4 / 11
リアナ様はわたしをつよくする。
しおりを挟む
「最後に明日つかう魔法の確認をしておきましょう」
リアナが提案すると、ノエルは部屋の真ん中に立った。
木の杖を身体の前にかまえる。
「ノエル、変身してみて。この部屋が明日、晩餐会が開かれる宮殿の大広間だと思って」
リアナは他の使用人が入ってこないように木のドアの前に立った。
「……モシュミツ……モシュミツ……モシュミツ……」
リアナがこれまでどんな人間からも聞いたことがない発音でノエルは呪文を唱える。
すると、ノエルの身体が淡く光りだす。
(ノエルにかかってる。計画がうまくいくかどうか……)
ノエルはリアナが思っていた魔導士の姿とはちがっていた。
物語や歌にでてくる魔人王の配下の魔導士は人間を病死させたり、呪い殺したりする。
だが、ノエルは人間を攻撃する魔法は使えないようだった。
魔法も成功したり失敗したりしていた。
リアナの前ではじめて変身魔法をつかったとき、かれの赤い前髪が二三本、長く伸びただけだった。
街の市場にいる奇術師のほうが本物の魔法をつかっているように思えた。
ヘイランの森でノエルが魔法でリアナを生きかえらせたのは幸運な偶然だった。
「どうですか?」
杖をおろしたノエルがいった。
「……鼻がすこし大きくなってる」
少しどころではなく、ノエルの鼻は不自然なほど巨大になっていた。
「……モシュミツ……モシュミツ……モシュミツ……」
ノエルが再び、呪文を口にする。
だが、今度は魔法の効果がきれ、鼻が元に戻ってしまう。
ノエル本来のすっと伸びた鼻筋になっている。
「くそ」
ノエルはもどかしそうに声をあげた。
「……もう少し、準備の時間が必要かしら?」
「……リアナ様、後ろをむいてもらえますか?」
「どうして?」
リアナがたずねると、ノエルは白くなめらかな頬を赤くする。
「リアナ様に見られると、身体に力がはいってしまいます……」
「……じろじろ見られたらやりにくいですね」
リアナはドアの方をむいた。
「……モシュミツ……モシュミツ……モシュミツ……」
リアナの背後でノエルが呪文を唱えだす。
「……モシュミツ……モシュミツ……モシュミツ……」
ノエルは呪文を繰りかえした。
声にはいらだちが交じっていく。
リアナはノエルの様子を気にしながふりかえった。
「……申し訳ありません。わたしがしくじればリアナ様に危険がおよぶというのに。ご主人様も今までの生活ができなくなる……」
「……ごめんなさい、あなたを巻き込んでしまって」
「これはわたしの為でもあります。お屋敷が人の手に渡れば、わたしは行き場がなくなります……」
(晩餐会の席で変身したノエルが元の姿に戻ってしまったら……)
リアナの頭にいやな考えが浮かぶ。
(晩餐会に集まったひとたちはノエルを奇術師だとは思ってくれないだろう。かれを人間だとも思わない。そうなればノエルとわたしは宮殿の衛兵に捕まる……)
「……ノエル、あなたはできます。今日まで魔法の訓練をしてきたでしょう」
リアナはいやな考えをとめ、いった。
(ノエルを信じるときめた)
ノエルはジェラミーに殺されかけたリアナを背中におぶりヘイランの森から連れて帰った日から、魔法の訓練をはじめていた。
ジェラミーからリアナを守るために。
夕方に使用人の仕事が終わってから真夜中まで屋敷の敷地の片隅で、計画に必要な魔法の訓練をしていた。
リアナは昼間、馬の世話をしながらうとうとしているノエルを何度もみかけた。
そのかいあって、ノエルが魔法を失敗することはすくなくなっていた。
変身魔法により前髪がのびるだけでなく、まったくの別人になれるようになっていた。
「昨日まではうまくできていたんだから。あなたはわたしを生きかえらせてもくれた」
ノエルはくる日もくる日も魔法のつよさを高めようとしていた。
リアナはノエルに心を動かされていた。
「……リアナ様、やはり、わたしを見ていてください。明日、皆の前で魔法の効果がなくなってしまうわけにもいきません」
「ええ」
リアナはノエルに近づき向かいあった。
「……モシュミツ……モシュミツ……モシュミツ……」
ノエルが呪文を唱えると、全身が淡く光りだした。
光はだんだんつよくなっていく。
「……モシュミツ……モシュミツ……モシュミツ……」
突然、強い光が部屋中を満たした。
まぶしさに目をきつく閉じる。
光が消え、目を開くと言葉を失った。
ぞくりとする恐怖を感じる。
ノエルがいなくなり、見知らぬ男がいた。
「……すごい」
リアナは独り言のようにつぶやいた。
(ノエルはわたしたちとはちがう。やはり魔導士なのだ……)
目の前の男にはノエルの面影がまったくない。
「……なにか話してみてください。ナターシャにあいさつをしてみてください」
思わず、初めて会う人のように声をかけた。
少年のようなあどけなさがあったノエルが、中年の男になっている。
きれいで豊かな髪がごっそり抜け、額が禿げあがっている。
湖のような澄んだ青い目が、眠そうに垂れさがっている。
鼻は引くなり、鼻の穴は大きくなっている。
形がよかった唇は、芋虫のように厚くなっている。
なめらかな白い肌は、隅々までひび割れている。
ほっそりとした身体は、麻のシャツのボタンがはじけそうなほど腹が膨らんでいる。
「ばじめまして、ナダーシャさま、ばじめまして」
ノエルは間のびした声で、道化のように言葉を繰りかえした。
口からのぞく歯は前歯が欠けている。
「ナダーシャ様、お目にかかれてごうえいですだ。ごうえいですだ」
膝を折り、礼をしようとするが、酔っぱらったようにふらつく。
その姿は滑稽だった。
「ノエル、今までいちばんよくできてる! こわいくらい!」
リアナの顔に笑みが広がる。
「ありがどうごぜえます、ありがどうごぜえます」
リアナは目の前の男がぎこちなく動き、しゃべる度に笑った。
声をだして笑った。
自分の命が脅かされていたにもかかわらず、森の中で婚約者だったジェラミーに喉を切られたときから、ここまで楽しい気持ちになったのははじめてだった。
「ノエル、もういい、やめて」
リアナは息苦しくなり、いった。
すると、中年の男の身体が光り、姿が消える。
「……リアナ様のおかげで、うまくできました」
元の姿に戻ったノエルが青く澄んだ目を輝かせている。
「リアナ様はわたしをつよくする」
力を使ったためか、呼吸がはやくなっている。
「リアナ様のことを想うと魔法がうまくつかえるようです」
「ノエル、明日あなたはうまくやれます。ジャラミーとナターシャの婚約をやめさせられる」
「……リアナ様は勇敢です。危険をかえりみずジェラミーに抵抗をする」
「わたしたちが力を合わせれば、この屋敷を守れます」
リアナはノエルの手をそっと握った。
ノエルはびくりと身体をこわばらせた。
なめらかな頬を赤くする。
「あなたはここにいられる」
「……はい」
「わたしはあなたといたい。ノエルが好きだから」
リアナは自分でも驚きながら勢いにまかせていった。
「ノエルを愛している」
(ノエルに好意を伝えておかないと後悔する)
審問官に尋問され、処刑台の前にひきずりだされることを想像すると後がない気持ちになっていた。
大胆になっていた。
(ジェラミーとの結婚に気がすすまなかったのはあの男への不信だけではなかった。気が優しいノエルがずっと好きだったからだ)
ノエルは顔を赤くしたまま唇を薄くひらき、固まっている。
リアナには長く感じる沈黙が流れた。
(……魔導士は人間の女を好きになるのだろうか)
たちまち自分がいったことが恥ずかしくなる。
(……ノエルは使用人。主人の娘であるわたしに親身になって仕えていたのでは……。恋愛感情ではなく……)
「あ!」
思いみだれていたリアナは手をひっこめた。
突然、ノエルの手がむくんだように厚くなった。
たるんだ腹がつきでている。
一瞬にして、ノエルは首から下が中年男になっていた。
「……変身してしまいした。まだ、魔法をつかいこなせない」
ノエルはぶ厚い手をくやしそうに見ている。
「……リアナ様、まだ、時間はあります。わたしは魔法の訓練をつづけます」
再び、木の杖をかまえる。
「……ノエル、あなたはできます」
リアナは気まずかった沈黙がなかったことにするようにいった。
そして、呪文を唱えるノエルを祈るような気持ちでみつめる。
リアナが提案すると、ノエルは部屋の真ん中に立った。
木の杖を身体の前にかまえる。
「ノエル、変身してみて。この部屋が明日、晩餐会が開かれる宮殿の大広間だと思って」
リアナは他の使用人が入ってこないように木のドアの前に立った。
「……モシュミツ……モシュミツ……モシュミツ……」
リアナがこれまでどんな人間からも聞いたことがない発音でノエルは呪文を唱える。
すると、ノエルの身体が淡く光りだす。
(ノエルにかかってる。計画がうまくいくかどうか……)
ノエルはリアナが思っていた魔導士の姿とはちがっていた。
物語や歌にでてくる魔人王の配下の魔導士は人間を病死させたり、呪い殺したりする。
