青春の悪夢

Zero

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Story編

16話

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ミチル
 「どういうことですか?」
真島 先生
 「北野龍生くんは、僕の身代わりになったんだよ」
ミチル
 「全部、正直に言ってください。先生が犯した罪について全部話してください」
真島 先生
 「僕は校長が憎かった。殺したかった。そんな中、あの投稿が出回ったんだ」
ミチル
 「あの投稿?」
真島 先生
 「ほら、龍生くんが校長を殺す動機となったと言われてる、」
ミチル
 「あぁ、」
真島 先生
 「僕が龍生くんにその投稿を見せてあげたんだ。そして、呟いた『君が校長を殺せば、お兄ちゃんは喜ぶぞ!』って」
ミチル
 「それで、龍生が殺したのか?」
真島 先生
 「ブッブー!残念!」
ミチル
 「え?」
真島 先生
 「僕がそんなことを言っても龍生は殺そうとしなかった。仕方がないから僕が殺したんだよね!この首に傷は、その時校長先生に反撃されかけたときにできた傷だ。」
ミチル
 「え?でも龍生が自白したんじゃ」
真島 先生
 「脅迫だよ!龍生くんに、「君が殺ったことにすれば君の秘密を守ってあげる!」って何回も言ってあげたら簡単に自首したんだよ!」
ミチル
 「それで龍生を犯人に仕立て上げたってことですか?」
真島 先生
 「ピンポーン!」
ミチル
 「ふざけんな!何の罪もない龍生を、お前はよくも!」
真島 先生
 「そんなカッカしないで、」

「そこまでにしとけ!」
そう発言したのは行方不明中だった浅蔵刑事だった。
ミチル
 「刑事さん!どこにいたんですか?」
浅蔵 刑事
 「その話は後で話す。」

すると、刑事さんは真島先生の横に行き
浅蔵 刑事
 「真島先生!大寺光則さん殺害に関しての逮捕状が出ています。」
と言う。それに対し真島先生は…

真島 先生
 「…そうですか。分かりました、だったら」

そう言うと真島先生は隣の席の若い女性教員、櫻井美緒を引っ張り人質にした。左腕には櫻井先生、右手にはナイフを持っている。

真島 先生
 「この人を人質にします。」
浅蔵 刑事
 「罪は重くなるぞ!」
真島 先生
 「刑事さん、この人、刺しちゃいますよ~!分かったら立ち去れ、他の先生方もですよ!」
浅蔵 刑事
 「…分かった。だから彼女に危害を加えるな」
真島 先生
 「…はい。」

そう言い刑事さんや先生により、生徒たちは校庭へと避難することとなった。校内中はパニックに陥った。


校庭にて…
キョウカ
 「充!何があったの?」
ミチル
 「真島先生が本性を見せた」
キョウカ
 「真島先生が?どういうこと?」
ミチル
 「校長先生を殺したのは龍生じゃなくて先生だったんだよ」
キョウカ
 「え?嘘でしょ…で、今、先生は?」
ミチル
 「櫻井先生を人質にして立て籠ってる。」
キョウカ
 「櫻井先生を?」

そこに鹿羽先生が走ってきた。
鹿羽 先生
 「おい充!すごいことが分かった!」
ミチル
 「なんですか?」
鹿羽先生
 「人質にされてる櫻井美緒 先生は、殺された櫻井俊也 刑事の妻だった」
ミチル
 「え…」
キョウカ
 「…一旦、全部整理しましょう。この一連の事件は、何かおかしいです!」
ミチル
 「…と言うと?」
キョウカ
 「事の発端はSSK事件…そこから校長先生殺人、トンネルと山の遺体、虚くんのお母さんが殺される、」
ミチル
 「虚くんと勘違いされ俺が殺されかける、京花と仲田秀哉 監禁、浅蔵刑事 父子 失踪、櫻井 刑事殺害、」
鹿羽先生
 「あとは、洗脳薬関係の事件、そして立て籠り事件」
ミチル
 「半年も経ってないのに、ここまで次々と事件が起こるって…確かにおかしいな。」
鹿羽 先生
 「そして、その事件の中で逮捕されたのは、あの村の村長と深山先生、綿平良子、榊 天馬、あとは」

「ミチル!」
そう声がした方を向くと、ずっと刑務所にいた北野龍生がいた。

ミチル
 「リュー!」
タツキ
 「久しぶり!」

俺と龍生は男同士のハグを交わした。

ミチル
 「良かった、本当に良かった!」

涙がこぼれた。嬉しくて。

タツキ
 「泣いてんじゃねぇよ」
ミチル
 「泣いてねぇよ、」

鹿羽先生
 「男のじゃれ合いは良いが、今は状況を考えろ」

ミチル
 「でも、どうするんですか?」
タツキ
 「…真島先生の目的は何なんですか?」
ミチル
 「…そういやぁ何でだ?」

すると、校庭にいる浅蔵刑事が校内にいる真島先生に問う。
「真島侑李!要求はなんだ?金か?武器か?」

すると、学校の2階窓から真島先生の声がする。
真島 先生
 「要求は…鹿羽先生!あなたと話がしたい!」


鹿羽 先生
 「…分かりました。今からそっちに行けば良いですか?」


真島 先生
 「あぁ、」


鹿羽先生
 「分かった。今から向かう。もちろん1人で」


真島 先生
 「話が分かる人で良かったです。待ってますね。」

そうして鹿羽先生は校舎の中へと向かっていった。

鹿羽先生が校舎に入ってから10分経ち、まだかまだかと待っていると校舎内から、鹿羽先生に連行される真島先生、そして涙を流しながら歩く櫻井先生の姿が見えた。

ミチル
 「先生!大丈夫だったんですか?」
鹿羽 先生
 「あぁ、心配ない。」
ミチル
 「…真島先生!」
真島 先生
 「なんだ?」
ミチル
 「村長とは、関係ないんですね?」
真島 先生
 「村長と話したこともなければ会ったこともないよ、」

そう言い真島先生は刑事さんに引き渡された。

その後の事情聴取で、真島先生が校長先生を殺したことを認めた。

果たして、虚くんが見た、首の傷跡を持つ男は一体誰なのだろうか。そして、本当にそんな人物は居るのだろうか。犯人は、何処で嘲笑ってるのだろうか。
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