運命の番と僕の出会いのお話。

はっぱ

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水晶

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目の前にいたアリスさんが首を傾げる。


「あれ?なんの音でしょうか…」
「水晶が光らないな」
「うっ……」


なんだか見たくない。嫌な予感がする。水晶に自分の手を被せて隠す。


「ソラさん、手を一旦離して頂いていいですか?」
「はい…」
「まあ、割れてしまっていますね。ごめんなさい。確認したはずだったのだけど…もう1回お願いします。」


アリスさんが謝ってくれて、新しく同じような水晶が出てくるが本当に元々ヒビが入っていただけなのか…正直もうやりたくない。
また手をかざして、今度は本当に少しだけ出て!とお願いする。



バキバキッ



「あらあら…」
「こんなの初めて見たな」
「魔力量が多いのかもしれませんね…ギルドマスターに相談して…」


なんだか大事になってしまった。カードはもういいからやめたい。
アリスさんが言いかけたところで、部屋の扉が開いて誰かが入ってきた。


「あれ?アル、何やってるんだ?」
「ちょうどいいタイミングで来ましたね。ギルドマスター、アルさんの番のソラさんの魔力が少し多いみたいで…」
「アルに番ができたのか!?」
「ああ。俺の運命の番だ」
「運命か…アルは運命を見つけたいってずっと言ってたからなぁ…本当に良かったな!」


入ってきたのはとっても大きな人。アルのことを大きいと思っていたけどそれよりもっと背が高い…と思う。
まだフードを被っているので、フードから少しだけ見えるだけだが、体が大きくて声も大きい。


「ギルドマスター。ソラさんの魔力量が多く、水晶が割れてしまったんです。こんなことはあまりないですから…どうしたら良いでしょうか」
「そうなのか?うーん……たしか、ギルドの物置に普通のよりも多く魔力が測れる水晶があったはずだ。それを使ったらいいんじゃないか?」
「分かりました。取ってきますね」


アリスさんが水晶を取りに部屋を出ていって、ギルドマスターが僕達が座っているソファの向かいに座った。


「それで、お前の番の顔は見せてくれないのか?」
「だめだ」
「ケチくさいなぁ。心の狭い男は嫌われるぞ?」
「………ソラ、この部屋の中なら…フードを取ってもいい」


アルに言われて、深く被っていたフードを取る。やっぱりギルドマスターは大きかった。それもそのはずギルドマスターの頭には熊耳が付いている。 
あ、そういえば僕アルがなんの獣人だか知らないや…犬…とか?わかんない、帰ったら聞こうっと。


「人間か…!美人さんだな」
「当たり前だろ」
「えっと…」
「ソラって言ったか?俺はギルドマスターのニコラスだ。よろしくな」
「はい、ソラです。よろしくお願いします!」
「俺はアルが子供の時から知ってるから親みたいなもんだ。アルになんか嫌なことされたら遠慮なく言え。俺がぶっ飛ばしてやるからな!」
「は、はい…分かりました…」


なんだかパワフルですごい。 アルのことをぶっ飛ばしちゃうのか…想像したら可哀想だけどちょっと面白い。


「ソラに変なことを教えないでくれ」
「いいだろう?お前が何かやらかしたら俺が止めてやる」
「はぁ……」


なんだかんだ言ってるけど本気で嫌がっている様子はない。本当に親子みたいな関係らしい。アルの血の繋がった家族の話も聞いてみたいな…


「水晶、持ってきましたよ」


そう言ってアリスさんが持ってきたのはさっきよりふた周りくらい大きな水晶。とても重そうだけどアリスさんは軽々持ち上げている。アリスさんが力持ちなのか水晶がそこまで重くないのか…
まあとにかく再チャレンジだ。水晶に手をかざして魔力が出るようにお願いする…



バキバキバキッ…






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