78 / 91
第3章 仲良し3人組
第78話 裏ボスの仕事
しおりを挟む
ハーハーハー。
「どうしたリーサ。まだまだ特訓は始まったばかりだぞ!」
「ミーニャさん、もう夕方の5時です」
ミーニャさんは異世界らしからぬ腕時計を見ました。
「いつの間に時間が過ぎたのだ?」
「ちょっと待ってください! これでは昨日と全く同じではありませんか! どこが『これからは特訓を簡単にしてやろう』なんですか!?」
「うむ。確かに。リーサを立派な裏ボスにしなくてはと言う熱い思いがこうさせてしまうのだ」
いかにも素晴らしいことを言ってるように聞こえますが、私にとってははた迷惑な思いですよね。せっかく昨日勝ち取った権利ですから守らなければなりません。
「ミーニャさん、そんなに裏ボスというのは大切なものですか?」
ここは軽い質問攻めで様子を見ます。
「当たり前だ。ラスボスである私が負けてしまったら裏ボスがこの異世界を牛耳なければならないのだ。裏ボスは最後の砦。絶対の負けてはいけない存在になる」
もっともらしい意見ですが、私はこの世界を牛耳るつもりはありません。
「私にはとても荷が重いので辞退したいのですが」
ここでそっと本音を言ってみます。
「リーサ、一度決心したことは最後までやり遂げるべきだぞ」
「ミーニャさんが決めたんですよね! 私やるなんて一言も言ってないです!」
「文句があるのか?」
「とんでもない」
急に怖い声を出すのは卑怯です。
「そうだ。ナナカさんなら・・・・」
「嫌よ」
「だそうだ。リーサ諦めろ」
「どうしてナナカさんは一言で否定することができるんですか!」
何とかしないとミーニャさんの熱い情熱で私は殺されてしまいます。
「だったら裏ボスの役割を軽減するのはどうでしょう?」
「どういうことだ?」
「例えば裏ボスを複数人にして勝ち上がってきた勇者を一斉攻撃で倒すとか」
「そんなことで私を倒した勇者に勝てるのか?」
「大丈夫です。複数人を50人位にすれば倒せます」
「とことん卑怯な気もするが」
ミーニャさんが少し考えています。これは行けるかも? やがて思い出したようにミーニャさんが言いました。
「異世界の決まりとしてパーティーの人数は4人までとなっておる」
「それは勇者側の決まりです。モンスター側の人数制限はないはずです」
人間て物凄く切羽詰まると頭が高回転するものですね?
「やはりダメだ!」
「どうしてですか?」
「裏ボスの人数が多いと信用できなくなる」
う! 鋭い意見ですよね?
「そんなこともないですよ?」
「50人もいると変な考えの奴が必ず混じるものだ」
う~ん、こうなったら。
「わかりました。私が裏ボスを統率しましょう」
「裏ボスのリーダーをするというのか?」
「はい」
これで決まりですね。長い戦いでした。
「わかった。だがリーダーともなるとそれなりに強くないと行けないな」
私は思わず座り込みます。何でこうなるんですか?
「よしリーサ。あのスペシャルゴールデンドラゴンを倒したら今日の修行は終わりにしよう」
「だから、それでは昨日と同じじゃないですか!」
「やはり裏ボスならあれくらいは倒せないと」
「いきなりレベルを上げるのは無理ですよね? 今の私にスペシャルゴールデンドラゴンが倒せると思っているのですか?」
「まあ無理かな?」
「だったら無意味な特訓だと思いませんか?」
「思います」
「わかればいいんです。今後気を付けるように」
「ん? さっきから聞いておればえらくでかい態度だなリーサ」
「冗談です。ミーニャ様」
「私はこういう冗談は大嫌いだ」
「やはり異世界を牛耳るラスボスともなると海のように広い心で」
「リーサよ。なぜそんなに死に急ぐ」
「ひえええ! ごめんなさ~い」
毎度同じ展開ですね。今回は行けると思ったんですが気付かれてしまいました。
「ところで、特訓は軽減してくれるんですよね?」
「してやろう」
「どれくらい軽減していただけるのでしょうか?」
特訓なしにならないかと思いましたが無理なようですので、軽減の方向で話を進めていきたいと思います。
「そうだな? 腕立て500回のところを499回にするレベルかな?」
「全く軽減になってません!!!」
「いいか良く聞けリーサ」
今度は何を言われるのでしょうか?
「私はそれはそれは血の滲むような特訓をしてきたのだ。だからこそ誰にも負けないラスボスとして君臨することができた」
「ミーニャさんは絶対に誰にも負けないのですか?」
「当たり前だ! 私が負けるとでも思ったのか!」
「だったら裏ボスが弱くても問題ないのでは?」
「うっ!」
「だって戦う機会なんて永久に来ないですものね」
こうして私の特訓は終わりを告げるのでした。
「どうしたリーサ。まだまだ特訓は始まったばかりだぞ!」
「ミーニャさん、もう夕方の5時です」
ミーニャさんは異世界らしからぬ腕時計を見ました。
「いつの間に時間が過ぎたのだ?」
「ちょっと待ってください! これでは昨日と全く同じではありませんか! どこが『これからは特訓を簡単にしてやろう』なんですか!?」
「うむ。確かに。リーサを立派な裏ボスにしなくてはと言う熱い思いがこうさせてしまうのだ」
いかにも素晴らしいことを言ってるように聞こえますが、私にとってははた迷惑な思いですよね。せっかく昨日勝ち取った権利ですから守らなければなりません。
「ミーニャさん、そんなに裏ボスというのは大切なものですか?」
ここは軽い質問攻めで様子を見ます。
「当たり前だ。ラスボスである私が負けてしまったら裏ボスがこの異世界を牛耳なければならないのだ。裏ボスは最後の砦。絶対の負けてはいけない存在になる」
もっともらしい意見ですが、私はこの世界を牛耳るつもりはありません。
「私にはとても荷が重いので辞退したいのですが」
ここでそっと本音を言ってみます。
「リーサ、一度決心したことは最後までやり遂げるべきだぞ」
「ミーニャさんが決めたんですよね! 私やるなんて一言も言ってないです!」
「文句があるのか?」
「とんでもない」
急に怖い声を出すのは卑怯です。
「そうだ。ナナカさんなら・・・・」
「嫌よ」
「だそうだ。リーサ諦めろ」
「どうしてナナカさんは一言で否定することができるんですか!」
何とかしないとミーニャさんの熱い情熱で私は殺されてしまいます。
「だったら裏ボスの役割を軽減するのはどうでしょう?」
「どういうことだ?」
「例えば裏ボスを複数人にして勝ち上がってきた勇者を一斉攻撃で倒すとか」
「そんなことで私を倒した勇者に勝てるのか?」
「大丈夫です。複数人を50人位にすれば倒せます」
「とことん卑怯な気もするが」
ミーニャさんが少し考えています。これは行けるかも? やがて思い出したようにミーニャさんが言いました。
「異世界の決まりとしてパーティーの人数は4人までとなっておる」
「それは勇者側の決まりです。モンスター側の人数制限はないはずです」
人間て物凄く切羽詰まると頭が高回転するものですね?
「やはりダメだ!」
「どうしてですか?」
「裏ボスの人数が多いと信用できなくなる」
う! 鋭い意見ですよね?
「そんなこともないですよ?」
「50人もいると変な考えの奴が必ず混じるものだ」
う~ん、こうなったら。
「わかりました。私が裏ボスを統率しましょう」
「裏ボスのリーダーをするというのか?」
「はい」
これで決まりですね。長い戦いでした。
「わかった。だがリーダーともなるとそれなりに強くないと行けないな」
私は思わず座り込みます。何でこうなるんですか?
「よしリーサ。あのスペシャルゴールデンドラゴンを倒したら今日の修行は終わりにしよう」
「だから、それでは昨日と同じじゃないですか!」
「やはり裏ボスならあれくらいは倒せないと」
「いきなりレベルを上げるのは無理ですよね? 今の私にスペシャルゴールデンドラゴンが倒せると思っているのですか?」
「まあ無理かな?」
「だったら無意味な特訓だと思いませんか?」
「思います」
「わかればいいんです。今後気を付けるように」
「ん? さっきから聞いておればえらくでかい態度だなリーサ」
「冗談です。ミーニャ様」
「私はこういう冗談は大嫌いだ」
「やはり異世界を牛耳るラスボスともなると海のように広い心で」
「リーサよ。なぜそんなに死に急ぐ」
「ひえええ! ごめんなさ~い」
毎度同じ展開ですね。今回は行けると思ったんですが気付かれてしまいました。
「ところで、特訓は軽減してくれるんですよね?」
「してやろう」
「どれくらい軽減していただけるのでしょうか?」
特訓なしにならないかと思いましたが無理なようですので、軽減の方向で話を進めていきたいと思います。
「そうだな? 腕立て500回のところを499回にするレベルかな?」
「全く軽減になってません!!!」
「いいか良く聞けリーサ」
今度は何を言われるのでしょうか?
「私はそれはそれは血の滲むような特訓をしてきたのだ。だからこそ誰にも負けないラスボスとして君臨することができた」
「ミーニャさんは絶対に誰にも負けないのですか?」
「当たり前だ! 私が負けるとでも思ったのか!」
「だったら裏ボスが弱くても問題ないのでは?」
「うっ!」
「だって戦う機会なんて永久に来ないですものね」
こうして私の特訓は終わりを告げるのでした。
1
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、すれ違いの末に離れ離れになった夫婦の物語。
再会したとき、二人が選ぶのは「離婚」か、それとも「再構築」か。
妻を一途に想い続ける夫と、
その想いを一ミリも知らない妻。
――攻防戦の幕が、いま上がる。
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
犬の散歩中に異世界召喚されました
おばあ
ファンタジー
そろそろ定年後とか終活とか考えなきゃいけないというくらいの歳になって飼い犬と一緒に異世界とやらへ飛ばされました。
何勝手なことをしてくれてんだいと腹が立ちましたので好き勝手やらせてもらいます。
カミサマの許可はもらいました。
人見知りと悪役令嬢がフェードアウトしたら
渡里あずま
恋愛
転生先は、乙女ゲーの「悪役」ポジション!?
このまま、謀殺とか絶対に嫌なので、絶望中のルームメイト(魂)連れて、修道院へ遁走!!
前世(現代)の智慧で、快適生活目指します♡
「この娘は、私が幸せにしなくちゃ!!」
※※※
現代の知識を持つ主人公と、異世界の幼女がルームシェア状態で生きていく話です。ざまぁなし。
今年、ダウンロード販売を考えているのでタイトル変更しました!(旧題:人見知りな私が、悪役令嬢? しかも気づかずフェードアウトしたら、今度は聖女と呼ばれています!)そして、第三章開始しました!
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる