70 / 91
第3章 仲良し3人組
第70話 スペシャルな杖
しおりを挟む
ミーニャさんが変てこな杖を持ってきました。嫌な予感しかしないんですけど。
「リーサ喜べ。お前のためにスペシャルな杖を用意してやったぞ」
スペシャルな杖? レベルの低い私でも多大なる効果がある杖を用意してくれたのでしょうか? もしそうなら非常に感謝すべきなのですが、ミーニャさんのことです。きっと何かあるに違いありません。
「これからはこの杖を使うといい」
ミーニャさんが差し出したのはレインボーカラーのとても長い杖です。この時点で怪しさ満載です。
「これはどんな効果がある杖なのですか?」
「わからん」
「は? 今スペシャルな杖とおっしゃいましたよね? 効果がわからないってどういうことですか?」
私はやや強い口調で言いました。こういうことに対しては不信感の塊ですから。
「この杖は何の効果が出るかわからん杖なのだ」
「どういうことですか?」
「使ってみないとわからんということだ」
「そんなの危なくて使えないじゃないですか?」
やはり、わけのわからない杖でした。
「いいから、早速試してみるぞ」
私は無理やり森に連れて行かれました。怖そうなモンスターの鳴き声が聞こえてきます。
「いいタイミングであそこにファイヤードラゴンブルーがいる。あいつに使ってみよう」
「よくわからないネーミングですね? あのドラゴンは火属性なんですか? それとも水属性なんですか?」
「恐らく虫属性だと思う」
「ネーミングガタガタですね!」
「さあ、戦うんだリーサ」
「大切な確認を忘れてましたが、あのドラゴンは強いのですか?」
「無茶苦茶強い」
「だったらレベル5の私に勝てるわけないじゃないですか!」
私は回れ右をして帰ろうとすると、ミーニャさんに服の襟を摘ままれ止められました。
「相手が強いから杖の効果がわかるのではないか。勝てぬ相手に勝てたら杖の効果が証明できると思わぬか?」
「それはそうですが」
私は戸惑います。今ならファイヤードラゴンブルーは私に気付いていませんから逃げることはできますよね。でも杖の効果というのも見てみたいような。
「ただし」
「ただし何ですか!?」
いつものパターンです。どうせ碌なことを言われないと思います。
「あいつはとても強いから恐らく一撃で死ぬだろう」
私は回れ右をして帰ろうとすると、ミーニャさんに服の襟を摘ままれ止められました。
「まあ最後まで聞け」
「どうしろというのですか!」
「私の力で最初に攻撃できるようにしてやろう。つまり確実に攻撃ができるということだ。最初の一撃で倒すんだ」
そんなに強力な魔法が出るのでしょうか?
「よし、ファイヤードラゴンブルーを呼び寄せてやったぞ。頑張れ!」
「ちょっと待ってください! 心の準備が!」
「早く攻撃しないとやられるぞ」
そうでした。あれ?
「杖を振るだけでいいんですか?」
「ああ、言い忘れていたな」
この一大事に何を落ち着いているのですか?
「杖を振りながら『パルプ』もごもご」
私は慌ててミーニャさんの口を塞ぎます。
「何をする!」
「嫌な予感がしたものですから」
「私は『パルプーション』と言おうとしたのだ」
紛らわしいですよね?
とにかく今はやるしかありません。
「パルプーション!」
杖の先から噴水が出ました。
「大丈夫か?」
「私どうしたのですか?」
「見事な最期だったぞ」
「ええーーー!」
「蘇生に成功したから大丈夫だ」
その後私は3回ほど死に3回ほど蘇生して貰いました。杖から出た魔法は噴水の次が線香花火、その次は綿帽子でした。本当に凄い杖なのですか?
「もう一度だリーサ」
「まだやるんですか?」
はっきり言ってもう死にたくないんですけど。
「ただ」
「ただ何ですか!?」
「確率的にそろそろ蘇生に失敗する頃だ」
私は回れ右をして帰ろうとすると、ミーニャさんに服の襟を摘ままれ止められました。
「どこへ行くのだ?」
「私が死んでもいいのですか? 蘇らなくてもいいのですか?」
もう必死です。
「仕方ない。今日は諦めることにするか?」
『今日は』と言うことは明日またこれをさせられるのでしょうか?
「だが、なぜこんな効果しか出ないのだ?」
「そう言えば武器屋の主人から取り扱い説明書を貰ったわよ」
ナナカさんがミーニャさんに冊子を渡しています。ナナカさんも仲間だったんですね?
