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3章 新たな出会い

第5話 星華の事情

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星山さんがお風呂から出てきた。

「お風呂ありがとうございました」
「お風呂入ったら落ち着いた?
 あっ、ごめん。
 スエット短かったね」

ちょっとスエットが短かったみたい。
星山さんのおへそが出てる。
見てはいけないものを見た気がした。

「全然大丈夫です。
 何で、私なんかにこんなに優しくしてくれたんですか?」
「なんかじゃないでしょ。
 こんな美人な人が悲しい感じなら気になるよ。
 あと、違うかもしれないけど・・・、
 なんか、僕と同じ雰囲気を感じたんだよね。
 寂しいっていうかなんというか・・・」
「私、親と喧嘩したの。
 私は操り人形じゃない。
 けど、全然、わかってもらえなくて・・・。
 前からずっーと・・・。
 今日は、『出ていけ』と言われて出てきたの」
「そうか。まぁ、そんな時もあるよね。
 今日は、ゆっくり休んで。
 部屋を用意したから。
 あと、冷蔵庫のものはご自由にどうぞ」
「えっ。ごめんなさい。そこまで・・・」
「気にしなくて良いよ」

その後、少し雑談を続けた。

恩返しを兼ねてお弁当をつくってくれる事に・・・。
別に気にしなくていいのに。
まぁ、嬉しいけど。

僕は部屋に案内した。
「このゴミ袋、もしかして、私の為に掃除してくれたの?」
「まぁ。
 いつかはする必要があったからね。
 元カノの為の部屋だったから」
「ごめんなさい。
 そんなの悪いよ。
 私、どうやって恩を返したら良いか・・・」
「気にする必要はないよ。
 僕が決めた事。
 元カノの事を忘れる必要があると思うから・・・」
「私からは、ひとつだけ。
 いきなり捨てるのではなく、また、分別した方が良いと思う。
 気持ちの整理がつくように・・・」
「わかった。そうする」

僕は、星山さんと別れてお風呂に行った。
お風呂の中で考えていた。

星山さん大丈夫かなぁ。
まぁ、親との喧嘩はよくある話だ。
たいした問題はない。大丈夫だろう。
初めてしゃべったけど、優しいなぁ。

明日は学校がある。
学校帰りに家まで送ってあげよう。

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