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第一章 救世主と聖女
第30話 俺は本当に救世主か?
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樽の中で目が覚めた俺はまず状況を整理することにした。ベント村で村長のワーズにオーガ討伐の依頼をされた。それを受けた俺達は、酒場の店主が出した飲み物を飲んだら、睡魔に襲われ気が付いたら、樽の中。
あいつら、俺達をオーガの生贄にしたな。昨日アルが言っていたのはこの事だったのか? とりあえず、ここから出るか。樽の蓋を押し上げてみるが、ビクともしない。
「ポーラ、ミコトいるか? いたら返事をしてくれ」
「アスカ?」
「ミコトか。大丈夫か?」
「私たちどうなったの?」
「アスカ、ミコト?」
「ポーラも目が覚めたか」
二人とも俺と同じ状況みたいだ。
「ポーラ、樽から出られそうかい? 俺の力じゃビクともしない」
「待って……、駄目ね」
ポーラの力でも無理か。なら、しょうがない。ちょっと危ないけど。
「分かった。ちょっと待ってくれ。壊してみる」
<空納>からファイアナックルを取り出し、両手に装備する。装備したファイアナックルから炎が上がり、両拳が炎を纏う。
「これでどうだ!」
樽の蓋を連打すると蓋が燃え、脆くなり樽の中から出る事が出来た。
「やっと出れた。ここは何処だ?」
おっと、その前にポーラとミコトだ。二人の声がした樽を炎で炙りながら叩き割る。樽の中から出てきた二人もここが何処なのかと辺りを見渡していた。俺達の周りは木々に囲まれていて、他にも樽が沢山置かれていた。
「どういう事なのかしら?」
「どうもこうも無いな。あいつらに薬を飲まされて眠っていた間に、ここに運ばれたみたいだぞ」
つまり、ここはオーガ達の住処なのだろう。辺りにはまだモンスターの気配は無い。
「そんな。私達、オーガの討伐依頼を受けたのに、何でこんな」
「倒せないと思ったのでしょう。そして、自分達の村の住人ではない私達ならオーガの餌になっても問題無いと思ったのね」
ポーラの言う通りだな。だったら、絶対オーガを討伐して、村へ戻ってやる。
「しっ!」
ポーラが人差し指を立て、口元で立てる。俺達が樽の影に身を隠すのと同時に何かが木の間から現れた。
「アッタ。ニンゲンタチオイタクイモノ」
ゴブリンだ。オーガの部下なのだろう。樽の山を確認したゴブリンはすぐに奥へと戻っていった。仲間を呼びに行ったのだろう。
「跡をつけるわよ」
コクリと頷き、ゴブリンの後ろを見つからないようにつけていった。すると、木々の間に大きな体をしたオーガの姿が遠くからでも見えた。デカい。オーガじゃなくて、トロールじゃないのか? だが、この気に囲まれた場所なら戦いやすいかも。そして、近付くとゴブリンが十体いた。
「オーガ一体、ゴブリン十体か。行くわよ。準備はいい?」
「<アクセルブースト>」
「<アドバンスフォース>」
俺は頷き、ゴブリン達に向かって駆け出す。
「<ファイアアロー>!」
牽制に放ったポーラの炎の矢が俺の横を通り過ぎ、振り返ったゴブリンの頭に刺さる。そのゴブリンの顔面を俺の拳が打ち抜き、吹っ飛んでいった。更にポーラの炎の矢が、当たり光の粒子となる。
「ナンダ!?」
「ニンゲン!?」
今の俺ならゴブリンなら問題無い。左右の連打を浴びせれば、次のゴブリンが光の粒子と化す。まあ、ポーラみたいに一撃で倒すのはまだ無理だけど。それでもあっという間にゴブリン十体は光の粒子となり、装備していたボロボロの武器と防具が転がっているだけだ。
「さて、あとはオーガだけだな」
オーガは自分の部下があっという間にやられてしまい、困惑していた。ポーラがオーガの右足首を狙って斬りつける。だが、オーガはその巨体に似合わないスピードでポーラの攻撃を躱した。
「そんな!」
俺も足を狙って殴りに行く。速い。こいつも俺より速いのか。ポーラが<ファイアアロー>を援護に放つ。奴は木を薙ぎ倒しながら炎の矢を避ける。
隙あり!