「どれどれ・・・・なるほどわかったぞ」
「何がわかったんですか?」
「この杖は使った人のレベルに応じて魔法の強さが変わるらしい」
「説明書をしっかり読んでから試してください!」
過去一番の大声でツッコミ入れる私なのでした。
「リーサ喜べ。お前のためにスペシャルな杖を用意してやったぞ」
スペシャルな杖? レベルの低い私でも多大なる効果がある杖を用意してくれたのでしょうか? もしそうなら非常に感謝すべきなのですが、ミーニャさんのことです。きっと何かあるに違いありません。
「これからはこの杖を使うといい」
ミーニャさんが差し出したのはレインボーカラーのとても長い杖です。この時点で怪しさ満載です。
「これはどんな効果がある杖なのですか?」
「わからん」
「は? 今スペシャルな杖とおっしゃいましたよね? 効果がわからないってどういうことですか?」
私はやや強い口調で言いました。こういうことに対しては不信感の塊ですから。
「この杖は何の効果が出るかわからん杖なのだ」
「どういうことですか?」
「使ってみないとわからんということだ」
「そんなの危なくて使えないじゃないですか?」
やはり、わけのわからない杖でした。
「いいから、早速試してみるぞ」
私は無理やり森に連れて行かれました。怖そうなモンスターの鳴き声が聞こえてきます。
「いいタイミングであそこにファイヤードラゴンブルーがいる。あいつに使ってみよう」
「よくわからないネーミングですね? あのドラゴンは火属性なんですか? それとも水属性なんですか?」
「恐らく虫属性だと思う」
「ネーミングガタガタですね!」
「さあ、戦うんだリーサ」
「大切な確認を忘れてましたが、あのドラゴンは強いのですか?」
「無茶苦茶強い」
「だったらレベル5の私に勝てるわけないじゃないですか!」
私は回れ右をして帰ろうとすると、ミーニャさんに服の襟を摘ままれ止められました。
「相手が強いから杖の効果がわかるのではないか。勝てぬ相手に勝てたら杖の効果が証明できると思わぬか?」
「それはそうですが」
私は戸惑います。今ならファイヤードラゴンブルーは私に気付いていませんから逃げることはできますよね。でも杖の効果というのも見てみたいような。
「ただし」
「ただし何ですか!?」
いつものパターンです。どうせ碌なことを言われないと思います。
「あいつはとても強いから恐らく一撃で死ぬだろう」
私は回れ右をして帰ろうとすると、ミーニャさんに服の襟を摘ままれ止められました。
「まあ最後まで聞け」
「どうしろというのですか!」
「私の力で最初に攻撃できるようにしてやろう。つまり確実に攻撃ができるということだ。最初の一撃で倒すんだ」
そんなに強力な魔法が出るのでしょうか?
「よし、ファイヤードラゴンブルーを呼び寄せてやったぞ。頑張れ!」
「ちょっと待ってください! 心の準備が!」
「早く攻撃しないとやられるぞ」
そうでした。あれ?
「杖を振るだけでいいんですか?」
「ああ、言い忘れていたな」
この一大事に何を落ち着いているのですか?
「杖を振りながら『パルプ』もごもご」
私は慌ててミーニャさんの口を塞ぎます。
「何をする!」
「嫌な予感がしたものですから」
「私は『パルプーション』と言おうとしたのだ」
紛らわしいですよね?
とにかく今はやるしかありません。
「パルプーション!」
杖の先から噴水が出ました。
「大丈夫か?」
「私どうしたのですか?」
「見事な最期だったぞ」
「ええーーー!」
「蘇生に成功したから大丈夫だ」
その後私は3回ほど死に3回ほど蘇生して貰いました。杖から出た魔法は噴水の次が線香花火、その次は綿帽子でした。本当に凄い杖なのですか?
「もう一度だリーサ」
「まだやるんですか?」
はっきり言ってもう死にたくないんですけど。
「ただ」
「ただ何ですか!?」
「確率的にそろそろ蘇生に失敗する頃だ」
私は回れ右をして帰ろうとすると、ミーニャさんに服の襟を摘ままれ止められました。
「どこへ行くのだ?」
「私が死んでもいいのですか? 蘇らなくてもいいのですか?」
もう必死です。
「仕方ない。今日は諦めることにするか?」
『今日は』と言うことは明日またこれをさせられるのでしょうか?
「だが、なぜこんな効果しか出ないのだ?」
「そう言えば武器屋の主人から取り扱い説明書を貰ったわよ」
ナナカさんがミーニャさんに冊子を渡しています。ナナカさんも仲間だったんですね?
「どれどれ・・・・なるほどわかったぞ」
「何がわかったんですか?」
「この杖は使った人のレベルに応じて魔法の強さが変わるらしい」
「説明書をしっかり読んでから試してください!」
過去一番の大声でツッコミ入れる私なのでした。
3
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、すれ違いの末に離れ離れになった夫婦の物語。
再会したとき、二人が選ぶのは「離婚」か、それとも「再構築」か。
妻を一途に想い続ける夫と、
その想いを一ミリも知らない妻。
――攻防戦の幕が、いま上がる。
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
犬の散歩中に異世界召喚されました
おばあ
ファンタジー
そろそろ定年後とか終活とか考えなきゃいけないというくらいの歳になって飼い犬と一緒に異世界とやらへ飛ばされました。
何勝手なことをしてくれてんだいと腹が立ちましたので好き勝手やらせてもらいます。
カミサマの許可はもらいました。
人見知りと悪役令嬢がフェードアウトしたら
渡里あずま
恋愛
転生先は、乙女ゲーの「悪役」ポジション!?
このまま、謀殺とか絶対に嫌なので、絶望中のルームメイト(魂)連れて、修道院へ遁走!!
前世(現代)の智慧で、快適生活目指します♡
「この娘は、私が幸せにしなくちゃ!!」
※※※
現代の知識を持つ主人公と、異世界の幼女がルームシェア状態で生きていく話です。ざまぁなし。
今年、ダウンロード販売を考えているのでタイトル変更しました!(旧題:人見知りな私が、悪役令嬢? しかも気づかずフェードアウトしたら、今度は聖女と呼ばれています!)そして、第三章開始しました!
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる