43 / 109
第四十三話 史上最大の作戦
しおりを挟む
「申し訳ありません。ペット同伴の宿泊はお断り致しております」
「また、断られたわね」
「ペットもオーケーというホテルって本当に少ないんだね」
「こんなの外で寝かせればいいのよ」
「えー、可哀想だよ」
「確かに今のは鬼のような発想ね。さすがマリーだわ」
「この前の遊園地は簡単に入れたよ」
「あまりに堂々と入ったからじゃない。まさか猫が一緒だとは係員も気付かなかったのよ」
かなりいい加減ね。
「こういう事情だから、あなたは野生に帰りなさい」
ガブ!
「痛い! 何で突然噛み付くわけ!?」
「酷いことを言うからよ。当然の報いね」
「何かミーをホテルに泊らせるいい方法はないものかしら?」
「!!」
「どうしたの?」
「な、何でもないわよ!」
やだ。私ったらいい方法を思いついちゃったわ。ホテルの入り口でこいつをしっぽアクセサリーに変えて、部屋で戻せばいいんだわ。変身の魔術は高度で私には難しいけど、しっぽアクセサリーになら昔の経験上変えられるわ。
「ニャー」
スリスリ。
「ちょっと何なのよ急に。気持ち悪いわね」
「ミーが甘え出したわね。何かいい方法でも思いついたの?」
「そ、そんなの思いつくわけないじゃない」
この猫、油断も隙もないわね。どうして私の心が読めるのよ。
でも、この方法を小百合達に知らせるわけにはいかないわ。もう少しでこいつを野生に帰すことができるのよ。
「で、どうするの? このままではホテルに泊まることができないわ。もう、ペットを連れて旅するのは諦めたら?」
「うーむ」
小百合が考え込んでるわ。これはチャンスよ!
「猫ちゃん。私達は大切な旅をしているの。あなたがいると旅が続けられないわ。だから山に帰りなさい」
「ちょっと変なこと言わないでよ。今いい方法を考えてるんだから」
こいつとの旅を諦めかけてたんと違うんかーい!
「でも、冷静に考えて。ペットも泊まれるホテルなんて殆どないわ。ましてやこの国ではペットを飼う習慣なんてないの。わかるでしょう?」
これは完璧だわ。
「あれ? ミーちゃんのしっぽに何か付いてるよ」
ギク。
「どうしたの?」
「な、何よ。別に普通よ」
やばいやばい。思わず『しっぽ』という言葉に反応してしまったわ。
「いい加減ミーと旅するのは諦めたら? 普通に考えて無理よ」
「うーん。何か思いつきそうなんだけど」
「いくら考えても無駄よ」
よし、もう一押しよ。
「ミーと旅するのって無理なのかしら」
よっしゃー!
「ダメだよ、諦めちゃ」
芽依! 余計なこと言うんじゃないわよ!
「ミー、私はあなたとお別れしたくないわ。でも、諦めるしかないみたい。あなたを連れて城に戻るわ。あなたは大人しく城で私たちの帰りを待っていてくれる?」
やったー!! 完全勝利よ! これで忌まわしい猫と旅をしなくてもすむのよ!
「あれ? ミーが何か加えてきたよ」
「これはしっぽアクセサリーね」
「何なのこの猫! こんな物どこから持ってきたのよ!」
「そうか、芽依いいこと思いついたよ。この子をしっぽアクセサリーに変えてフロントを通過させればいいんだよ」
「なるほどマリーならできるわね。何しろ私の家でずっとしっぽアクセサリーだったんだから」
「そんなのできるわけないでしょ!」
「できるわよね」
「で、できないわよ」
「絶対できるよ。芽依にはわかるよ」
「何を根拠に言ってるわけ?」
「四郎君、お願い」
「俺が好きなマリーは嘘をつかないと思うが、本当にできないのか?」
「・・・・できるわよ」
こうして私の史上最大の作戦は見事に失敗に終わったのであった。
「また、断られたわね」
「ペットもオーケーというホテルって本当に少ないんだね」
「こんなの外で寝かせればいいのよ」
「えー、可哀想だよ」
「確かに今のは鬼のような発想ね。さすがマリーだわ」
「この前の遊園地は簡単に入れたよ」
「あまりに堂々と入ったからじゃない。まさか猫が一緒だとは係員も気付かなかったのよ」
かなりいい加減ね。
「こういう事情だから、あなたは野生に帰りなさい」
ガブ!