だが、ノエルは人間を攻撃する魔法は使えないようだった。
魔法も成功したり失敗したりしていた。
リアナの前ではじめて変身魔法をつかったとき、かれの赤い前髪が二三本、長く伸びただけだった。
街の市場にいる奇術師のほうが本物の魔法をつかっているように思えた。
ヘイランの森でノエルが魔法でリアナを生きかえらせたのは幸運な偶然だった。
「どうですか?」
杖をおろしたノエルがいった。
「……鼻がすこし大きくなってる」
少しどころではなく、ノエルの鼻は不自然なほど巨大になっていた。
「……モシュミツ……モシュミツ……モシュミツ……」
ノエルが再び、呪文を口にする。
だが、今度は魔法の効果がきれ、鼻が元に戻ってしまう。
ノエル本来のすっと伸びた鼻筋になっている。
「くそ」
ノエルはもどかしそうに声をあげた。
「……もう少し、準備の時間が必要かしら?」
「……リアナ様、後ろをむいてもらえますか?」
「どうして?」
リアナがたずねると、ノエルは白くなめらかな頬を赤くする。
「リアナ様に見られると、身体に力がはいってしまいます……」
「……じろじろ見られたらやりにくいですね」
リアナはドアの方をむいた。
「……モシュミツ……モシュミツ……モシュミツ……」
リアナの背後でノエルが呪文を唱えだす。
「……モシュミツ……モシュミツ……モシュミツ……」
ノエルは呪文を繰りかえした。
声にはいらだちが交じっていく。
リアナはノエルの様子を気にしながふりかえった。
「……申し訳ありません。わたしがしくじればリアナ様に危険がおよぶというのに。ご主人様も今までの生活ができなくなる……」
「……ごめんなさい、あなたを巻き込んでしまって」
「これはわたしの為でもあります。お屋敷が人の手に渡れば、わたしは行き場がなくなります……」
(晩餐会の席で変身したノエルが元の姿に戻ってしまったら……)
リアナの頭にいやな考えが浮かぶ。
(晩餐会に集まったひとたちはノエルを奇術師だとは思ってくれないだろう。かれを人間だとも思わない。そうなればノエルとわたしは宮殿の衛兵に捕まる……)
「……ノエル、あなたはできます。今日まで魔法の訓練をしてきたでしょう」
リアナはいやな考えをとめ、いった。
(ノエルを信じるときめた)
ノエルはジェラミーに殺されかけたリアナを背中におぶりヘイランの森から連れて帰った日から、魔法の訓練をはじめていた。
ジェラミーからリアナを守るために。
夕方に使用人の仕事が終わってから真夜中まで屋敷の敷地の片隅で、計画に必要な魔法の訓練をしていた。
リアナは昼間、馬の世話をしながらうとうとしているノエルを何度もみかけた。
そのかいあって、ノエルが魔法を失敗することはすくなくなっていた。
変身魔法により前髪がのびるだけでなく、まったくの別人になれるようになっていた。
「昨日まではうまくできていたんだから。あなたはわたしを生きかえらせてもくれた」
ノエルはくる日もくる日も魔法のつよさを高めようとしていた。
リアナはノエルに心を動かされていた。
「……リアナ様、やはり、わたしを見ていてください。明日、皆の前で魔法の効果がなくなってしまうわけにもいきません」
「ええ」
リアナはノエルに近づき向かいあった。
「……モシュミツ……モシュミツ……モシュミツ……」
ノエルが呪文を唱えると、全身が淡く光りだした。
光はだんだんつよくなっていく。
「……モシュミツ……モシュミツ……モシュミツ……」
突然、強い光が部屋中を満たした。
まぶしさに目をきつく閉じる。
光が消え、目を開くと言葉を失った。
ぞくりとする恐怖を感じる。
ノエルがいなくなり、見知らぬ男がいた。
「……すごい」
リアナは独り言のようにつぶやいた。
(ノエルはわたしたちとはちがう。やはり魔導士なのだ……)
目の前の男にはノエルの面影がまったくない。
「……なにか話してみてください。ナターシャにあいさつをしてみてください」
思わず、初めて会う人のように声をかけた。
少年のようなあどけなさがあったノエルが、中年の男になっている。
きれいで豊かな髪がごっそり抜け、額が禿げあがっている。
湖のような澄んだ青い目が、眠そうに垂れさがっている。
鼻は引くなり、鼻の穴は大きくなっている。
形がよかった唇は、芋虫のように厚くなっている。
なめらかな白い肌は、隅々までひび割れている。
ほっそりとした身体は、麻のシャツのボタンがはじけそうなほど腹が膨らんでいる。
「ばじめまして、ナダーシャさま、ばじめまして」
ノエルは間のびした声で、道化のように言葉を繰りかえした。
