落ちこぼれ魔女のリーサとラスボスのミーニャ

小松広和

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第3章 仲良し3人組

第66話 占いの館

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 少しずつ寒さも和らぎほんの少しだけ温かくなってきました。徐々に南の方へ来ているのでしょうか? 今回立ち寄ったこの町は少し大きいです。この前の村に比べて活気があるように思います。もっともあの村より活気がなかったら終わってますけど。

「あっ占いの館ってあるよ」
ナナカさんがあるお店の看板を見て言いました。ナナカさんてこういうのが好きそうですもんね。
「占いなら私も得意だぞ」
なるほど。何かリアルに得意そうですね。ミーニャさんからは得も言われぬオーラが出てますし。邪馬台国の卑弥呼の例もありますからミーニャさんなら占いができても不思議じゃないと思います。

「行ってみようよ」
「そうだな」
私たちが建物の中に入ると中は大広間になっていていくつかのブースに分かれていました。ブースごとに様々な占いをしているみたいです。
「いろいろあるな」
「これなんか面白そうだよ」
原始人の格好をした男の人が棍棒を持って立っています。
「たん瘤占いだって。棍棒で頭を殴られた時に出来る瘤の位置で占うそうだよ。面白そう」
どこが面白いんですか!

「こっちは掌を使った占いだって」
手相占いですか。それなら普通ですよね。占いの定番です。
「掌を切ってその血の流れ方で占うみたいね」
ここにはこの手の占いしかないんですか?
「リーサ、やってみなよ」
「何で私なんですか!」
「だって私痛いの嫌いだし」
「私だって痛いのは嫌いです!」

「こっちにはピストル占いがあるわよ。ピストルで心臓を撃ち抜かれたときの血の飛び散り方で・・・・」
「もういいです!」
こんな占いさせられたら大変です。

 あちらにこれぞ占いってコーナーがありました。年老いた魔女風のおばあさんが水晶に手をかざしています。
「あ! 水晶で占う奴だ。いいんじゃない?」
「水晶占いか。まさに王道だな。占ってもらうことにしよう」
私たち3人は迷うことなくおばあさんの前に進みました。

「おやおや。若い娘さんが3人。さあ、占って欲しいのは誰だい?」
「私からお願いしまーす!」
ナナカさんが勢いよく手を挙げました。

 おばあさんはナナカさんに手をかざした後、水晶に手を伸ばしました。本物っぽい演出ですよね。
「ふむ、かなりの才能を持った方じゃな」
「本当ですか!?」
「今後の歩み方によっては大人物にもなれる可能性を秘めておる」
「やったー!」
「ただ残念なことに不運につきまとわれているようじゃ」
「ええー」
自動車じゃなく自転車にひかれて転生して来た人ですもんね。
「他にも気になる点があるぞ。物凄い大物に偉そうな態度を取ってはおらぬか? このまま好き放題な態度を続けると、とんでもないことになると出ておるぞ」
ミーニャさんが頷いています。

「じゃあ、次はリーサね」
占いは好きではないのですが、この流れで拒否することはできないので仕方なく席に着きます。ちなみになぜ占いが嫌いかと言いますと、今まで碌なことを言われてないからです。一応女の子ですから占いには興味を持った時期もありました。でも、いいことを言われたことは一度もありません。大概の占い師は言葉を濁すか言いにくそうに悪い結果を伝えるのです。

「むむむ! これは!」
やはり同じパターンですね。
「いきなり何ですか?」
結果は分かっていますが、一応尋ねてみます。。
「お主には死に神が憑いておる」
初っぱなからこれですか?
「お主の後ろで守護霊が死に神にボコボコにされている姿が見える」
希望ゼロですね。
「お主の寿命は長くて3年。早ければ明日にも死ぬことになるじゃろう」
「ええーーー!」
「全てがマイナス方向に向かっているようじゃな。これからも苦労の日々は続くだじゃろう」
もう滅茶苦茶ですね。
「金運ゼロ、健康運ゼロ、恋愛運ゼロ、いや恋愛運は40代にほんの少しだけ運気が上がる時期があるようじゃ。ああ、その頃にはもう死んでおるのか」
言いたい放題言われてしまいました。いつものことですけど。

 ここまで言われるとむしろ清々しいです。第一この占いが当たるとは限りませんし、このおばあさんが世界的に有名な占い師だったら別ですが、片田舎の占いの館にいる一般人ですからね。私は何を言われても信じませんよ。よく当たる占い師というのは持っているオーラが違うんです。

「じゃあ、次はミーニャだね」
「どれどれ? な!!!」
「どうした?」
「こ、これは! 凄いエネルギーを感じるぞ。こんな人は始めてみた。おそらくラスボスにも匹敵するエネルギーじゃ!」
「そうだろう」

 ・・・・・・・・・・。もしかしてこの占い師さんの占いって当たるのでしょうか!? だとしたら・・・・。私は目の前が真っ暗になっていくのを感じるのでした。
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