35 / 39
成長編 南へ
華焔宮に残した物
しおりを挟む仙人達は、個人差はあれ10日程度で死に絶えた
最後まで呻き、嘆き、怨嗟し、助けてくれと涙を流し懇願した
が、その様子を見守る小朱雀達は
「「「「頑張れ♪頑張れ♪」」」」
「「「「霞を食べて生きれるのでしょう?」」」」
「「「「霞ぐらい創ってあげるわ♪」」」」
「「「「頑張れ♪頑張れ♪」」」」
と舞い歌うばかりで仙人達には絶望しかなかった
ポェニクスとルーンは仙人達が死んだと小朱雀達に聞かされても
『『ふ~ん』』
と全く興味無さげに生返事を返し遊んでいた
それから、20日ほど歌い遊び楽しく過ごした頃
『ぽぇねー かえるー』
『ん?森へ帰るかえ?』
『あい』
「ルーン様、お帰りになられるのですか?」
「「「「ずっと居て下さっても…」」」」
鸞と小朱雀達が哀しそうな声で鳴く
『ん~ん みんなまってるから』
『妾は付いて行くが、それでも名残惜しいねぇ…』
「はい、名残惜しいです…」
「「「「ルーン様が居なくなると寂しい」」」」
「「「「ルーン様が居なくなると悲しい」」」」
ポェニクス、鸞、小朱雀達がショボンとしていると
ルーンが小さな両手を合わせて何かを捏ねる様にしている
『??、ルーン?何をしておるのかえ?』
ルーンの両手から淡い光が漏れ出しはじめる
その光は次第に眩ゆく強い光になっていき
ルーンが手を開くと元の淡い光に落ち着いた
『らん これあげる』
人の頭程もある透き通った丸い水晶を鸞に渡す
「これは?何でしょうか?何かに使えるのでしょうか?」
『うん むこうにいって るーんっていって?』
「?…はい…」
トトト…っと華焔宮の入り口まで行き
「ルーン様…?」
すると水晶にルーンの顔が浮かび上がると
『あーい』
水晶の中と向こうでルーンが返事をする
「あらまぁ、良いですね♪」
鸞が満面の笑みを浮かべる
「「「「あぁ、これでルーン様とお喋りできるわ♪」」」」
小朱雀達も嬉しそうに舞い踊る
『また、簡単に大した物を創ったのお。ルーンだけかえ?』
『ん~ん なまえよんだら みんな』
『ほう!?それはまた凄いの!?』
『しかし、ランと小朱雀達や、嬉しいからと言って、頻繁に使ってはいけませんよ?ルーンが疲れてしまいます』
「「「「「はい!」」」」」
『急く用でも無い限りは10日に1度ぐらいにしておきなさいな』
「「「「「はい♪」」」」」
『では、ルーン、森へ帰りますか?』
『あい!』
「ルーン様、また御越しください」
「「「「また御越しください♪」」」」
『あい またあそびにくるね』
「「「「「はい♪」」」」」
華焔宮正面で鳳凰姿になったポェニクスが翼を大きく広げ
後ろを振り向き背に載せたルーンを確認し
蕭の音に似た声でフォ~ンと一声鳴くと翔び上がり森へ向かって羽ばたいた
天樹の森
水鏡で様子を見ていた三獣は
『おいおい、ルーンが創ったあの水晶良いなぁ』
『うむ、我の水鏡よりも良いな』
『ふむ、双方で話せるのは良いのう』
『しかしまぁ、ポェニクスも言ってたが、簡単に創るもんだなぁ』
白虎が呆れた様に言う
『うむ、力が少しづつ上がると思うておったが3段飛びぐらいで上がっているのだろうな』
青龍は嬉しそうだ
『ふぉっほっほっほ…やはり、黄龍は底知れぬか』
玄亀は誇らし気に笑う
ポェニクスが鸞と小朱雀達に見送られて数時間
森へ還帰り着いた
『ただいま~』
『『『お帰り』』』
『愉しかったかい?ルーン』
『うん たのしかった~』
『らんたちがね~うたがじょうずだった~』
『おどりもじょうずだった~』
と、ルーンがクルクル回る
『ほうほう、ルーンも舞が巧いではないか』
『そう?えへへ~』
と、はにかむルーン
『ふぉっほっほっほ、ルーンは何でも出来るのお』
『えへへ~』
『さぁ昼餉の用意でもしようかえ?神桃も沢山持ってきたわえ』
『あい おなかぺこぺこです』
『おぉそうかそうか、では急いで用意せぬとな』
『ああ皆でやろうぜ』
『おにくもたべたい!』
『お?じゃあポェニクスは猪肉を焼いてくれよ』
『はいよ、肉はまだあったかえ?』
『ああ、まだあったぞ』
『では我がタレでも作ろう』
『儂は包子でも作るかのお』
『いただきます』
『『『『いただきます』』』』
包子に肉のタレ焼きを挟んで齧り付き
『おいしい~♪』
と口の周りをタレだらけにしながらルーンが嬉しそうに笑う
『ほらほら、そんな口の周りを汚して』
とポェニクスが拭き取る
『ははは…沢山食べて大きくならなくてはな』
『たくさんたべるとおっきくなる?』
と首を傾げる
『普通はそうだな?俺もそうだったと思う』
『ルーンにも妾達の様な事が当て嵌まるのかえ?』
『さぁて、どうであろうのお。永く生きる儂でさえルーンの存在は初めてじゃしのお』
ザワ…ザワザワ…
突然、天樹が葉擦れしだした
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次回、久々登場 天樹
1
あなたにおすすめの小説
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
二十年仕えた王女が私を敵に売った。それでも守ることにした
セッシー
ファンタジー
二十年間、王女殿下の護衛騎士として仕えた。その殿下が、私を敵に売った。
牢の中で事実を知り、一分考えて——逃げることにした。殿下の目的を、まだ果たしていないから。
裏切りの真相を確かめるため、一人王都へ戻る護衛騎士の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる