異世界で神様になってたらしい私のズボラライフ

トール

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番外編

ロビン10歳。とうとう街にやって来た!?

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「━━…ぃ…ッ、おいっ 大丈夫か!?」
「何があったんだ!?」

一瞬で少女にのされ、失神していた二人の男は仲間に揺り起こされた。
寝ていたのではない事は、棒があたった衝撃でボロボロになった鎧と、オヤジ狩りにでもあったかのようなズタボロの有り様ですぐに理解できる。

しかもここは城内。さらに狩られたのはなのだ。
騒ぎにならないはずがなかった。

「侵入者か!?」

狩られたオヤジ達…いや、狩られた騎士達の周りに集まって大騒ぎしている仲間の騎士達に、ズタボロの彼らは息も絶え絶えに言うのだ。

「しょ、少女が…っ」
「ぐ…ッ し、少女の皮を被った化物が…っ」

その言葉にさらに騒ぎだす騎士達の、収拾をつけようとその中では一番位の高かった隊長は、ボロボロの部下を救護所に運ぶよう指示を出すと、騒いで皆の不安を煽らないようにと注意し、報告の為足早にその場を去ったのだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




ロビン視点


「ここが“街”…?」

変態を退治してから、視界に捉えていた門を潜ったの。
やっと念願の“街”に来たんだわ!!
そう思ったんだけど…

「なんだか思っていたのと少し、違う…??」

だってわたしの目に映っているのは、たくさんのおじさん達が走っていたり、剣を振り回していたり、ぶつかり合ったり、遊んでいる光景だったのよ。
沢山居るって聞いていたのに、わたし位の年齢の子は全然いないし、女の人もほとんどいないみたい。
それに、お店も全く見当たらないわ。

だけどとっても楽しそう。


「こんなところに子供?」

しばらく眺めていたら、おじさん達がわたしの事に気付いたの。

「ここは騎士団の訓練場だぞ!?」
「とにかくウロチョロされると危険だから捕まえろ!」

そんな声が聞こえて、もしかしてさっきの変態の仲間なのかもってビックリしちゃったわ。
怖いお顔で追いかけてくるし、やっぱり変態の仲間なんだって。
だから、ヒッキーの棒で“成敗”しちゃった。



「見た目はパパみたいに強そうなのに…さっきの変態と同じ、棒を降っただけで倒れちゃったわ。
わざとなのかしら? わたしが子供だからわざとやられらふりするなんて、やっぱり変態じゃなかったの?」

もしかして“街”って、子供がいたら急に鬼ごっこが始まったりするのかしら?



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「師団長!! 大変ですッ」

バタバタと第2師団長室に駆け込んできたのは、最初にロビンに倒された騎士達の上司であった。

「先程、我が隊の騎士2名が何者かに攻撃され、負傷しました!! 命に別状はありませんが、彼らの証言によれば、攻撃してきた者はの姿をしていたと!!」

第2師団の師団長であるカルロは、金茶の髪をかきあげ、部下の報告に目を見開いた。

に攻撃され負傷した…?」
「はっ!! 少女は人型の魔物ではないかと…っ 」

城に人型の魔物が侵入し、あろう事か騎士に攻撃したと。
それは紛れもない、魔物からの宣戦布告である。

魔物の神はこのルマンドに縁のある神獣様だ。
神獣様の機嫌を損ねない限り、国(城)が魔物に襲われるなど有り得ない。
この10年、各地で魔物が発生したが、村や町に被害などなかったのだ。他国では様々な被害が報告されたが、魔物はテリトリーを侵さない限り、あちらから攻撃してくる事はない。
神獣様に救われた事のあるルマンド王国では、テリトリーを侵すなど愚かな事をする者はいない。
勿論、冒険者や狩人等はそれらを狩って生計をたてているが、命の保証がない事が前提である。
この国は、魔物と上手く共存できているのだ。

しかし、その魔物が襲ってきたとなるとこの国始まって以来、何度目かの由々しき事態である。

わりと危機に瀕している国である。

緊迫した空気の中、カルロは部下に城の警備を固めるよう命じ、主である国王の元へと走ったのだ。

トモコを思い、未だ独身を貫くカルロは今やルマンド国王、ロリーオ王から最も信頼を得ている忠実なる部下であった。

“二人、デキてるんじゃね?”
と影で囁かれる程度には仲の良い主従であるのだ。
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