2 / 8
第2話 幼なじみは最強かもしれない。
しおりを挟む
家を出ると幼なじみの星影 唯愛にあった。
「あれ、紫穏じゃん!朝会うなんて珍しいね~」
「おぅ」
「つれないなぁ~せっかくだし一緒行こう~」
それは正直遠慮したいところだった。なぜなら、唯愛は学年でもトップレベルの美少女。つまりすごく男子に人気があるのだ。そんな美少女と一緒に学校に行くと男子に嫉妬にかられた嫌な視線の雨を浴びなければならない
。
だからといって、その誘いを断ったら断ったで…
「え?何?私の誘いを断るの?」
唯愛が蛇のように鋭い目で見てくる。思わずヒェッ…と喉がひきつった。
「いや、行こう!一緒行こう!」
男子も怖いがそれ以上に、唯愛が怖い。
それもそうだろう。唯愛は中学時代はこの辺では知る人ぞ知る「影の死神」と呼ばれる、不良だったのだ。当時は金髪にピアスバチバチ、メイクもすごく派手だった。
でも今は、キューティクルの光る艶やかな黒髪に、ピアスどころかアクセサリーは着けず、付けるとしてもシンプルなもの。メイクはとてもナチュラルになっていた。
性格は変わらず強気で、思ったことをはっきり言うが、サバサバしていると男女共に人気がある。
そんな人が幼なじみだったら、やはり妬まれることも少なくはなく、いわゆるイキってる系の陽キャにいじられることも少なくはなかった。
その度に唯愛が庇うが、男としては不甲斐ないというか、なんというか…。
それに、周りから見たら俺みたいなド陰キャと唯愛みたいな陽キャの中の陽キャ。未だに仲がいいということに疑問を持つ人も多い。
だがしかし唯愛は…
「ねぇ、昨日の深夜アニメ見た?」
オタクなのだ。しかも重度の。
小学生の頃に俺がラノベを読んでいたら、興味を持ったらしくそこからズブズブと…。
だから中学時代もそれなりに仲良くしていたし、俺も喧嘩の現場に引っ張られることも度々あった。いや、喧嘩の現場に行くのは嫌だけどな。
だが、不良をやめた今でも喧嘩をふっかけるやつは少なくなく…。
「おい、お前影の死神だろ?ちょっとツラ貸せよ。」
ハイ、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
典型的なチンピラktkr!!
「ツラ貸してあげるまでもないと思うけど?」
「…は?……グハァ!?」
はい、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
華麗な唯愛の蹴りktkr!!
「厨二っぽいその異名嫌なんだよねぇ~
それに、もう引退したって言うのに…」
どうやらまだまだ唯愛は最強のようだった。
「あれ、紫穏じゃん!朝会うなんて珍しいね~」
「おぅ」
「つれないなぁ~せっかくだし一緒行こう~」
それは正直遠慮したいところだった。なぜなら、唯愛は学年でもトップレベルの美少女。つまりすごく男子に人気があるのだ。そんな美少女と一緒に学校に行くと男子に嫉妬にかられた嫌な視線の雨を浴びなければならない
。
だからといって、その誘いを断ったら断ったで…
「え?何?私の誘いを断るの?」
唯愛が蛇のように鋭い目で見てくる。思わずヒェッ…と喉がひきつった。
「いや、行こう!一緒行こう!」
男子も怖いがそれ以上に、唯愛が怖い。
それもそうだろう。唯愛は中学時代はこの辺では知る人ぞ知る「影の死神」と呼ばれる、不良だったのだ。当時は金髪にピアスバチバチ、メイクもすごく派手だった。
でも今は、キューティクルの光る艶やかな黒髪に、ピアスどころかアクセサリーは着けず、付けるとしてもシンプルなもの。メイクはとてもナチュラルになっていた。
性格は変わらず強気で、思ったことをはっきり言うが、サバサバしていると男女共に人気がある。
そんな人が幼なじみだったら、やはり妬まれることも少なくはなく、いわゆるイキってる系の陽キャにいじられることも少なくはなかった。
その度に唯愛が庇うが、男としては不甲斐ないというか、なんというか…。
それに、周りから見たら俺みたいなド陰キャと唯愛みたいな陽キャの中の陽キャ。未だに仲がいいということに疑問を持つ人も多い。
だがしかし唯愛は…
「ねぇ、昨日の深夜アニメ見た?」
オタクなのだ。しかも重度の。
小学生の頃に俺がラノベを読んでいたら、興味を持ったらしくそこからズブズブと…。
だから中学時代もそれなりに仲良くしていたし、俺も喧嘩の現場に引っ張られることも度々あった。いや、喧嘩の現場に行くのは嫌だけどな。
だが、不良をやめた今でも喧嘩をふっかけるやつは少なくなく…。
「おい、お前影の死神だろ?ちょっとツラ貸せよ。」
ハイ、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
典型的なチンピラktkr!!
「ツラ貸してあげるまでもないと思うけど?」
「…は?……グハァ!?」
はい、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
華麗な唯愛の蹴りktkr!!
「厨二っぽいその異名嫌なんだよねぇ~
それに、もう引退したって言うのに…」
どうやらまだまだ唯愛は最強のようだった。
0
あなたにおすすめの小説
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた
夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。
そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。
婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる