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劣等生は優等生には勝てないのである。

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「祐人君、今日一緒に帰ろうよ」

と一花が誘ってきた。


まぁ、俺は一緒に帰れる友達がいないからいいが、

一花は友達沢山いるのに何故、俺と帰る?

「一花は、帰る友達沢山いるだろう?」

と聞いてみた。


「ゆ、祐人君と帰りたいからだよ。

それに、最近昼休み一緒にいられなかったからね。祐人君は帰る人とかいるのかな?」


「ハハ、面白いご冗談をありがとう。
俺は、ぼっち人生現在も進行中だ。」


「要するに、帰る人はいないでいいのかな?」


「ああ、それでいい。」


「じゃあ、決定だね!」

と鞄の準備を始めた。

因みに、一花の席は俺の一つ前だ。

「ところで祐人君、幸ちゃんは元気なの?」

と不意に一花が幸の名前をだした。


「あ~幸はとても元気だぜ。俺を殴ったりするぐらいのな。」


「変わってないんだね。懐かしいな~」

と遠いい目をして一花は言った。

そう言えば、最近一花を家に招いてないな。


「なぁ、久しぶりに家へ来ないか?」
と気軽に聞く。

「え?いいの?本当の本当にいいの?」

と一花は驚くようで凄く嬉しそうだ。これほど喜んでくれるとは思わなかった。


「いいぜ。じゃあ、早く帰ろう。幸も帰ってる頃だと思う。」


「うん、早く準備するね。」

と一花は準備を早めた。


それから、一花が準備できたので、学校を出る。


学校を出て歩いていると一花がふと、質問をしてきた。


「祐人君、友達作ろうとは思わないの?」

と一花は問う。


「またまた、ご冗談を。欲しい、欲しくない、どちらかと言えば欲しいさ。
だが、この呪われた能力のお陰で出来ないだよ。」


「う~ん。私からのそう思わないかな、祐人君は怖がってるだけだよね?」
きっぱりと 、言われたので少しびっくりしたが本当のことなので素直に答える。

「お察しの通りだよ。俺は、また人を消してしまう。
友達も失い先生までも失った。俺には、なにも残らない。全てを消えてしまう。」


「も~悲しいこと言わないの!私が残るから心配ないよ?

何時までも一緒に居ようね!」

と俺を慰める一花。
可愛いすぎませんか??
よくよく、考えると男女二人で下校って端からみるとカップルって思われてるよな。
おっと、理性を保たなくてわな…

「ありがとう。一花がいると安心するよ」


「そうかな?そうかな?でもさ、祐人君は一応能力はコントロールできんだよね?」


「ああ、一応な。だが、完全ではない。」


「生れつきの呪いは強力って聞くけど私を消せれなかったのはなんでかな?」

と一花は疑問を抱く。


そう、一花は俺の呪われた能力を無効かしていたのだ。まぁ、一回しか試したことないけどもまぁ、凄いことなのだ。

今のところできるのは、幸と一花だけ。

幸の場合は、自分が相手の能力を真似るので、

俺が触れて消滅させる前に真似されるからお互い消滅で打ち消しになる。

まぁ、幸の能力は後々語ろう。


だが、一花の能力は未知なのだ。

一花に聞いたことがあるが、詳しく教えてくれない。


「まぁ、ランキング五位様には効かないのかもな。」

と皮肉まじり言うが、俺の本心ではない。

ランキング一位を消そうと思えば消せる。
劣等生の俺が、優等生の奴らに喧嘩を仕掛けたりしたら、退学になる。あー怖い。
と思いながら

俺と一花は先を急いぐ。



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