「痛い! 何で突然噛み付くわけ!?」
「酷いことを言うからよ。当然の報いね」
「何かミーをホテルに泊らせるいい方法はないものかしら?」
「!!」
「どうしたの?」
「な、何でもないわよ!」
やだ。私ったらいい方法を思いついちゃったわ。ホテルの入り口でこいつをしっぽアクセサリーに変えて、部屋で戻せばいいんだわ。変身の魔術は高度で私には難しいけど、しっぽアクセサリーになら昔の経験上変えられるわ。
「ニャー」
スリスリ。
「ちょっと何なのよ急に。気持ち悪いわね」
「ミーが甘え出したわね。何かいい方法でも思いついたの?」
「そ、そんなの思いつくわけないじゃない」
この猫、油断も隙もないわね。どうして私の心が読めるのよ。
でも、この方法を小百合達に知らせるわけにはいかないわ。もう少しでこいつを野生に帰すことができるのよ。
「で、どうするの? このままではホテルに泊まることができないわ。もう、ペットを連れて旅するのは諦めたら?」
「うーむ」
小百合が考え込んでるわ。これはチャンスよ!
「猫ちゃん。私達は大切な旅をしているの。あなたがいると旅が続けられないわ。だから山に帰りなさい」
「ちょっと変なこと言わないでよ。今いい方法を考えてるんだから」
こいつとの旅を諦めかけてたんと違うんかーい!
「でも、冷静に考えて。ペットも泊まれるホテルなんて殆どないわ。ましてやこの国ではペットを飼う習慣なんてないの。わかるでしょう?」
これは完璧だわ。
「あれ? ミーちゃんのしっぽに何か付いてるよ」
ギク。
「どうしたの?」
「な、何よ。別に普通よ」
やばいやばい。思わず『しっぽ』という言葉に反応してしまったわ。
「いい加減ミーと旅するのは諦めたら? 普通に考えて無理よ」
「うーん。何か思いつきそうなんだけど」
「いくら考えても無駄よ」
よし、もう一押しよ。
「ミーと旅するのって無理なのかしら」
よっしゃー!
「ダメだよ、諦めちゃ」
芽依! 余計なこと言うんじゃないわよ!
「ミー、私はあなたとお別れしたくないわ。でも、諦めるしかないみたい。あなたを連れて城に戻るわ。あなたは大人しく城で私たちの帰りを待っていてくれる?」
やったー!! 完全勝利よ! これで忌まわしい猫と旅をしなくてもすむのよ!
「あれ? ミーが何か加えてきたよ」
「これはしっぽアクセサリーね」
「何なのこの猫! こんな物どこから持ってきたのよ!」
「そうか、芽依いいこと思いついたよ。この子をしっぽアクセサリーに変えてフロントを通過させればいいんだよ」
「なるほどマリーならできるわね。何しろ私の家でずっとしっぽアクセサリーだったんだから」
「そんなのできるわけないでしょ!」
「できるわよね」
「で、できないわよ」
「絶対できるよ。芽依にはわかるよ」
「何を根拠に言ってるわけ?」
「四郎君、お願い」
「俺が好きなマリーは嘘をつかないと思うが、本当にできないのか?」
「・・・・できるわよ」
こうして私の史上最大の作戦は見事に失敗に終わったのであった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
十六歳の妹の誕生日、私はこの世を去る。
あいみ
恋愛
碌に手入れもされていない赤毛の伯爵令嬢、スカーレット。
宝石のように澄んだ青い髪をした伯爵令嬢、ルビア。
対極のような二人は姉妹。母親の違う。
お世辞にも美しいと言えない前妻の子供であるスカーレットは誰からも愛されない。
そばかすだらけで、笑顔が苦手な醜い姉。
天使のように愛らしく、誰からも好かれる可愛い妹。
生まれつき体の弱いルビアは長くは生きられないと宣告されていた。
両親の必死に看病や、“婚約者の献身的なサポート”のおかげで、日常生活が送れるようになるまで回復した。
だが……。運命とは残酷である。
ルビアの元に死神から知らせが届く。
十六歳の誕生日、ルビアの魂は天に還る、と。
美しい愛しているルビア。
失いたくない。殺されてなるものか。
それぞれのルビアを大切に思う想いが、一つの選択をさせた。
生まれてくる価値のなかった、醜いスカーレットを代わりに殺そう、と。
これは彼女が死ぬ前と死んだ後の、少しの物語。
覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―
Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる