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29:狐憑き
Question
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ドアを開けた。
『こんばんはー』
「いらっしゃいませ。穂花さん、ショウさん。お好きなお席をお使いください」
なんですと?
将兵が、今度はショウ、プラスさん付けで呼ばれてる。
先を越された、のか?
「よなよなエール、ふたつお願いします。あと、」
「肉飽きました」
間に合わなかった。
だーかーらー、私が腹ペコキャラに誤解されるようなイメージをつけるな!
変なあだ名ついたら、どうする?
いや、それを利用して、ショウさんとか呼ばれてるのか?
「今日のお料理は、なんですか?」
「はい、胡麻豆腐の揚げ出汁になります」
「それ、お願いします」
「かしこまりました」
パパが、ビールを注ぎ始める。
将兵が、普通にポップコーンマシーンに向かっているのは、お店になれてきたのもあるのだろう。
「よなよなエール、お待たせいたしました。お料理は、お席にお持ちいたしますので、もう少々お待ちくださいませ」
お金を払って、受け取ったグラスを両手に持ち、ローテーブルに向かう。
看板猫の雪さんは、オモチャをいつも私たちが使っている席に、咥えて持ってきて、置いた。
遊んでほしいの?
でも、これを見て驚いたのか、ビクっと止まった将兵に驚いて、走っていってしまった。
がっかり。
雨くんも、雪さんを追って走っていってしまった、がっかり。
『乾杯』
ビールが美味しい。
「それで?」
「え?」
将兵が、静かな所で相談したい、パパのお店がいい、と言うから連れて来たんだろうが!
「それが!」
テンション高く、声を上げたが、雪さんは遠くに行っていた。
びくびくしながら、声を下げる将兵。
雨くんも、遠くのままだ、がっかり。
「それで?」
将兵の話は、こうだった。
合コンでできた彼女の母親が最近、様子がおかしい。
温厚な性格だったのに、人が変わったように、苛立つようになり、時に旦那さんの浮気を疑って、怒鳴り散らすようになった。
将兵は、これを狐憑きだ、と思っているらしい。
『こんばんはー』
「いらっしゃいませ。穂花さん、ショウさん。お好きなお席をお使いください」
なんですと?
将兵が、今度はショウ、プラスさん付けで呼ばれてる。
先を越された、のか?
「よなよなエール、ふたつお願いします。あと、」
「肉飽きました」
間に合わなかった。
だーかーらー、私が腹ペコキャラに誤解されるようなイメージをつけるな!
変なあだ名ついたら、どうする?
いや、それを利用して、ショウさんとか呼ばれてるのか?
「今日のお料理は、なんですか?」
「はい、胡麻豆腐の揚げ出汁になります」
「それ、お願いします」
「かしこまりました」
パパが、ビールを注ぎ始める。
将兵が、普通にポップコーンマシーンに向かっているのは、お店になれてきたのもあるのだろう。
「よなよなエール、お待たせいたしました。お料理は、お席にお持ちいたしますので、もう少々お待ちくださいませ」
お金を払って、受け取ったグラスを両手に持ち、ローテーブルに向かう。
看板猫の雪さんは、オモチャをいつも私たちが使っている席に、咥えて持ってきて、置いた。
遊んでほしいの?
でも、これを見て驚いたのか、ビクっと止まった将兵に驚いて、走っていってしまった。
がっかり。
雨くんも、雪さんを追って走っていってしまった、がっかり。
『乾杯』
ビールが美味しい。
「それで?」
「え?」
将兵が、静かな所で相談したい、パパのお店がいい、と言うから連れて来たんだろうが!
「それが!」
テンション高く、声を上げたが、雪さんは遠くに行っていた。
びくびくしながら、声を下げる将兵。
雨くんも、遠くのままだ、がっかり。
「それで?」
将兵の話は、こうだった。
合コンでできた彼女の母親が最近、様子がおかしい。
温厚な性格だったのに、人が変わったように、苛立つようになり、時に旦那さんの浮気を疑って、怒鳴り散らすようになった。
将兵は、これを狐憑きだ、と思っているらしい。
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