俺の拳は奴の足に当たった。ゴツっ。硬く、鈍い感触。ファイアナックルの炎が足を少し焦がす程度。攻撃力が足りない。でも、今までの全く通用していなかった奴らとは違う。少しはダメージを与えているみたいだ。
ポリポリと俺の拳が当たった所を奴は掻いている。蚊に刺された程度という感じだ。だったら、この間取得していたこのスキルを試してやる。
「見ていろよ。救世主が使うようなスキルじゃないけどな! <毒手>」
俺の拳が紫に染まる。初めて使ってみたが、色味がやばいな。これ。その手で奴の足を殴る。俺の攻撃が効かないとみて、躱す動作すら取らなかったのが運の尽きだ。拳の当たった部位が薄く紫に染まった。<鑑定>で奴の状態を確認すれば、毒状態の表示が出る。それを確認していると奴が近くの木を引っこ抜き、横に薙ぎ払い、木を薙ぎ倒しながら、俺達に襲い掛かって来る。
「おいおいおいおい。ちょっと待てよ!」
「くっ!」
ポーラが木を斬るが刃が食い込んだだけ。俺はというと両腕でガードしたが、吹っ飛ばされた。
「かはっ……」
やばい。これ。死ぬ……。意識が薄れていく……。
「アスカさん! <クイックヒール>!」
ミコトが俺に<クイックヒール>を掛けるが、俺は瀕死の状態のまま意識が戻らなかった。
「アスカ!」
「アスカさん!」
二人が俺に声を掛け続けるが、俺の意識は戻らない。呼ぶ声が聞こえるという事は、まだ死んでいないという事か。でも、体が全く言う事を聞かないな。アルの本体の加護とやらも発動しない。まずいな。早く起きないと。でも、なんでだろう。目を覚ませない。
「ミコト! アスカはどう!?」
「駄目です。傷は<ヒール>で癒えましたけど、意識が戻らないです」
「分かったわ! あなたはそのままアスカに呼び掛けて。こいつの相手は私が……」
まだオーガとの戦闘は続いているな。ポーラが何とか戦えているみたいだ。それに比べて、俺はなんて情けないんだ。たった一撃受けただけでこの様だ。
『アスカ、ほら目を覚まさないとぉ。皆、死んじゃうよぉ』
アルが俺に念話で呼び掛ける。そんなのは分かっている。俺だって目を覚ましたい。でも、覚ませないんだよ。
『魂が負けているねぇ。思っている事と、体が合っていないみたいぃ。分かったぁ。力を貸してあげるぅ』
魂が負けている? 何を言っているんだアルは。俺は皆を守りたい。でも、死にたくもない。ああ、そうか。死にたくないという気持ちが、俺が心の底から起きようとしていないのか。すると、何だか心の奥が暖かくなったような気がした。これがアルの言っていた力を貸すということか。なんだろう。いけそうな気がしてきた。次の瞬間、俺は跳ね起きた。
「きゃっ。あ、アスカさん。良かった目が覚めて」
「ごめん。どうやら、心が折れていたみたいだ。でも、もう大丈夫」
アルが<空納>から出てくる。
「目、覚めたみたいだねぇ」
「アル、ありがとうな!」
「うふふ。さあ、頑張ってぇ」
「ああ。ぶっ倒してくる!」
奴を見れば、ポーラの攻撃で体のあちこちから血が出ていた。意識を失う前よりも奴の動きが悪い。どうやら毒が体に回って鈍くなっているみたいだ。
「ポーラ!」
「アスカ! 良かった。あなたの毒で弱っているわ。一気に片付けるわよ」
「ああ。やるぞ!」
俺はポーラの攻撃に合わせて奴の背後に回り込む。
「さあ、もう一つの新アーツ。試させてもらおうか!」
ポーラが仕掛ける。<パワースラッシュ>だ。奴の持っていた木を斬り、そのまま胸に剣が食い込んだ。
「うがぁぁぁあっ!」
苦悶の表情でオーガが叫ぶ。俺はオーガの体を駆け上り、右手に力を集中させる。
「これで、どうだぁっ! <衝波>ぁ!」
奴の顔面に右手を突き出し、額に手が触れると奴の脳に衝撃波が直接叩き込まれる。防御力無視のダメージを与えるアーツ<衝波>。STRの低い俺に都合の良い技だ。奴の顔の穴という穴から血が噴き出て、倒れ込むとそのまま光の粒子となって消えた。
