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成長編 幕間 其ノ一
緩やかな刻の流れの中で
しおりを挟む『それでねー さそりさんがー ごあいさつしてくれてー』
… …
『ありがねー けんがじょうずでねー』
… …
『そふぃあがねー まほうつかえてねー』
… …
『はしむがねー あわてんぼーさんなんだよ!』
とめどなく話すルーン
ニコニコ顔で頷きながら聞く四獣
青『しかし、何と言うか…』
赤『そうそう、少し妬けちゃうわねぇ』
黒『ふぉっほっほっほ、仕方なかろうて。近い歳頃の子達に初めて会ったのじゃしの』
白『だけどよ、たまたま人間と会わせたが 良い経験になったんじゃねーか?コレから10歳になるまで人間と会う事もないだろーしな』
赤『そうさねぇ、森にちょっかいかけて来る愚か者も大樹の元までは来れぬしのぅ』
青『しかし、ルーンの興奮冷めやらぬことよ(クックックッ…)』
黒『あぁ、そういえばルーンよ。砂漠で剣を創っておったな?アレは何じゃ?』
赤『おぉそうじゃ!面白いことをしておったな?』
青『うむ、アレは興味深い』
白『ルーン、もう一度創ってみねーか?』
『あい』
何気なく掌に小さい水晶を握り締めて剣を顕現させる
と、ブォンと音がし、剣から膨大な神気が噴き出し辺りを震わせる
黒・青・赤『『『………なっ!?………』』』
白『おいおい!?何だそりゃ!?砂漠の時よりとんでもねーじゃねーか!?どーなってやがる?』
『んー さばくだったから?』
首を傾げる
青『ふむ、ここでは大樹の影響もあって力が出過ぎるのやもな?』
赤『なるほどのぅ、であるならばルーンが長ずるにつれ外でもこの力が出るということかえ?』
黒『まぁそうであろうが、長ずるにつれ細かい力の使い方を覚えるということでもあるのぉ。心配は無用じゃて』
白『はぁ、この力が砂漠で出てたらバドゥの連中は皆死んでたな…』
赤『少し早めに力の制御を教えなきゃいけないねぇ』
青『うむ、我らが力が及ぶ内にな』
次の日から四獣が力の使い方を教える
が、一を聞き十を知るルーンは悉く覚えてしまい
10日もすると息をするかの如く力を使い出した
白『やべぇ、もう俺達より強くねぇか?』
青『まぁ当たり前だろう、元々持った力が我等より上だ』
赤『そうだねぇ、妾達が仕える存在だから当然かねぇ』
白『あれ?意外にあっさりと受け入れてんだな?』
黒『フーは何を言うておるのかの?この世に儂等が発生した時より運命られておる事じゃ…受け入れるも何もないわい……?……そうじゃったか!?白虎は代替わりしたんじゃったの、であれば儂やロンやポェニクスと感覚が違ごうても然りじゃな』
青『あぁ、我等が先代の白虎を含め相争っていた頃より 黄龍が生まれるのを渇望していたからな』
と、遠い目すると
赤『そうねぇ、争っていた原因も黄龍が現れない不満の捌け口だったのかもしれぬ。妾も若かったのぉ』
と、袖口を口元に充てコロコロ笑う
白『ってことは何か?お前ら年寄り連中は、最初からルーンが生まれるのが分かってたのか?』
赤『おや、随分な物言いをするでないかえ?小僧、口利きが悪過ぎるぞえ?ルーンが真似したら お主の毛も残らぬほど燃やし滅しようかえ?』
緋の髪が燃える様に逆立つ
黒『ポェニクスよ、歳若い者の物言いに目くじらを立てるでない。知らぬ事は教えれば良いではないか?』
青『フーよ、我等はこの世に現れた時から 何故か、しなければならない事を知っておった。恐らくは先代白虎もだ。しかし、先代白虎の寿命は保たなかった。お主は先代白虎の記憶はあっても運命は知らないのだろう?お主の風という性質は記憶の継承に不向き故な。それに、我等と違い白虎は死ぬと同時に別の白虎が現れるから仕方ないのかもしれぬ』
白『あぁそうだな、俺の最初の記憶は先代が居た事と西の森を治める事だったな。何故、森を治めるのか は疑問も持ったことが無かったが…そうか、それが運命ってヤツか…でも、何故、黄龍の記憶は無いんだ?』
黒『そこはそれ、記憶が無い事に後々意味があるのだろうて。それが何かは儂等にも分からぬがの(ふぉっほっほっほ)』
白『ハァーーー考えてもしょうがないってことかーー』
赤『どうせ考えるオツムも無かろう?』
白『ふん、言ってろ数千年生きる婆さん』
赤『キーーーーーー!!!!なぁんですってーーーー!!!!このクソガキーーーー!!!!』
フーを指差すと火炎弾が飛ぶ
【チュドン!】
白『ふん、当たんねー』
一早く風の膜を張っている
赤『おやおや、己の尻尾の先が焦げてるのにも気が付かないかえ?この粗忽者!』
白『なっ!?ちっ!?くっそ!オラッ!』
ポェニクスを竜巻が襲う
赤『このぐらいでーーー!!』
白『ロートルに負けるかーーー!!』
天変地異並みの火炎と豪風が吹き荒れる
そこへ、ひょっこりルーンが顔をだすと
『あー!るーんもー あそんでー!』
一瞬空が光り
【ガラガラガラガラガラ ドッッッカーーーーーン!!!!】
と、ポェニクスとフーに雷が降り注ぎ
黒焦げで横たわる朱雀と白虎…
『『な、なんて事だ…』』
『『ガクッ…』』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
あれ?
ほのぼの回のはずが…
ドウシテコウナッタ…
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