サヨナラ青春

Zero

文字の大きさ
9 / 21

第九話「訪問」

しおりを挟む
火宮 修
 「先ほど木島くんの携帯から七星さんからの自白があったそうです。」
篠宮先生
 「…」

火宮が話し始めると先生は黙ってしまった。黙ってしまうほど驚いたのだろう。元生徒が罪を犯すなんて教師からしたら失態なのだろう。

火宮 修
 「彼女は言いました。篠宮先生、あなたへの復讐のために校長先生を殺したと、」
篠宮先生
 「私の復讐のため?」
火宮 修
 「何か心当たりがあるんじゃないですか?」
篠宮先生
 「…面倒なことになったな」
火宮 修
 「面倒なこと?あなたが原因なんじゃないんですか?」

二人が話してるところに俺が走ってきた。

月川 壱成
 「先生!大変です!」
体育館から職員室は、ちょうど端と端で遠かったので、俺の額には若干汗をかいていた。

篠宮先生
 「何かあったのか?」 
月川 壱成
 「七星さんが、今学校に来るって」
篠宮先生
 「…」
篠宮先生は、また黙り込んでしまった。
しばらくして、学校の玄関に女子生徒が現れた。

13:15 七星 闇  学校に訪問

月川 壱成
 「あの人…」

その人に見覚えがあった。彼女は、今朝バス停で話した女だった。つまり、あの送信者不明のメールは、あの女性が送ったものなのだろう。

俺たち7人と篠宮先生は2階の窓から、玄関にいる七星 闇を見下ろしていた。

火宮 修
 「あの人が七星闇…。人を殺しそうには見えないが…」
水城 沙耶
 「…人は見かけによらぬもの…ですよね?」
月川壱成
 「あぁ。」
木島 快
 「先生…会いに行って!」
篠宮先生
 「…わかった。」
金澤 愛海
 「何かあったら駆けつけます。」
日比野 文佳
 「一つ、アドバイスしておきます。…嘘はつくな。全てありのままに話してください。」
篠宮先生
 「わかった。」

そして、篠宮先生が玄関へと向かい七星闇に軽い会釈をした。俺たちは、その様子を2階の窓から見ていた。

先生は、やや緊張気味に七星 闇に話しかける。

篠宮先生
 「…久しぶりだな。」
七星闇
 「そうですね。」

緊張している先生とは対照的に、淡々と喋る七星 闇は、何一つ表情を変えなかった。

篠宮先生
 「…率直に聴くが、本当に君が」
七星 闇
 「はい。この学校の校長を殺しました。」
篠宮先生
 「なぜだ?私に恨みがあるなら、私を殺せば」
七星 闇
 「それだと、意味がないんです。」
篠宮先生
 「どういうことだ?言っている意味がわからない。」
七星 闇
 「…先生は、あの事件のこと覚えてますよね?」
篠宮先生
 「あぁ。今でも、防げなくて悔しいと思ってる。」

事件とは何のことだろうか。俺たちは、まだ分からなかった。

七星 闇
 「私の大切な人が殺されたのは、あんたのせい。…」
篠宮先生
 「やっぱり、それが理由か」
七星 闇
 「あんたのせいで生きる希望を失くした。…ミノルを返して!」
篠宮先生
 「返してと言われても、それはできん。」
七星 闇
 「だったら次は、あなたの大事な生徒を殺す」
篠宮先生
 「ふざけるな!私の教え子には手を出すな!」
七星 闇
 「手を出すな…か。臭いセリフですね、相変わらず」
篠宮先生
 「余計なお世話だ…。それより、次は誰を殺そうとしてるんだ?」
七星闇
 「…自分で考えたら?じゃあ私は帰るわ」

その頃、俺たちは2階で作戦会議をしていた。

月川 壱成
 「どうする?」
火宮 修
 「どうするって?」
月川 壱成
 「今警察呼べば、あの子捕まえれるじゃん!」
木島 快
 「…それはやめといた方が良い。」
月川 壱成
 「なんで?」
木島 快
 「校長が消えたことにより、彼女が校長を殺した証拠がなくなった。それに、彼女の単独犯では無さそうだからな。」
月川 壱成
 「え?犯人は一人じゃないの?」
木島 快
 「よく考えてみろ、彼女の体格で校長を持ち運べることができると思うか?それに、僕たちを教室に運ぶのだって体力がいるだろう」
土浦 昌樹
 「つまり共犯者がいる…ってことか」
木島 快
 「そう。そしてその犯人は、まだこの学校にいる…かもしれない。」
日比野 文佳
 「…土浦くん。ちょっと来て!」
土浦 昌樹
 「ん?」
日比野 文佳
 「…聴きたいことがあるから。」
土浦  昌樹
 「…わかった。」
月川 壱成
 「じゃあ、後で教室で合流しよう」
土浦 昌樹
 「わかった。」

そして、土浦 昌樹と日比野 文佳は俺たちの前から姿を消した。俺は心の中で日比野が土浦に告白する…そう思っていた。しかし、その逆であった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...