「やったぞ」
「ふぅ。何とかなったわね。良かった」
俺とポーラはその場に座り込み、辺り一面、薙ぎ倒された木が散乱する森を眺めては、終わったと安堵した。
あいつら、俺達をオーガの生贄にしたな。昨日アルが言っていたのはこの事だったのか? とりあえず、ここから出るか。樽の蓋を押し上げてみるが、ビクともしない。
「ポーラ、ミコトいるか? いたら返事をしてくれ」
「アスカ?」
「ミコトか。大丈夫か?」
「私たちどうなったの?」
「アスカ、ミコト?」
「ポーラも目が覚めたか」
二人とも俺と同じ状況みたいだ。
「ポーラ、樽から出られそうかい? 俺の力じゃビクともしない」
「待って……、駄目ね」
ポーラの力でも無理か。なら、しょうがない。ちょっと危ないけど。
「分かった。ちょっと待ってくれ。壊してみる」
<空納>からファイアナックルを取り出し、両手に装備する。装備したファイアナックルから炎が上がり、両拳が炎を纏う。
「これでどうだ!」
樽の蓋を連打すると蓋が燃え、脆くなり樽の中から出る事が出来た。
「やっと出れた。ここは何処だ?」
おっと、その前にポーラとミコトだ。二人の声がした樽を炎で炙りながら叩き割る。樽の中から出てきた二人もここが何処なのかと辺りを見渡していた。俺達の周りは木々に囲まれていて、他にも樽が沢山置かれていた。
「どういう事なのかしら?」
「どうもこうも無いな。あいつらに薬を飲まされて眠っていた間に、ここに運ばれたみたいだぞ」
つまり、ここはオーガ達の住処なのだろう。辺りにはまだモンスターの気配は無い。
「そんな。私達、オーガの討伐依頼を受けたのに、何でこんな」
「倒せないと思ったのでしょう。そして、自分達の村の住人ではない私達ならオーガの餌になっても問題無いと思ったのね」
ポーラの言う通りだな。だったら、絶対オーガを討伐して、村へ戻ってやる。
「しっ!」
ポーラが人差し指を立て、口元で立てる。俺達が樽の影に身を隠すのと同時に何かが木の間から現れた。
「アッタ。ニンゲンタチオイタクイモノ」
ゴブリンだ。オーガの部下なのだろう。樽の山を確認したゴブリンはすぐに奥へと戻っていった。仲間を呼びに行ったのだろう。
「跡をつけるわよ」
コクリと頷き、ゴブリンの後ろを見つからないようにつけていった。すると、木々の間に大きな体をしたオーガの姿が遠くからでも見えた。デカい。オーガじゃなくて、トロールじゃないのか? だが、この気に囲まれた場所なら戦いやすいかも。そして、近付くとゴブリンが十体いた。
「オーガ一体、ゴブリン十体か。行くわよ。準備はいい?」
「<アクセルブースト>」
「<アドバンスフォース>」
俺は頷き、ゴブリン達に向かって駆け出す。
「<ファイアアロー>!」
牽制に放ったポーラの炎の矢が俺の横を通り過ぎ、振り返ったゴブリンの頭に刺さる。そのゴブリンの顔面を俺の拳が打ち抜き、吹っ飛んでいった。更にポーラの炎の矢が、当たり光の粒子となる。
「ナンダ!?」
「ニンゲン!?」
今の俺ならゴブリンなら問題無い。左右の連打を浴びせれば、次のゴブリンが光の粒子と化す。まあ、ポーラみたいに一撃で倒すのはまだ無理だけど。それでもあっという間にゴブリン十体は光の粒子となり、装備していたボロボロの武器と防具が転がっているだけだ。
「さて、あとはオーガだけだな」
オーガは自分の部下があっという間にやられてしまい、困惑していた。ポーラがオーガの右足首を狙って斬りつける。だが、オーガはその巨体に似合わないスピードでポーラの攻撃を躱した。
「そんな!」
俺も足を狙って殴りに行く。速い。こいつも俺より速いのか。ポーラが<ファイアアロー>を援護に放つ。奴は木を薙ぎ倒しながら炎の矢を避ける。
隙あり!
