控えなさい! 私はマリーよ!

小松広和

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第九十一話 今の私は誰にも止められないわ

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「どうするの? 私と結婚する気はあるの?」
周りの時間が止まって感じ。四郎はきょとんとしているわ。でも、言っちゃったからにはもう後には引けない。周りから非難されてもいいから突っ走るしかないわ。

「私と結婚式を挙げないとこの人達を死刑にしていくわよ。それでもいいの?」
「何言ってるんだ?」
「私の言うことが理解できないみたいね。嘘じゃない証拠にまずはパリッピーから処刑するわ」
「何でそうなるんだー!」
「いいわね」
「別にいいけど」
「おい!!!」
涙目のパリッピーが大きな声でツッコむ。

「本当にいいの? あなたに関係ない人があなたのために死刑になるのよ?」
「関係なさ過ぎてピントこないし」
それもそうね。

「ならパリッピーじゃなくてカノンの両親にするわ。いい?」
「そ、それは・・・・」
ふふ、迷ってる迷ってる。さあ、私と結婚するって言いなさい。

「四郎さん。私達親子のことは気にしないで。こんな脅しで好きでもない人と結婚するのは止めて!」
「な、な、な、何てこと言うのよ!」
もう怒ったわ。

「やっぱりカノンから死刑にすることにしたわ」
「それは止めてくれ! 結婚でも何でもするから!」
これはこれで腹が立つわね。

「四郎さん。私はどうなってもいいの。だから四郎さんはこんな卑劣な手段を使う人とは結婚しないで」
「カノンちゃんが死刑になるなんて俺は耐えられないよ」
「四郎さん!」
「カノンちゃん!」
「また猿芝居かーい!」

「とにかく結婚するって言ったわね。式の準備もあるから二週間後に結婚式を挙げるわ。いいわね四郎」
周りの人達はそれぞれにひそひそ話をしている。何とでも言いなさい。こうなったら思いっきり悪者になってやるわ。四郎をゲットできるんだもの別に構わないわよ。
「式の準備に入るわよ」
私は家来達にそう告げるとその場を離れた。

「これは、まずいことになったわね」
小百合が腕組みをしてぽつりと言った。
「そうだよ。式はともかく婚姻届にサインしちゃったら終わりだよ」
芽依は心配そうな目で四郎を見つめている。
「どうして婚姻届を出されたら終わりなの?」
会話について行けない菫が何気ない質問をする。
「婚姻届を提出したら結婚することになるのよ」
「それで?」
「結婚するってことは四郎君とマリーは夫婦になるってことよ」
「ふえーーー!」
菫はようやく小百合の説明が理解できたようだ。

「こうなったら何とか結婚式を妨害するしかないわね」
「でもどうやって止めるの? マリーさんは次期女王だよ。この城には家来さん達もいっぱいだよ」
「問題はそこよ。まだ二週間あるわ。いい作戦を考えましょう」
小百合と芽依と菫は大きく頷くと、早速作戦会議を開くのであった。

 ちなみに時期王族になる四郎が牢屋に入れられたままであることに気付く者は誰一人いなかった。
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