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貴方と共に
壹
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触手が四肢に絡みつき動きを封じられる。妖魔には男の性欲と執着が足されていた。
それは大我の衿や袖の隙間から忍び入り身体を撫でまわす。先端にいくほどに細くなるそれは、まるで指で弄られているような感覚をもたらす。
「くぅっ、あぁぁ」
身をよじろうともびくともしない。なにも抵抗の出来ぬまま、ただ、好き勝手に弄られ続ける。
乳首をチロチロと弄り、時に押しつぶされる。別の触手は口の中へと入り込み、歯列を撫で舌に絡みつく。
二本の触手の片方はマラを撫でて、もう片方は尿道へと無理やり入り込む。
いっぺんにあたえられる快楽との狭間。
気が、狂ってしまう。
涎を垂らしながら喘ぎ、襲い掛かる熱に酔いながらマラからはだらだらと蜜が溢れる。
妖魔には細い触手の他に、一本だけ太い触手がある。それがまるで人間の雄の象徴のようで、足を這いあがり後孔の入口を撫で、何かドロリとしたモノを垂らした。
「うう、んっ!!」
中を解されていないというのにすんなりと入り込んでくる。ぐちゅぐちゅと水音をたてながら中にゆっくりと入り込む太い触手。
「ぐっ」
気持ち悪い。
嘔吐くが口の中はまだ犯されている。涎だけがダラダラと流れていく。
けして妖魔に一人で立ち向ってはいけない。それは妖魔退治を生業としている土佐へと仕えることとなった時に言われたこと。
実力を過信して立ち向かい、命を失う事になりかねないからだ。
だからすぐに連絡用の鳥を飛ばした。鳥は彼の側仕えの元へと向かう。
皆を待つ間は妖魔が逃げ出さぬように結界を貼り人々を避難させる。
後は仲間の到着を待つのみ。
だが、予想外のことが起きた。結界の中へ小さな子供が入りこんでしまったのだ。
失態だ。確認したりなかった自分の責任。大我は子供を助けるために結界の中へと入り子供は親の元へと引き渡すことが出来たが、逃がす時に触手が足に絡まり囚われてしまったのだ。
体を散々犯されて、後ろからあふれ出た、ねっとりとした液体が足を伝い流れ落ちる。
未だ満たされる事のない欲。
大我の意識は遠い所にあり、既に何も考えられぬ状態だ。
きっと、このまま妖魔に精力を食いつくされて朽ちてしまうのだろう。
死ぬ前にもう一度、会いたい人がいる。彼の姿を思い浮かべ、意識を手放そうとしていたその時、ざわっと空気が揺れた。
「大我っ!」
声が聞こえて薄らと目を開ければ、厳しい表情を浮かべた土佐の顔がある。
そんな顔をしないでほしい。いつものように優しい表情を浮かべ、大我の名を呼んでほしい。
必死に手を伸ばすが、彼には遠くて届かない。
「大我、今、開放する」
土佐の刀が四肢を封じる触手を斬り、落下する大我の身体を抱きかかえた。
「……とさ、さま」
「もう大丈夫だよ」
結界の外へと連れ出され、待機していた駕籠(かご)の中へと入れられる。
「先に私の家へと向かえ。帰るまで寝かしておけ」
そう駕籠持ちへと指示する声が聞こえる。
朦朧とする意識の中、大我は駕籠にゆられるのだった。
それは大我の衿や袖の隙間から忍び入り身体を撫でまわす。先端にいくほどに細くなるそれは、まるで指で弄られているような感覚をもたらす。
「くぅっ、あぁぁ」
身をよじろうともびくともしない。なにも抵抗の出来ぬまま、ただ、好き勝手に弄られ続ける。
乳首をチロチロと弄り、時に押しつぶされる。別の触手は口の中へと入り込み、歯列を撫で舌に絡みつく。
二本の触手の片方はマラを撫でて、もう片方は尿道へと無理やり入り込む。
いっぺんにあたえられる快楽との狭間。
気が、狂ってしまう。
涎を垂らしながら喘ぎ、襲い掛かる熱に酔いながらマラからはだらだらと蜜が溢れる。
妖魔には細い触手の他に、一本だけ太い触手がある。それがまるで人間の雄の象徴のようで、足を這いあがり後孔の入口を撫で、何かドロリとしたモノを垂らした。
「うう、んっ!!」
中を解されていないというのにすんなりと入り込んでくる。ぐちゅぐちゅと水音をたてながら中にゆっくりと入り込む太い触手。
「ぐっ」
気持ち悪い。
嘔吐くが口の中はまだ犯されている。涎だけがダラダラと流れていく。
けして妖魔に一人で立ち向ってはいけない。それは妖魔退治を生業としている土佐へと仕えることとなった時に言われたこと。
実力を過信して立ち向かい、命を失う事になりかねないからだ。
だからすぐに連絡用の鳥を飛ばした。鳥は彼の側仕えの元へと向かう。
皆を待つ間は妖魔が逃げ出さぬように結界を貼り人々を避難させる。
後は仲間の到着を待つのみ。
だが、予想外のことが起きた。結界の中へ小さな子供が入りこんでしまったのだ。
失態だ。確認したりなかった自分の責任。大我は子供を助けるために結界の中へと入り子供は親の元へと引き渡すことが出来たが、逃がす時に触手が足に絡まり囚われてしまったのだ。
体を散々犯されて、後ろからあふれ出た、ねっとりとした液体が足を伝い流れ落ちる。
未だ満たされる事のない欲。
大我の意識は遠い所にあり、既に何も考えられぬ状態だ。
きっと、このまま妖魔に精力を食いつくされて朽ちてしまうのだろう。
死ぬ前にもう一度、会いたい人がいる。彼の姿を思い浮かべ、意識を手放そうとしていたその時、ざわっと空気が揺れた。
「大我っ!」
声が聞こえて薄らと目を開ければ、厳しい表情を浮かべた土佐の顔がある。
そんな顔をしないでほしい。いつものように優しい表情を浮かべ、大我の名を呼んでほしい。
必死に手を伸ばすが、彼には遠くて届かない。
「大我、今、開放する」
土佐の刀が四肢を封じる触手を斬り、落下する大我の身体を抱きかかえた。
「……とさ、さま」
「もう大丈夫だよ」
結界の外へと連れ出され、待機していた駕籠(かご)の中へと入れられる。
「先に私の家へと向かえ。帰るまで寝かしておけ」
そう駕籠持ちへと指示する声が聞こえる。
朦朧とする意識の中、大我は駕籠にゆられるのだった。
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