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第1章 運命の出会い
第17話 何だこれは?
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「どうしたリーサ。眠れないのか?」
「はい、怖そうなモンスターさんがいますし何か緊張して」
「仕方がないな。私が子守歌を歌ってやろう」
「え? 別にいいです」
「遠慮はするな」
「遠慮してないです」
とにかく早く寝てくれないとリーサの日記が読めないではないか。ここはモンスター社会に伝わる子守歌で眠って貰うことにしよう。
「ねんねんねー。早く寝ない子はファイヤードラゴンの生け贄にするぞー。さあ、今日も寝ない子が丸焦げだー」
「その子守歌、怖すぎです!」
「ちょっとミーニャ様」
ジーニアスドラゴンが私の袖を引っ張る。
「どうした?」
「子守歌を歌わずとも魔法で眠らせればいいかと」
「ああ、なるほど!」
「クス」
「お前今私をバカだと思ったろ?」
「いえ滅相もない」
ジーニアスドラゴンは慌てて両手を振った。
「では魔法で眠らせることにしよう。ラリ・・・・」
「ちょっとお待ちくださいミーニャ様。その魔法は問題が生じかねないかと」
「なぜだ?」
「いえ何となく」
「まあいい。ではネロ!」
「その魔法のネーミングはあまりに短絡的かと」
「寝たぞ」
「死んだように寝てしまいましたね」
「ラスボスを嘗めるなよ」
「恐れ入りました」
「さて日記を読むことにしよう」
私はリーサの手からそっと日記を取った。
「どれどれ。あれ? 開かぬぞ」
「恐らく封印の魔法をかけているかと思われます」
「何だと!? これでは読めぬではないか」
「こんな下等な魔法などホイ」
たちまち日記が開いた。
「そ、それくらい私にもできたぞ」
「わかっております」
何かバカにされてないか? これだから頭のいい奴は嫌いだ。まあいい、日記が読めたら何でもいいか。もし私の悪口が書いてあったら嫌だが、リーサの本心がわかるのはいいだろう。
ん? 私は思わず固まった。
「ジーニアスドラゴン。これは何と書いてあるのだ?」
「え~っと、これは・・・・」
「どうした?」
「見たことない字にございます」
私は日記を右に傾けたり逆さまにしたりしてみたがさっぱりわからない。異国の文字なのだろうか?
「かくなる上は本人を起こして聞き出しましょう」
「そんなことをしたら私が嫌われるではないか」
「日記の内容を聞くのではなく、この文字の種類を聞き出すのです。そうすればメモさえ取っておけば後でこっそり解読できます」
「お前なかなかずる賢いな」
「お褒めの言葉ありがとうございます。『ずる』は余分ですが」
「何か言ったか?」
「いえ、何も言っておりません」
私はジーニアスドラゴンにメモを取らせリーサを魔法で目覚めさせた。
「リーサ、突然死んだように眠りだしたから心配したぞ」
「私いつの間に眠ってしまったのでしょう」
「ところでこの日記に書かれた文字は何語だ?」
「キャー!」
「大丈夫読んでなどおらぬ。ただ見たことない文字なので気になっただけだ」
「そうですか。本当に?」
「疑り深い奴だな。私が信頼できぬのか?」
「そういうわけではありませんが」
リーサは暫く考えてから話し出した。
「それは日本語です」
「日本語? ジーニアスドラゴンよ知っておるか?」
「存じませぬ」
「私は異世界転生してここに来ましたので」
「?????」
私とジーニアスドラゴンはリーサの言っている意味が全くわからず無言になるのだった。
「はい、怖そうなモンスターさんがいますし何か緊張して」
「仕方がないな。私が子守歌を歌ってやろう」
「え? 別にいいです」
「遠慮はするな」
「遠慮してないです」
とにかく早く寝てくれないとリーサの日記が読めないではないか。ここはモンスター社会に伝わる子守歌で眠って貰うことにしよう。
「ねんねんねー。早く寝ない子はファイヤードラゴンの生け贄にするぞー。さあ、今日も寝ない子が丸焦げだー」
「その子守歌、怖すぎです!」
「ちょっとミーニャ様」
ジーニアスドラゴンが私の袖を引っ張る。
「どうした?」
「子守歌を歌わずとも魔法で眠らせればいいかと」
「ああ、なるほど!」
「クス」
「お前今私をバカだと思ったろ?」
「いえ滅相もない」
ジーニアスドラゴンは慌てて両手を振った。
「では魔法で眠らせることにしよう。ラリ・・・・」
「ちょっとお待ちくださいミーニャ様。その魔法は問題が生じかねないかと」
「なぜだ?」
「いえ何となく」
「まあいい。ではネロ!」
「その魔法のネーミングはあまりに短絡的かと」
「寝たぞ」
「死んだように寝てしまいましたね」
「ラスボスを嘗めるなよ」
「恐れ入りました」
「さて日記を読むことにしよう」
私はリーサの手からそっと日記を取った。
「どれどれ。あれ? 開かぬぞ」
「恐らく封印の魔法をかけているかと思われます」
「何だと!? これでは読めぬではないか」
「こんな下等な魔法などホイ」
たちまち日記が開いた。
「そ、それくらい私にもできたぞ」
「わかっております」
何かバカにされてないか? これだから頭のいい奴は嫌いだ。まあいい、日記が読めたら何でもいいか。もし私の悪口が書いてあったら嫌だが、リーサの本心がわかるのはいいだろう。
ん? 私は思わず固まった。
「ジーニアスドラゴン。これは何と書いてあるのだ?」
「え~っと、これは・・・・」
「どうした?」
「見たことない字にございます」
私は日記を右に傾けたり逆さまにしたりしてみたがさっぱりわからない。異国の文字なのだろうか?
「かくなる上は本人を起こして聞き出しましょう」
「そんなことをしたら私が嫌われるではないか」
「日記の内容を聞くのではなく、この文字の種類を聞き出すのです。そうすればメモさえ取っておけば後でこっそり解読できます」
「お前なかなかずる賢いな」
「お褒めの言葉ありがとうございます。『ずる』は余分ですが」
「何か言ったか?」
「いえ、何も言っておりません」
私はジーニアスドラゴンにメモを取らせリーサを魔法で目覚めさせた。
「リーサ、突然死んだように眠りだしたから心配したぞ」
「私いつの間に眠ってしまったのでしょう」
「ところでこの日記に書かれた文字は何語だ?」
「キャー!」
「大丈夫読んでなどおらぬ。ただ見たことない文字なので気になっただけだ」
「そうですか。本当に?」
「疑り深い奴だな。私が信頼できぬのか?」
「そういうわけではありませんが」
リーサは暫く考えてから話し出した。
「それは日本語です」
「日本語? ジーニアスドラゴンよ知っておるか?」
「存じませぬ」
「私は異世界転生してここに来ましたので」
「?????」
私とジーニアスドラゴンはリーサの言っている意味が全くわからず無言になるのだった。
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