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カエルの王様、アルフレッド・コレクティア*前編
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多くの生き物が寝静まる中、俺はバルコニーで星を見ていた。
グラスに入った赤ワインをゆらゆらと揺らしながら。
これは、アイツがよくやる癖だった。
目を閉じれば瞼の裏に浮かぶ、金髪碧眼の女性……大罪人にして俺の元婚約者だった人。
傲慢で身分の低い者を見下す悪女のお手本のような女だった。
当時、俺という王太子の婚約者の座にいながら、陰湿な虐めを繰り返し、ついには犯罪にすら手を染めた愚かな女。
アンジェリカ・クラインドール元公爵令嬢。
悪事は明るみに晒され、ヤケを起こして俺を害そうとし。
そして護衛騎士に討たれた女。
クラインドール元公爵令嬢の一番の被害を受けた男爵令嬢は出会ってから、あの事件が終わってもずっと俺を支え続けてくれた。俺は彼女を好ましく思っていたし、それは彼女も同じだった。
世間は面白おかしくはやしたて、男爵令嬢をヒロイン視した。
クラインドール元公爵令嬢は国家転覆を企む悪い魔女。
立ち向かうヒロイン令嬢と王太子の色恋を交えた物語。
それは公演が組まれるほど民衆受けした。
上層部の情報操作はもちろんあった。
これは男爵令嬢を妃として迎える大きな一手となった。
雨降って地固まるとはこのことを言うのだろうか。
身分の違いにあれほど頭を悩ませていたというのに。
物事は俺と彼女の都合の良いように進んでいった。
俺たちが結ばれるまで色々な苦難もあったが、そんな彼女も今では王妃だ。
外交や政など問題は多く忙殺される日々。
それでも好いた女性と結ばれた俺は幸せなはずだった。
俺の隣でにこやかに笑う彼女も同じ気持ちであると信じている。
順風満帆。
だが。
ふとした瞬間。
なぜだろうか。
恐ろしいほど不安に襲われることがある。
まるでこの平和な日々が砂の上になりたっているかのような……漠然とした不安だ。
そんなことあるはずないのに。
ゆらゆらと揺れる赤い液体。
アイツの好きだった甘いデザートワインなんて飲むから悪いのだ。
酔いを醒ますように一息ついて、夜空を仰いだ。
今宵はとてもよく星が見える。
キラキラと光る星がまるでこちらに向かって流れてきているかのような、そんな――ってちょっと待て!
「――ごふっ!?」
防御も間に合わないほどの速さで鳩尾に何かが衝突した。
ワイングラスはバルコニーに割れ落ち、俺の体は執務室の絨毯を三回転したところで止まった。
意味がわからない。
「うにゃ~……目が回ったにゃぁ」
声のしたほうを見れば両手の平におさまるサイズの赤毛の子猫がいた。
まごうことなき子猫である。
…………。
「なるほど……。最近は星だけじゃなく猫も降る時代か」
「なにアホ言ってるにゃこの酔っ払いは」
子猫に突っ込まれた。死にたい。
「で、お前は一体なんなのだ」
「しゃべる猫とくれば獣人を思い浮かべるのが普通にゃ。ま、あちしは獣人じゃなくて猫妖精だけどにゃ!」
「猫妖精だと? お前みたいなちんちくりんがか?」
「この城をぶっ壊せば信じるかにゃ?」
「マジやめろください猫妖精様」
わかればいいにゃ。と赤毛おニャンコ様はお尻を突き上げて伸びをする。
バンッと、そこで騒ぎを聞きつけた近衛兵が荒々しく音を立ててドアを開けた。
部屋の様子をぐるりと見渡して俺の安否を確認する。
「陛下! ご無事ですか!?」
「……少し酔いが回っていたみたいだ。問題ない」
割とひどい醜態をさらしているのだが、近衛の彼とは長年付き合いのあるだ。さして問題はないだろう。少し呆れられてしまったようだが。
周囲を一通り確認し終わり異常がないと判断したのか、彼は安堵したようだった。
足元が異常事態なのだが。
しかしその異常事態も近衛兵にまったく興味を示さず片足を上げて首元を搔いている。
不覚にもほっこりした。
バルコニーに散乱したワインとグラスはすぐに片づけられた。呼びつけられたメイドは無言で一礼して退出した。
「……あまり深酒をされませぬよう」
最後に近衛兵も部屋を出ていく。
猫妖精には一切触れることなく。
見えていないのか。俺だけが見える?
酔いによる幻覚の可能性が浮上した。
「ていうか、ここどこにゃ。お前だれにゃ」
いや、幻覚じゃなかった。
この猫パンチ、ちゃんと感触がある。
「俺としては何故猫妖精が降ってきたのかが知りたいんだが」
あと俺は一応一国の王なんだがな。
……猫妖精には関係ないんだろうな。
言葉は通じても人のルールに縛られないのが妖精、精霊の類である。
彼らは世界の調停者、もしくは傍観者と呼ばれていたりする。
人とは次元の違う生命体という認識でいいのかもしれない。
……はずだ。
「ピーナッツうま~」
猫妖精、ピーナッツ食うんだな。
今度マリーに教えてやろう。
「おい、話きけ。ここはコレクティア王国の王城だ」
酒のつまみを食い散らかした猫妖精は、ん~~~と悩む仕草をしている……ように見える。猫の表情は正直わからん。
「……これくてぃあ? ……うっわぁ、東の国かぁ。また西をハズしたにゃ」
西に降りたかったらしい。知らんわ。
もう俺寝ていいか?
「これも必然なのかにゃぁ」
うんうんと首を縦に振り、何かに納得したようだった。
じゃあそういうことで、みたいなノリで猫妖精は言う。
「さ、悩みを言うにゃ。仕方ないから聞いてやるにゃ」
「…………」
なぜこちらが求めたようなていで言うのか。
これが猫妖精クオリティだとでも言うのか。
「猫妖精には自己紹介とか前置きの概念はないのか?」
「酔っ払いが偉そうにゃ」
「さほど酔っとらんわ。あと俺は国王だから偉い」
「メロンも腐ってればゴミカスにゃ」
身も蓋もなかった。
なかなか辛辣な猫妖精である。
「まあそんな可哀そうなメロンにもわかるように自己紹介くらいはするにゃ。感謝しろにゃ」
なぜ降って沸いた猫妖精に可哀そうがられないとならないのか。
だがコレ相手に突っ込むのも無意味なのだろうと流されることにした。
適当に対応して満足すれば出ていくだろうと踏んで。
「かくかくしかじかで、あちしは妖精の格を上げるため修行中なのにゃ。それで直せそうな歪を探して旅中なのにゃ」
「空から降ってくる理由になっていないが?」
「……そういうこともあるにゃ。魔力操作ミスってないにゃ」
魔力操作をミスったらしい。
わかりやすくて何よりだ。
「なら歪とはなんだ。俺の悩みと関係があるのか?」
「歪はいろんな理由で起こるにゃ。単純に特大魔法や禁呪を使った直後とか。本来の道筋を強引に変えた場合とか。あとは御上がなんとかしてやれってマーキングしてる場合かにゃ」
「御上ってなんにゃ。じゃねえ、なんだ」
「草」
「うるせぇ」
「聞かなかったことにしてやるにゃ。御上は神様のことにゃ」
今回はどんなパターンなのか知れべてみないとわからないと猫妖精はいう。
続けて、歪み=悪影響なわけで、たいてい付近に発生している問題を解決すれば解消されることがほとんどらしい。だから俺に悩みを聞いたのだとか。
半信半疑な気持ちは正直あるが、まぁ、世界の調停者らしい理由で筋も通っていると思う。
だが……
「……俺個人の問題が、厄介な歪みに関係してるとは考えずらいんだがな」
「井戸の蛙は海を知らないにゃ」
無知だと言いたいのか。
いちいち煽ってくるスタイルかこの野郎。
「空の蒼さを知ってるからいいんだよ畜生が」
こうして三十を超えたいい大人の俺は、生まれて何か月だと言いたくなる子猫な猫妖精から悩みを聞きだされるハメになった。
この時、俺は悩みが解決するかもしれないならまぁいいか、くらいの軽い気持ちだったのだ。
正直なところ歪といわれても、事の大きさにピンとこないのだから仕方ない。
数分後。
割と大事だったと顔を引きつらせることになる。
グラスに入った赤ワインをゆらゆらと揺らしながら。
これは、アイツがよくやる癖だった。
目を閉じれば瞼の裏に浮かぶ、金髪碧眼の女性……大罪人にして俺の元婚約者だった人。
傲慢で身分の低い者を見下す悪女のお手本のような女だった。
当時、俺という王太子の婚約者の座にいながら、陰湿な虐めを繰り返し、ついには犯罪にすら手を染めた愚かな女。
アンジェリカ・クラインドール元公爵令嬢。
悪事は明るみに晒され、ヤケを起こして俺を害そうとし。
そして護衛騎士に討たれた女。
クラインドール元公爵令嬢の一番の被害を受けた男爵令嬢は出会ってから、あの事件が終わってもずっと俺を支え続けてくれた。俺は彼女を好ましく思っていたし、それは彼女も同じだった。
世間は面白おかしくはやしたて、男爵令嬢をヒロイン視した。
クラインドール元公爵令嬢は国家転覆を企む悪い魔女。
立ち向かうヒロイン令嬢と王太子の色恋を交えた物語。
それは公演が組まれるほど民衆受けした。
上層部の情報操作はもちろんあった。
これは男爵令嬢を妃として迎える大きな一手となった。
雨降って地固まるとはこのことを言うのだろうか。
身分の違いにあれほど頭を悩ませていたというのに。
物事は俺と彼女の都合の良いように進んでいった。
俺たちが結ばれるまで色々な苦難もあったが、そんな彼女も今では王妃だ。
外交や政など問題は多く忙殺される日々。
それでも好いた女性と結ばれた俺は幸せなはずだった。
俺の隣でにこやかに笑う彼女も同じ気持ちであると信じている。
順風満帆。
だが。
ふとした瞬間。
なぜだろうか。
恐ろしいほど不安に襲われることがある。
まるでこの平和な日々が砂の上になりたっているかのような……漠然とした不安だ。
そんなことあるはずないのに。
ゆらゆらと揺れる赤い液体。
アイツの好きだった甘いデザートワインなんて飲むから悪いのだ。
酔いを醒ますように一息ついて、夜空を仰いだ。
今宵はとてもよく星が見える。
キラキラと光る星がまるでこちらに向かって流れてきているかのような、そんな――ってちょっと待て!
「――ごふっ!?」
防御も間に合わないほどの速さで鳩尾に何かが衝突した。
ワイングラスはバルコニーに割れ落ち、俺の体は執務室の絨毯を三回転したところで止まった。
意味がわからない。
「うにゃ~……目が回ったにゃぁ」
声のしたほうを見れば両手の平におさまるサイズの赤毛の子猫がいた。
まごうことなき子猫である。
…………。
「なるほど……。最近は星だけじゃなく猫も降る時代か」
「なにアホ言ってるにゃこの酔っ払いは」
子猫に突っ込まれた。死にたい。
「で、お前は一体なんなのだ」
「しゃべる猫とくれば獣人を思い浮かべるのが普通にゃ。ま、あちしは獣人じゃなくて猫妖精だけどにゃ!」
「猫妖精だと? お前みたいなちんちくりんがか?」
「この城をぶっ壊せば信じるかにゃ?」
「マジやめろください猫妖精様」
わかればいいにゃ。と赤毛おニャンコ様はお尻を突き上げて伸びをする。
バンッと、そこで騒ぎを聞きつけた近衛兵が荒々しく音を立ててドアを開けた。
部屋の様子をぐるりと見渡して俺の安否を確認する。
「陛下! ご無事ですか!?」
「……少し酔いが回っていたみたいだ。問題ない」
割とひどい醜態をさらしているのだが、近衛の彼とは長年付き合いのあるだ。さして問題はないだろう。少し呆れられてしまったようだが。
周囲を一通り確認し終わり異常がないと判断したのか、彼は安堵したようだった。
足元が異常事態なのだが。
しかしその異常事態も近衛兵にまったく興味を示さず片足を上げて首元を搔いている。
不覚にもほっこりした。
バルコニーに散乱したワインとグラスはすぐに片づけられた。呼びつけられたメイドは無言で一礼して退出した。
「……あまり深酒をされませぬよう」
最後に近衛兵も部屋を出ていく。
猫妖精には一切触れることなく。
見えていないのか。俺だけが見える?
