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第7章 加速する想い
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しかし、柚希は否定するように首を振った。
「でも、俺颯斗の荷物にしかなってない。俺に合わせてくれてるのが分かるし、送迎も大変だし、男と一緒に寝るのも嫌だろうし、今だってこんな夜中にこんな騒ぎ起こして迷惑かけて、俺何もお返し出来ないのに。」
先ほどの恐怖から涙腺が緩んでいるのか、バスタオルで拭いて乾いていたはずの頬をまた濡らし始める。
正直、柚希にそう思わせてしまっていることに気づかなかった。
俺がどれだけ手を差し伸べても、どれだけ寄り添っても、柚希には一つも届いていないのだ。
この思いはどうすれば伝わるのだろう。
どうすれば気兼ねなく俺に甘えてくれるようになるのだろう。
どうすれば俺が見返りを求めてないことが伝えられるのだろう。
智や亮がしてくれたことは最大限しているつもりだ。
俺が受けてきた愛ではこの思いは伝えられないのだろうか。
これ以上の伝え方を知らない俺は、どうすればいいのだろう。
「柚希は、何も分かってねぇな。」
手が止まってしまった柚希からバスタオルを取り上げ、冷えてしまわないように体を包み込み、涙を拭う。
「言っただろ。俺は柚希を好きだから守りたいって。」
不思議そうに見上げる柚希と目が合う。
後俺に出来ることは、今思っていることを素直にぶつけることだけだった。
「俺の自己満足でやってることにお返しなんていらねぇし、俺が好きでやってんだから柚希に合わせるのは当たり前だろ?送迎だってお前に何かあったら俺が嫌だからしてるだけ。迷惑でも何でもないし、俺は少しでも柚希の支えになれてることが嬉しい。それに、柚希晩飯作ってくれてるじゃん。それだけで十分だろ。泣くほど気に病むことじゃない。俺は柚希が俺に甘えてくれて、俺なしでは生きていけなくなって欲しいぐらい、柚希と一緒にいたい。だからそんなに思いつめんなよ。俺は柚希を守る。だから柚希は俺に甘えればいい。それだけだから。」
柚希は何も言わず、ただ俺の言葉を聞いていた。
体を拭き、俺に大人しく着せ替えられる柚希は人形のようで、俺のこの言葉さえも伝わっていないのではないかと不安になる。
俺はただ柚希の力になりたい。柚希を守りたい。傷ついてほしくない。
考えていることはそんなに難しいことではない。
それでも、何故こんなにも伝わらないものなのだろう。
俺の伝え方が悪いのだろうか。
「でも、俺颯斗の荷物にしかなってない。俺に合わせてくれてるのが分かるし、送迎も大変だし、男と一緒に寝るのも嫌だろうし、今だってこんな夜中にこんな騒ぎ起こして迷惑かけて、俺何もお返し出来ないのに。」
先ほどの恐怖から涙腺が緩んでいるのか、バスタオルで拭いて乾いていたはずの頬をまた濡らし始める。
正直、柚希にそう思わせてしまっていることに気づかなかった。
俺がどれだけ手を差し伸べても、どれだけ寄り添っても、柚希には一つも届いていないのだ。
この思いはどうすれば伝わるのだろう。
どうすれば気兼ねなく俺に甘えてくれるようになるのだろう。
どうすれば俺が見返りを求めてないことが伝えられるのだろう。
智や亮がしてくれたことは最大限しているつもりだ。
俺が受けてきた愛ではこの思いは伝えられないのだろうか。
これ以上の伝え方を知らない俺は、どうすればいいのだろう。
「柚希は、何も分かってねぇな。」
手が止まってしまった柚希からバスタオルを取り上げ、冷えてしまわないように体を包み込み、涙を拭う。
「言っただろ。俺は柚希を好きだから守りたいって。」
不思議そうに見上げる柚希と目が合う。
後俺に出来ることは、今思っていることを素直にぶつけることだけだった。
「俺の自己満足でやってることにお返しなんていらねぇし、俺が好きでやってんだから柚希に合わせるのは当たり前だろ?送迎だってお前に何かあったら俺が嫌だからしてるだけ。迷惑でも何でもないし、俺は少しでも柚希の支えになれてることが嬉しい。それに、柚希晩飯作ってくれてるじゃん。それだけで十分だろ。泣くほど気に病むことじゃない。俺は柚希が俺に甘えてくれて、俺なしでは生きていけなくなって欲しいぐらい、柚希と一緒にいたい。だからそんなに思いつめんなよ。俺は柚希を守る。だから柚希は俺に甘えればいい。それだけだから。」
柚希は何も言わず、ただ俺の言葉を聞いていた。
体を拭き、俺に大人しく着せ替えられる柚希は人形のようで、俺のこの言葉さえも伝わっていないのではないかと不安になる。
俺はただ柚希の力になりたい。柚希を守りたい。傷ついてほしくない。
考えていることはそんなに難しいことではない。
それでも、何故こんなにも伝わらないものなのだろう。
俺の伝え方が悪いのだろうか。
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