召喚学園で始める最強英雄譚~仲間と共に少年は最強へ至る~

さとう

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第一章

フェニア

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 アルフェンの幼馴染であるフェニアは、リグヴェータ家に代々仕える執事一家の孫娘だ。
 長いエメラルドグリーンの髪と瞳は宝石のように輝き、同世代の少年たちを魅了する。
 さらに、フェニアが持つ召喚獣も、同年代の少年少女の間では敵なしの強さだった。

 召喚獣『グリフォン』
 大空を翔る巨鳥は、全身の体毛がエメラルドグリーンに輝いていた。
 等級はB級。リグヴェータ家の兄弟と同レベルの、強力な召喚獣だ。
 
 フェニアは、リリーシャに好かれていた。
 小さいころから妹のようにかわいがられ、召喚獣での戦いや勉強などを教わった。
 フェニアもまた、リリーシャを姉のように慕っていた。フェニアには兄弟がいないので、自分を可愛がってくれるリリーシャを嫌う理由がない。

 そして、フェニアには……幼馴染がいた。
 リグヴェータ家三男アルフェン。黒い髪と赤い瞳を持つ少年。
 召喚獣のモグラを可愛がり、農民になりたいと言う変わった少年。
 同い年ということもあり、フェニアはよくアルフェンの元で話をしていた。

「アルフェンは、なんで鍛錬しないの?」
「必要ないから」
「なんで?」
「俺、落ちこぼれだから。兄上や姉上みたいな、優秀な召喚士じゃないもん。それに召喚獣も弱いし」
『もぐー』
「モグ、可愛いのにね」
「全くだ」

 アルフェンは、モグを可愛がっていた。
 このころフェニアのグリフォンも幼体だった。小さな緑色の鳥のヒナは、モグと仲が良かった。
 だが、月日が経ち……アルフェンとフェニアが十四歳になった頃。
 いつもの裏庭で、アルフェンは土いじりをしていた。そこに、フェニアがやってくる。

「アルフェン、あんたまたこんなところに」
「フェニア……ったく、お前、もう来るなって言っただろ」
「そんなの関係ないわよ。あたしが決めることだし」
「はぁ……みんなの期待の星が、俺なんかに構うなよ」
「あんた、まだ農民になるとか言ってるの?」
「当然だろ。俺はモグと一緒に、リグヴェータ家から出て農民になるんだ」
「…………はぁ」
「お前は姉上の直属になるんだろ。グリフォン、B級だしな」
「そうだけど……あんたも一緒に」
「だから、無理だって。姉上が俺のことなんて構うはずないだろ? もう十年くらい口聞いてないんだぞ」
「…………」

 アルフェンがリグヴェータ家から空気のように扱われていることをフェニアは知っている。
 でも、フェニアにとっては大事な幼馴染なのだ。
 
「召喚学園の入学まで一年……はぁ、面倒くさいな」
「あたしは楽しみよ。リリーシャさんに会えるし!」
「優等生は違うねぇ……どうせ俺はFクラスの最底辺。お前はBクラスの秀才組だな」
「まーたそう言うこと……このひねくれ者!」
「はいはい」

 すると、アルフェンの立つ辺りの土が盛り上がり、黒いモグラがボコっと現れた。

『もぐー!』
「おかえりモグ。ミミズ、いっぱい食べたか?」
『もぐ!』
「モグ! あぁん可愛い~♪ ちょっとアルフェン、触らせなさいよー!」
「あ、こら!」
『もぐ?』

 フェニアは、小さい頃からモグが大好きだった。
 土で汚れるのも構わず、モグを抱っこする。
 そんなフェニアを見て、アルフェンは苦笑した。

「ったく、変なヤツ……」
「何か言ったかしら?」
「いーえ、べつに」

 アルフェンとフェニア。幼馴染の関係。
 二人の間には、言葉で表せない『絆』が、確かにあった。
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