俺の拳は奴の足に当たった。ゴツっ。硬く、鈍い感触。ファイアナックルの炎が足を少し焦がす程度。攻撃力が足りない。でも、今までの全く通用していなかった奴らとは違う。少しはダメージを与えているみたいだ。
ポリポリと俺の拳が当たった所を奴は掻いている。蚊に刺された程度という感じだ。だったら、この間取得していたこのスキルを試してやる。
「見ていろよ。救世主が使うようなスキルじゃないけどな! <毒手>」
俺の拳が紫に染まる。初めて使ってみたが、色味がやばいな。これ。その手で奴の足を殴る。俺の攻撃が効かないとみて、躱す動作すら取らなかったのが運の尽きだ。拳の当たった部位が薄く紫に染まった。<鑑定>で奴の状態を確認すれば、毒状態の表示が出る。それを確認していると奴が近くの木を引っこ抜き、横に薙ぎ払い、木を薙ぎ倒しながら、俺達に襲い掛かって来る。
「おいおいおいおい。ちょっと待てよ!」
「くっ!」
ポーラが木を斬るが刃が食い込んだだけ。俺はというと両腕でガードしたが、吹っ飛ばされた。
「かはっ……」
やばい。これ。死ぬ……。意識が薄れていく……。
「アスカさん! <クイックヒール>!」
ミコトが俺に<クイックヒール>を掛けるが、俺は瀕死の状態のまま意識が戻らなかった。
「アスカ!」
「アスカさん!」
二人が俺に声を掛け続けるが、俺の意識は戻らない。呼ぶ声が聞こえるという事は、まだ死んでいないという事か。でも、体が全く言う事を聞かないな。アルの本体の加護とやらも発動しない。まずいな。早く起きないと。でも、なんでだろう。目を覚ませない。
「ミコト! アスカはどう!?」
「駄目です。傷は<ヒール>で癒えましたけど、意識が戻らないです」
「分かったわ! あなたはそのままアスカに呼び掛けて。こいつの相手は私が……」
まだオーガとの戦闘は続いているな。ポーラが何とか戦えているみたいだ。それに比べて、俺はなんて情けないんだ。たった一撃受けただけでこの様だ。
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『魂が負けているねぇ。思っている事と、体が合っていないみたいぃ。分かったぁ。力を貸してあげるぅ』
魂が負けている? 何を言っているんだアルは。俺は皆を守りたい。でも、死にたくもない。ああ、そうか。死にたくないという気持ちが、俺が心の底から起きようとしていないのか。すると、何だか心の奥が暖かくなったような気がした。これがアルの言っていた力を貸すということか。なんだろう。いけそうな気がしてきた。次の瞬間、俺は跳ね起きた。
「きゃっ。あ、アスカさん。良かった目が覚めて」
「ごめん。どうやら、心が折れていたみたいだ。でも、もう大丈夫」
アルが<空納>から出てくる。
「目、覚めたみたいだねぇ」
「アル、ありがとうな!」
「うふふ。さあ、頑張ってぇ」
「ああ。ぶっ倒してくる!」
奴を見れば、ポーラの攻撃で体のあちこちから血が出ていた。意識を失う前よりも奴の動きが悪い。どうやら毒が体に回って鈍くなっているみたいだ。
「ポーラ!」
「アスカ! 良かった。あなたの毒で弱っているわ。一気に片付けるわよ」
「ああ。やるぞ!」
俺はポーラの攻撃に合わせて奴の背後に回り込む。
「さあ、もう一つの新アーツ。試させてもらおうか!」
ポーラが仕掛ける。<パワースラッシュ>だ。奴の持っていた木を斬り、そのまま胸に剣が食い込んだ。
「うがぁぁぁあっ!」
苦悶の表情でオーガが叫ぶ。俺はオーガの体を駆け上り、右手に力を集中させる。
「これで、どうだぁっ! <衝波>ぁ!」
奴の顔面に右手を突き出し、額に手が触れると奴の脳に衝撃波が直接叩き込まれる。防御力無視のダメージを与えるアーツ<衝波>。STRの低い俺に都合の良い技だ。奴の顔の穴という穴から血が噴き出て、倒れ込むとそのまま光の粒子となって消えた。
「やったぞ」
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