酔いによる幻覚の可能性が浮上した。
「ていうか、ここどこにゃ。お前だれにゃ」
いや、幻覚じゃなかった。
この猫パンチ、ちゃんと感触がある。
「俺としては何故猫妖精が降ってきたのかが知りたいんだが」
あと俺は一応一国の王なんだがな。
……猫妖精には関係ないんだろうな。
言葉は通じても人のルールに縛られないのが妖精、精霊の類である。
彼らは世界の調停者、もしくは傍観者と呼ばれていたりする。
人とは次元の違う生命体という認識でいいのかもしれない。
……はずだ。
「ピーナッツうま~」
猫妖精、ピーナッツ食うんだな。
今度マリーに教えてやろう。
「おい、話きけ。ここはコレクティア王国の王城だ」
酒のつまみを食い散らかした猫妖精は、ん~~~と悩む仕草をしている……ように見える。猫の表情は正直わからん。
「……これくてぃあ? ……うっわぁ、東の国かぁ。また西をハズしたにゃ」
西に降りたかったらしい。知らんわ。
もう俺寝ていいか?
「これも必然なのかにゃぁ」
うんうんと首を縦に振り、何かに納得したようだった。
じゃあそういうことで、みたいなノリで猫妖精は言う。
「さ、悩みを言うにゃ。仕方ないから聞いてやるにゃ」
「…………」
なぜこちらが求めたようなていで言うのか。
これが猫妖精クオリティだとでも言うのか。
「猫妖精には自己紹介とか前置きの概念はないのか?」
「酔っ払いが偉そうにゃ」
「さほど酔っとらんわ。あと俺は国王だから偉い」
「メロンも腐ってればゴミカスにゃ」
身も蓋もなかった。
なかなか辛辣な猫妖精である。
「まあそんな可哀そうなメロンにもわかるように自己紹介くらいはするにゃ。感謝しろにゃ」
なぜ降って沸いた猫妖精に可哀そうがられないとならないのか。
だがコレ相手に突っ込むのも無意味なのだろうと流されることにした。
適当に対応して満足すれば出ていくだろうと踏んで。
「かくかくしかじかで、あちしは妖精の格を上げるため修行中なのにゃ。それで直せそうな歪を探して旅中なのにゃ」
「空から降ってくる理由になっていないが?」
「……そういうこともあるにゃ。魔力操作ミスってないにゃ」
魔力操作をミスったらしい。
わかりやすくて何よりだ。
「なら歪とはなんだ。俺の悩みと関係があるのか?」
「歪はいろんな理由で起こるにゃ。単純に特大魔法や禁呪を使った直後とか。本来の道筋を強引に変えた場合とか。あとは御上がなんとかしてやれってマーキングしてる場合かにゃ」
「御上ってなんにゃ。じゃねえ、なんだ」
「草」
「うるせぇ」
「聞かなかったことにしてやるにゃ。御上は神様のことにゃ」
今回はどんなパターンなのか知れべてみないとわからないと猫妖精はいう。
続けて、歪み=悪影響なわけで、たいてい付近に発生している問題を解決すれば解消されることがほとんどらしい。だから俺に悩みを聞いたのだとか。
半信半疑な気持ちは正直あるが、まぁ、世界の調停者らしい理由で筋も通っていると思う。
だが……
「……俺個人の問題が、厄介な歪みに関係してるとは考えずらいんだがな」
「井戸の蛙は海を知らないにゃ」
無知だと言いたいのか。
いちいち煽ってくるスタイルかこの野郎。
「空の蒼さを知ってるからいいんだよ畜生が」
こうして三十を超えたいい大人の俺は、生まれて何か月だと言いたくなる子猫な猫妖精から悩みを聞きだされるハメになった。
この時、俺は悩みが解決するかもしれないならまぁいいか、くらいの軽い気持ちだったのだ。
正直なところ歪といわれても、事の大きさにピンとこないのだから仕方ない。
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