようか」
「私の気持ちを分かってくれたらね!」
「分かったよ。十分に」
あれ? 今の私って随分と大胆だったような・・・・。ま、いいっか~。あんまり良くない気もするけど・・・・。
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