【完結】中身は男子高校生が全寮制女子魔法学園初等部に入学した

まみ夜

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1806年/秋

≪特異点≫

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『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
 キョロキョロ、と周りを見渡す、と真っ白い。
 夢か?
 負傷した馬鹿王子を、今夜は安静にして動かしたくない、というマーサー先生の判断で野営し、俺たちは交代で仮眠をとっている。
 昨日は戦闘で大変だったし、今日も夜明け前から逃避行で大変だ。
 夢の中とはいえ、寝たい。
 ので、夢の中で、横になった。
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
 無視して、眼を瞑る。
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
『これを見ている、ということは、歴史の特異点にいるようだね』
 だー、うるさい!
 そこには、いつの間にか、二十代半ばから後半の青年が立っていた。
 日に焼けた細マッチョで、現代でいうところの、アスリートっぽい。
「録画された映像か?」
『残念ながら、これは記録映像みたいなもので、質問には答えられないんだ』
 俺が声を出したことで、映像が進み始めたのか、ズレた問答に、イラっとする。
 第一声は、「お前は誰だ」とか、「ここは何処だ」とかを想定していたのだろう。
 誰だ?
『これは、未来の子孫に、未来を救ってほしくて、残したものだ』
 未来の子孫?
 それって、俺か?
 ってことは、ご先祖、と仮称で呼んでたけど、本物のご先祖?

 俺は、夢の中(?)だというのに、頭痛を覚えて、頭を抱えて、しゃがみ込んでいた。
 ご先祖の記録映像のせいだ。
 ご丁寧にも、オートリピート機能付きで、只今も絶賛無限ループ中だ。
 うるさいが止められない、とも言う。
 記録でのご先祖の主張は、

・俺の前世の記憶ではなく、ご先祖自身の記憶
・記憶にある魔法のない世界から、この世界の俺がいる時代より、更に過去へ迷い込んだ(異世界転移?タイムスリップ?)
・日本語で書かれた本を見つけ、それには(俺が学校でも習った)魔法の使い方が書いてあった(誰が書いた?)
・魔法が使えるようになり、魔法を周りにも教えていたら、断片的な未来が視えた(本当に未来か?)
・ドイツが世界大戦で世界を滅ぼす
・歴史改変の特異点が俺のいる「今」であり、歴史を変えるための知恵(ご先祖の記憶)を空間固定し、子孫(俺)に繋いだ
・この映像も空間固定された情報に含まれ、プロセッサが一つ使えないのは、情報につながり続けているため
・後は、よろしくガンバって

 はい、ほとんど謎、解明。
 って、自分がやらかした歴史改変の尻拭いを子孫にやらせるなよ、ご先祖!
 うん?
 ご先祖が異世界から来たのなら、歴史改変ではないのか?
 ご先祖の映像が二十代なのに、高校生までしか記憶(記録)がないのは、空間固定とやらの容量がいっぱいだったからだろうか。
 それとも、こっち(異世界?過去なだけ?)に来る、と記録に残せない?

 情報には、ご先祖が視た、という今後の未来予想が補足されており、この戦争で大敗し、領土も国民も半分になった後、悲願の祖国開放戦争のため、急速に軍事化が進み、その果てに世界大戦で勝ち進むのだ。
 世界滅亡に向かって。

『ルイという名の人物の死が、領土と国民を半分にする敗戦と、その後の軍事化の引き金となるらしい』
『彼を、ルイを守ってくれ』
『銃で撃たれるのが視えた、盾となれとはいわないが』
『ちゃんと撮れてるかな、不安だな』
『備えあれば患いナシとも言う。俺の知識を使って』

「うっさい、オッパイ原理主義者のくせに!」
 俺は、無限ループで語り続けるご先祖の映像を、無駄と思いつつ、八つ当たりで蹴った。

『頭にくるのは、仕方がない。俺も、運命には、怒りを覚えた経験があるからね。だけど、』
 映像が進んだ。
 蹴られるの予想していたのか?
『俺が愛した人たち、君が愛している人たち、そしてその子供たちを救ってやってくれ』
 実家の両親の顔が浮かんだ。
 ご先祖の記憶が蘇ってから、ちゃんと話してないな。
 学校の、ヤパンの使徒の、顔が浮かぶ。
 でも、自分で、ナニ言っているのか本当に、わかっているのか、ご先祖?
 馬鹿王子が生き残れば、そのために死ぬ人々が出るってことを。
 世界は、ご先祖と俺に滅ぼされるのかもしれないんだぞ。
 それに、ご先祖の家族は、そして、この俺は、どうなるんだ?
「あーあ、わかった、やるよ、やる。まかせろ」
 そもそも、ヤパンの使徒から、プロイセンが戦争で負け、領土と国民が半分になるのを防ぐ、と聞いたときから、覚悟は決めていたのだ。
 映像のご先祖は、聞こえもしないのにニッコリ、と笑い、
『途中で蹴られて、大事なことを伝え終えていないかもしれないから』
『残念ながら、これは記録映像みたいなもので、質問には答えられないんだ』
 また、最初から語り始めた。

『俺が愛した人たち、』
『俺が愛、』
『俺が、』
『俺が、』
『俺、』
『俺、』
『俺、』
『お、』
『お、』
『お、』
『俺、』
「ウザがられるのも予想しとけ!絶対領域は、ミニスカにしか適応を許さないくせに!」
 蹴るたびに、蹴られたバージョンへ移るのにイラつきながらもゲシゲシ、とご先祖を蹴り続けた。
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