黄龍漫遊記

コロ

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成長編 始まり

名付け

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青『さて、御子の名は如何なるのが良いかお主らの存念はあるのか?』

黒『とは言うてものぉ…儂の名は、儂がこの世に発生した時にはあったからのぉ…そういうもんじゃと思うて考えた事もなかったからの。』

『『『同じく』』』

白『何処からどう捻くり出しゃいいのやらなぁ』

赤『とりあえず、名の意味は後にして。言い易く響き良い名を幾つか出しおうてみてはどうかぇ?』

『『『それしかなかろうな』』』


《それでは、ただ頭を突き合わせても良い案は浮かばぬであろう。容器を用意せよ、我の雫でも飲み 心落ち着かせてゆるりと思案するが良い》
いきなり頭上から声音が響き

黒『ふほっ…』
青『む…』
赤『ひっ…』
白『うひゃっ…』

《そう畏まるな、其方等の器を出すが良い》

ツァブは土で器を、ロンは竹で器を、ポェニクスは炎で器を、フーは風で器を
それぞれに作り出すと、頭上からスルスルと4本の蔦が降りてきて
それぞれの器を雫で満たす

『『『『賜わり、ありがたく存じます』』』』

《無くなる毎に満たしてやるでな、我のことは気にせず思案致せ。決まったら呼びかけようて》

皆、無言で頭を下げ名付け会議が始まった


青『先ずは我が、ロウアンと言うのはどうだ?まぁ意味等は考えておらぬのだがな、何と言うか雅な響きがせぬか?』

赤『それ、あんたのロンから持ってきてるわよね?まったく、あんたの願望入り捲ってんじゃないのよ』

青『む…では、お主は何かあるのか?』

赤『妾?ふふん!ホーランよ!東南の国が使う文字でこんなのがあるのよ【龐鸞ほうらん】如何かしら?巨大な威容で雄々しく羽ばたくのが見えるようだわね』

青『む…むむ…確かに…想像するに格好良いな…いや、しかし…むぅ、いやいや、その名にもお主の願望が入っておるではないか!わはは、我のことも言えんのぅ』

黒・白が心の中で((願望はダメなのか?それは困ったな…))
ウンウンと頭を抱えて悩みだす

青が(ふふふ、悩んでおるのぉ このまま、我とポェニクス どちらかの案で決めてしまおう)と腹黒く考える

青『では、我とポェニクスが考える名のどちらかに決めても良いかな?その様子ではツァブ翁とフーには良い案は浮かばぬであろう?(ふふん)』

黒『いやいや、儂は幾つかあるのだがな決めかねておるのじゃよ(ハッタリで時間を稼がねばの)』

青『ほぅ、そうであったか(ふふふ、小賢しく知恵を回しおる)では、フーはどうなのだ?』

白『うえっ!?』

黒・青・赤が『『『ん?』』』と見上げる
次いでフーの器を見『まだ、入っておるではないか?』

白『あぁ、いや、うん、そうだな、入ってる』
ほんのり顔が赤味がかっている
白『あー、じゃなくて、えーっと、えー、あ!あー、あのな?遥か西方の国の言葉にルーンってのがあるんだがどうだ?』

黒・青・赤『ルーン?』

赤『ふむ、響きは良いの。それに、男子おのことも女子おなごともつかぬしな。何か言葉の意味があるのかぇ?』

白『あ、あぁ確か。【神秘的】や【言霊】他に【人が耳を傾ける】とかなんとか…だったと思う…(モゴモゴ)』

青『うぬ、良いな(予想外に良いな、どうするか)ツァブ翁はどれにするか決めたのか?』

黒『それがのぉ、フーが言った名が予想外に良くて儂が考えた名が吹っ飛んでしもうたわ、ほっほっほ』

(チッ、逃げたな)

黒『それにな?記憶を辿ってみたれば、遥か東国の文字にその言葉を充てると【潤】という文字になる。この文字には【幸福や利益をもたらす】や【恩恵を与える】といった意味があるようじゃ』

青『うぬっ!!!!』
赤『おや、まぁ…』
白『マジか…(意地張った苦し紛れが…)』

黒『それにの、ロンよ。その文字は門の中に王が居り水でまもられておる。どうじゃ?水神は儂で地の水だけじゃが、大海を司るはヌシじゃいなやはなかろうて』

青『ふん!忌々いまいましい!どうもこうも否やも無いわ!それしかあるまいよ!いや、本当に口惜しいがその言葉しかないわ!』

ロンが膨れっ面で踏ん反り返るが気分は悪くなさそうだ
その証拠に微かにニヤケている

赤『では、ルーンで良いかぇ?一度決めたものは金輪際変えぬぞぇ?』

黒・青・白『『『うむ、変えぬ!』』』

赤『さようか、では、妾は少しルーンと添い寝してくるかぇ』
いそいそと動き出す


『『『ちょっと待て!ポェニクス!』』』


青『何をたわけたことを言っておる!』

白『そうだぜポェニクス、さかってんじゃねーよ!火だけに?(ククク…)』

赤『サカっ!?何をお言いだい?フー。妾は…ただちょっと…妾の匂いでも覚えて…もらおうかと…(モジモジ)』

白『アッッッッツ!?熱っっついわ!炎が白っぽくなってきてんじゃねーか!!!!』

黒『まぁ、フーは置いておいて。まだ姓は決まっておらぬし、世話をする者も決めねばならぬ、御方にも聞かねばならぬじゃろう?』


《あっはっはっはっは、なかなかに愉しいのう。其方等の知らなかった一面を見れて愉快だのう。これもルーン、じゃったか?のお陰かの。ルーンか、良いのお。我は気に入った。そして、姓は心配せずともよい。長ずるにつれルーンが考えて決めよう。もう今後は安心して其方等に任すので良き様にせよ。世話をする者には器さえ出せば雫で満たしてやる故、それを飲めば疲れもせぬであろう。では、な、これから愉しく見守ろう》
スーっと神々しい雰囲気が霧散していった


『『『『さて、次は世話をする者か』』』』


   ~~~~~~~~~~~~~~~~~

え~っと、産みの苦しみとはこう言うことか
と思いました
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