口からのぞく歯は前歯が欠けている。
「ナダーシャ様、お目にかかれてごうえいですだ。ごうえいですだ」
膝を折り、礼をしようとするが、酔っぱらったようにふらつく。
その姿は滑稽だった。
「ノエル、今までいちばんよくできてる! こわいくらい!」
リアナの顔に笑みが広がる。
「ありがどうごぜえます、ありがどうごぜえます」
リアナは目の前の男がぎこちなく動き、しゃべる度に笑った。
声をだして笑った。
自分の命が脅かされていたにもかかわらず、森の中で婚約者だったジェラミーに喉を切られたときから、ここまで楽しい気持ちになったのははじめてだった。
「ノエル、もういい、やめて」
リアナは息苦しくなり、いった。
すると、中年の男の身体が光り、姿が消える。
「……リアナ様のおかげで、うまくできました」
元の姿に戻ったノエルが青く澄んだ目を輝かせている。
「リアナ様はわたしをつよくする」
力を使ったためか、呼吸がはやくなっている。
「リアナ様のことを想うと魔法がうまくつかえるようです」
「ノエル、明日あなたはうまくやれます。ジャラミーとナターシャの婚約をやめさせられる」
「……リアナ様は勇敢です。危険をかえりみずジェラミーに抵抗をする」
「わたしたちが力を合わせれば、この屋敷を守れます」
リアナはノエルの手をそっと握った。
ノエルはびくりと身体をこわばらせた。
なめらかな頬を赤くする。
「あなたはここにいられる」
「……はい」
「わたしはあなたといたい。ノエルが好きだから」
リアナは自分でも驚きながら勢いにまかせていった。
「ノエルを愛している」
(ノエルに好意を伝えておかないと後悔する)
審問官に尋問され、処刑台の前にひきずりだされることを想像すると後がない気持ちになっていた。
大胆になっていた。
(ジェラミーとの結婚に気がすすまなかったのはあの男への不信だけではなかった。気が優しいノエルがずっと好きだったからだ)
ノエルは顔を赤くしたまま唇を薄くひらき、固まっている。
リアナには長く感じる沈黙が流れた。
(……魔導士は人間の女を好きになるのだろうか)
たちまち自分がいったことが恥ずかしくなる。
(……ノエルは使用人。主人の娘であるわたしに親身になって仕えていたのでは……。恋愛感情ではなく……)
「あ!」
思いみだれていたリアナは手をひっこめた。
突然、ノエルの手がむくんだように厚くなった。
たるんだ腹がつきでている。
一瞬にして、ノエルは首から下が中年男になっていた。
「……変身してしまいした。まだ、魔法をつかいこなせない」
ノエルはぶ厚い手をくやしそうに見ている。
「……リアナ様、まだ、時間はあります。わたしは魔法の訓練をつづけます」
再び、木の杖をかまえる。
「……ノエル、あなたはできます」
リアナは気まずかった沈黙がなかったことにするようにいった。
そして、呪文を唱えるノエルを祈るような気持ちでみつめる。
15
あなたにおすすめの小説
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。
ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」
その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
《完結》金貨5000枚で売られた王太子妃
ぜらちん黒糖
恋愛
「愛している。必ず迎えに行くから待っていてくれ」
甘い言葉を信じて、隣国へ「人質」となった王太子妃イザベラ。
旅立ちの前の晩、二人は愛し合い、イザベラのお腹には新しい命が宿った。すぐに夫に知らせた イザベラだったが、夫から届いた返信は、信じられない内容だった。
「それは本当に私の子供なのか?」
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
夫から『お前を愛することはない』と言われたので、お返しついでに彼のお友達をお招きした結果。
古森真朝
ファンタジー
「クラリッサ・ベル・グレイヴィア伯爵令嬢、あらかじめ言っておく。
俺がお前を愛することは、この先決してない。期待など一切するな!」
新婚初日、花嫁に真っ向から言い放った新郎アドルフ。それに対して、クラリッサが返したのは――
※ぬるいですがホラー要素があります。苦手な方はご注意ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる