甘える君は可愛い

希紫瑠音

文字の大きさ
50 / 59
無口な彼は甘いものが好き

甘い君にくらいつく(2)

しおりを挟む
「俺もイかせろよ」
「指、もう一本増やしてください。でないと林さんのは無理……、あっ」

 さらに中へ指を増やし、自分のモノを押し付けながらこすり付ける。

「やっ、またすぐにいっちゃうから」
「お前のイき顔、悪くない」
「そんな事、言わないでっ」

 恥ずかしいと、額を林の胸にくっつけて顔を隠す。

 こういう反応は可愛くて好きだ。

「顔、隠すな」

 もっと見たいと、キスをしながらこちらへと視線を向かせる。

「ん、林さんってこういう事をするんですね」

 ずるいですと、頬を膨らませる。

「お前が可愛いからだろ」
「なっ、やめてください。さっきから恥ずかしい事ばかり」
「お前が言わせている」
「もうっ、黙って」

 言葉をキスでふさがれる。

 もう限界だと、指を抜き一緒に中に入り込んでいた清宮の指も抜く。

「んぁっ」

 唇が離れて、糸がつながりあう。

「もう、良いよな」
「はい。貴方のを中に下さい」

 大きく膨らんだものを挿入していく。

「きついな。平気か?」
「ん、だいじょうぶ、です」

 辛そうな表情を浮かべているが止めてやることは出来ない。

 深い所まで入り込んだモノをゆっくりと突き上げれば背をのけ反らせる。

「はぁっ、やばい、はやしさんの」
「何がやばい?」
「きもちいい、です」

 へにゃっと顔を緩め、髪を撫で額にキスをする。

「清宮、お前……」

 胸がときめく。

 たまらなくなって、彼をベッドへと押し付けて激しく中を突いた。

「ひゃぁっ、ちょっと、あっ、あぁっ、やだぁ」
「ふっ」

 互いに放ちあうが、抜かずにさらに中を突く。

「まって」
「待てない」
「だめぇ……」

 すぐに元気を取り戻し、かたくなって立ちあがる。

「こんな、なのに?」

 掴んでこすりあげれば、甘い声をあげる。

「貴方が」
「そうだな、俺がさせてる」

 清宮の弱い所を突けばしめつけられ、互いに快楽へと落ちていった。





 二人の間で約束をした。肌を重ね合うのは次の日が休日の時だけと。

 一週間が待ち遠しくて、会社でも清宮に噛みつきたくなるが、それをグッと我慢する。

 それが周りには不機嫌に見えるらしく、清宮が甘いものと共に様子を窺いに来るのだが、更に眉間のシワが深くなり、たまたまそれが社長に見つかって、怖いよと指で押されてしまった。

「林さん、どうしたんです?」

 そんな事を聞かれてもこたえられるわけがなく、なんでもないとぶっきらぼうにそう返事する。

「金曜日に結衣ちゃんにクッキーの作り方を教えてとお願いされまして」
「結衣に?」

 まさか結衣に邪魔されるなんて。

「はい。男の子にあげるんでしょうかね」

 可愛い姪っ子の頼みなのだからと自分は我慢すべきなのだが、どうにも機嫌が悪くなる。それを勘違いした清宮が、

「あ、もしかして妬いてます?」

 とニヤニヤとした表情を浮かべる。

「違う」

 清宮から顔を背け、引き出しからタブレットを取り出して噛み砕く。

「林さんってば、結衣ちゃんの事が相当可愛いんですね」

 まだ勘違いをしている清宮にプツリと何かが切れた。

「こい」
「え、あ、ちょっと」

 腕を掴んで給湯室へと向かい、壁際に押しやり口づけをする。

「あっ……」

 驚いて目を見開く清宮の顔が見る見るうちに赤くなり、溜飲が下がり唇を離す。

「俺が嫉妬したのは結衣にだ」
「なっ」
「俺は菓子よりお前が良い」

 力が抜けたかずるずると床へくずれおちる。

「仕事中に、何言ってんですか」
「妬かせるお前が悪い」
「信じられない」

 目尻に涙を浮かべながら見上げてくる清宮に、もう一度口づけをした。




 落ち着くまで一人にして欲しいと言われ、給湯室から自分のデスクへと戻る。
 それから数分後。

 缶珈琲を二本持った清宮がデスクに戻る。

「結衣ちゃんとの約束は行かせて頂きます。その後は……」

 俺を好きにしてくださいと真っ赤に頬を染めながら耳元で言い、缶珈琲を林のデスクの上へと置いた。

「そうか」

 お菓子と清宮と両方食える。

 大好きな物が二つも手に入るのだから林の機嫌はみるみるうちに良くなった。

「林さん、解りやすいです」

 照れる清宮に微笑んで、缶珈琲のプルトップを開けた。





【了】
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

有能課長のあり得ない秘密

みなみ ゆうき
BL
地方の支社から本社の有能課長のプロジェクトチームに配属された男は、ある日ミーティングルームで課長のとんでもない姿を目撃してしまう。 しかもそれを見てしまったことが課長にバレて、何故か男のほうが弱味を握られたかのようにいいなりになるはめに……。

同居人の距離感がなんかおかしい

さくら優
BL
ひょんなことから会社の同期の家に居候することになった昂輝。でも待って!こいつなんか、距離感がおかしい!

エリート上司に完全に落とされるまで

琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。 彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。 そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。 社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。

【完結・BL】胃袋と掴まれただけでなく、心も身体も掴まれそうなんだが!?【弁当屋×サラリーマン】

彩華
BL
 俺の名前は水野圭。年は25。 自慢じゃないが、年齢=彼女いない歴。まだ魔法使いになるまでには、余裕がある年。人並の人生を歩んでいるが、これといった楽しみが無い。ただ食べることは好きなので、せめて夕食くらいは……と美味しい弁当を買ったりしているつもりだが!(結局弁当なのかというのは、お愛嬌ということで) だがそんなある日。いつものスーパーで弁当を買えなかった俺はワンチャンいつもと違う店に寄ってみたが……────。 凄い! 美味そうな弁当が並んでいる!  凄い! 店員もイケメン! と、実は穴場? な店を見つけたわけで。 (今度からこの店で弁当を買おう) 浮かれていた俺は、夕飯は美味い弁当を食べれてハッピ~! な日々。店員さんにも顔を覚えられ、名前を聞かれ……? 「胃袋掴みたいなぁ」 その一言が、どんな意味があったなんて、俺は知る由もなかった。 ****** そんな感じの健全なBLを緩く、短く出来ればいいなと思っています お気軽にコメント頂けると嬉しいです ■表紙お借りしました

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

死ぬほど嫌いな上司と付き合いました【完結】

三宅スズ
BL
社会人3年目の皆川涼介(みながわりょうすけ)25歳。 皆川涼介の上司、瀧本樹(たきもといつき)28歳。 涼介はとにかく樹のことが苦手だし、嫌いだし、話すのも嫌だし、絶対に自分とは釣り合わないと思っていたが‥‥ 上司×部下BL

処理中です...