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第五章
闘技大会
「つ、疲れた……」
夜、門限ギリギリに部屋に戻った。
マルセイはまだ寝ている。俺は部屋に備え付けのシャワーで身体を洗い、そのままベッドに寝転んだ。
休みは終わり、明日から授業だ。
これからは、放課後まで学園。放課後以降はリンドブルムの浮島で特訓だ。
スヴァローグというドラゴンが俺を狙っていると知った以上、少しでも闘気の使い方に慣れる必要がある。リンドブルムは言った。
「最低でも、わたしより強くなって。じゃないと、スヴァローグお兄ちゃんに殺される」
と……リンドブルムよりも強く?
はっきり言う。不可能だ。
俺はドラゴンの両腕を使い、リンドブルムを全力で殴った。だが、リンドブルムには傷一つ付かない。それどころか、俺が殺されてもおかしくなかった。
ベッドで寝転んでいると、睡魔が襲ってくる。
「…………くぁぁ」
そのまま目を閉じ───……俺は静かに眠りについた。
◇◇◇◇◇
「腹減った」
翌朝、マルセイと一緒に朝食を食べて学園へ。
Dクラス教室に向かい、レノとサリオがすでにいたので挨拶する。
「よ、レノ、サリオ」
「おう」
「おはよ、リュウキくん」
席に座ると、サリオがニヤニヤする。
「聞いたよ? 昨日、アピアさんとデートしてたんだって?」
「は? デート?」
「へ、隅に置けねぇなぁ?」
「……」
ここで、俺はようやく気付いた。
デート。休日に、女の子と二人で買い物をしたり、食事をしたり、公園でのんびり過ごしたり……これは、デートなのではないか、と。
俺はサリオの肩を軽く叩く。
「で……デートじゃないし。話があるっていうから聞いただけだ」
「「ふーん」」
「そ、そういうお前らは何してたんだよ」
「オレは短期労働」
「幼馴染の実家のパン屋で働いてた、ってことね。ぼくは王立図書館で勉強してた」
「王立図書館!? そんなのあるのか!?」
「う、うん。あの……レノのパン屋、気にならないの?」
「おいサリオ、余計なこと言うな!!」
レノの幼馴染のパン屋、王立図書館。
まだまだ知らないことが多いな。
「レノには幼馴染がいるんだ。彼女、実家のパン屋を継ぐために修行中なんだけど、レノってば休みの日はそこに通ったり、仕事を手伝ったりしてるんだよねぇ~」
「ほほう。ちなみに、幼馴染ってのはどんな子だ?」
「ぼくらと同い年の女の子。かわいいよ~?」
「お前らブチ殺すぞ!!」
レノをからかい、ホームルームの時間となった。
担任教師のホスホルが教壇へ立ち、いまいちやる気のなさそうな声であいさつする。
「じゃ……授業を始めます。教科書を開いて」
最近知ったが、ホスホル先生はやる気がなさそうに見えるだけだ。
授業はわかりやすいし、質問にもちゃんと答えてくれる。
見てくれは酷いが、それ以外は真面目だった。
午前中の座学が終わり、俺、レノ、サリオはショッピングモールへ。
お昼は学生で混むが、地下商店の数は半端じゃない。入ろうと思えばどの店にも入れる。
すると、ショッピングモール入口でレイとアピアに会った。
「リュウキくん、こんにちは」
「アピア。昨日はいろいろありがとな」
「いえ。私こそ、お土産までもらっちゃって」
「…………」
すると、レイがムスッとしているのに気付いた。
サリオが俺の肩を叩き、耳打ちする。
「リュウキくん、レイさんのこともフォローしないと」
「フォロー?」
「……ダメだこりゃ」
「おい、なんだよそれ」
レイが俺の背中をバシッと叩く。
「リュウキ、何食べたい?」
「そうだな。肉を食べつつ、最後に甘いの食べたい」
「じゃ、焼肉ね。行くわよ」
レイは歩きだす。
アピアが申し訳なさそうに隣に並び、サリオが肩をすくめて歩きだす。
俺はレノに聞いた。
「なんで怒ってるんだ?」
「……馬鹿かお前?」
「は?」
そう言って、レノも歩きだした。
◇◇◇◇◇
焼肉を食べ、締めにアイスを食べた。
喫茶店に移動し、のんびりコーヒーを飲むと、レノが言う。
「聞いたか? 学園長主催の《闘技大会》のこと」
「とうぎ、大会?」
「ああ。あの学園長、見ての通り武闘派だからよ、『学園最強の生徒は誰だ!!』みたいなコンセプトで、闘技大会を毎年開催してるんだとさ。優勝者にはなんと、『学園最強』の称号、準優勝以下の4人に『四天王』の称号を与えるって」
「し、四天王?」
「ああ。一学園最強と、その下にいる四天王。だとさ」
く、くだらねぇ。
よく見ると、レイも似たような顔をしていた。
サリオ、アピアも苦笑している。
「え、じゃあ……今の二年、三年生にも『学園最強』と『四天王』がいるのか?」
「ああ」
「ぶっ……くく、馬鹿みたいねぇ」
レイが噴き出した。
俺もすごく気持ちがわかる。
サリオはお冷を飲みながら言う。
「ぼくは遠慮しておこうかなぁ。そもそも、ぼくは回復系だし」
「オレは出るぜ。へへ、腕が鳴る」
「あたしも出る。面白そうだしね」
「私は……んー、遠慮しておきます」
「俺はどうすっかな……」
出てもいいけど、あまり目立ちたくない。
すると、予冷が鳴った。
「さて、そろそろ出るか。そういえば、みんなはどんな部門取ってるんだ?」
そういや、みんなの部門はあまり知らない。
「あたしはこれから『護衛部門』に行く。守ることも覚えないといけないし」
「私は『音楽部門』を取りました。ふふ、実は音楽が好きでして」
「リュウキとオレはこれから『筋力トレーニング部門』だ。行こうぜ」
「ぼくは『薬草学部門』に行くよ」
みんな別々の部門で学ぶ。俺とレノは一緒だけどな。
さて、筋力トレーニング部門……いっぱい肉食べたし、いい汗掻くか!!
夜、門限ギリギリに部屋に戻った。
マルセイはまだ寝ている。俺は部屋に備え付けのシャワーで身体を洗い、そのままベッドに寝転んだ。
休みは終わり、明日から授業だ。
これからは、放課後まで学園。放課後以降はリンドブルムの浮島で特訓だ。
スヴァローグというドラゴンが俺を狙っていると知った以上、少しでも闘気の使い方に慣れる必要がある。リンドブルムは言った。
「最低でも、わたしより強くなって。じゃないと、スヴァローグお兄ちゃんに殺される」
と……リンドブルムよりも強く?
はっきり言う。不可能だ。
俺はドラゴンの両腕を使い、リンドブルムを全力で殴った。だが、リンドブルムには傷一つ付かない。それどころか、俺が殺されてもおかしくなかった。
ベッドで寝転んでいると、睡魔が襲ってくる。
「…………くぁぁ」
そのまま目を閉じ───……俺は静かに眠りについた。
◇◇◇◇◇
「腹減った」
翌朝、マルセイと一緒に朝食を食べて学園へ。
Dクラス教室に向かい、レノとサリオがすでにいたので挨拶する。
「よ、レノ、サリオ」
「おう」
「おはよ、リュウキくん」
席に座ると、サリオがニヤニヤする。
「聞いたよ? 昨日、アピアさんとデートしてたんだって?」
「は? デート?」
「へ、隅に置けねぇなぁ?」
「……」
ここで、俺はようやく気付いた。
デート。休日に、女の子と二人で買い物をしたり、食事をしたり、公園でのんびり過ごしたり……これは、デートなのではないか、と。
俺はサリオの肩を軽く叩く。
「で……デートじゃないし。話があるっていうから聞いただけだ」
「「ふーん」」
「そ、そういうお前らは何してたんだよ」
「オレは短期労働」
「幼馴染の実家のパン屋で働いてた、ってことね。ぼくは王立図書館で勉強してた」
「王立図書館!? そんなのあるのか!?」
「う、うん。あの……レノのパン屋、気にならないの?」
「おいサリオ、余計なこと言うな!!」
レノの幼馴染のパン屋、王立図書館。
まだまだ知らないことが多いな。
「レノには幼馴染がいるんだ。彼女、実家のパン屋を継ぐために修行中なんだけど、レノってば休みの日はそこに通ったり、仕事を手伝ったりしてるんだよねぇ~」
「ほほう。ちなみに、幼馴染ってのはどんな子だ?」
「ぼくらと同い年の女の子。かわいいよ~?」
「お前らブチ殺すぞ!!」
レノをからかい、ホームルームの時間となった。
担任教師のホスホルが教壇へ立ち、いまいちやる気のなさそうな声であいさつする。
「じゃ……授業を始めます。教科書を開いて」
最近知ったが、ホスホル先生はやる気がなさそうに見えるだけだ。
授業はわかりやすいし、質問にもちゃんと答えてくれる。
見てくれは酷いが、それ以外は真面目だった。
午前中の座学が終わり、俺、レノ、サリオはショッピングモールへ。
お昼は学生で混むが、地下商店の数は半端じゃない。入ろうと思えばどの店にも入れる。
すると、ショッピングモール入口でレイとアピアに会った。
「リュウキくん、こんにちは」
「アピア。昨日はいろいろありがとな」
「いえ。私こそ、お土産までもらっちゃって」
「…………」
すると、レイがムスッとしているのに気付いた。
サリオが俺の肩を叩き、耳打ちする。
「リュウキくん、レイさんのこともフォローしないと」
「フォロー?」
「……ダメだこりゃ」
「おい、なんだよそれ」
レイが俺の背中をバシッと叩く。
「リュウキ、何食べたい?」
「そうだな。肉を食べつつ、最後に甘いの食べたい」
「じゃ、焼肉ね。行くわよ」
レイは歩きだす。
アピアが申し訳なさそうに隣に並び、サリオが肩をすくめて歩きだす。
俺はレノに聞いた。
「なんで怒ってるんだ?」
「……馬鹿かお前?」
「は?」
そう言って、レノも歩きだした。
◇◇◇◇◇
焼肉を食べ、締めにアイスを食べた。
喫茶店に移動し、のんびりコーヒーを飲むと、レノが言う。
「聞いたか? 学園長主催の《闘技大会》のこと」
「とうぎ、大会?」
「ああ。あの学園長、見ての通り武闘派だからよ、『学園最強の生徒は誰だ!!』みたいなコンセプトで、闘技大会を毎年開催してるんだとさ。優勝者にはなんと、『学園最強』の称号、準優勝以下の4人に『四天王』の称号を与えるって」
「し、四天王?」
「ああ。一学園最強と、その下にいる四天王。だとさ」
く、くだらねぇ。
よく見ると、レイも似たような顔をしていた。
サリオ、アピアも苦笑している。
「え、じゃあ……今の二年、三年生にも『学園最強』と『四天王』がいるのか?」
「ああ」
「ぶっ……くく、馬鹿みたいねぇ」
レイが噴き出した。
俺もすごく気持ちがわかる。
サリオはお冷を飲みながら言う。
「ぼくは遠慮しておこうかなぁ。そもそも、ぼくは回復系だし」
「オレは出るぜ。へへ、腕が鳴る」
「あたしも出る。面白そうだしね」
「私は……んー、遠慮しておきます」
「俺はどうすっかな……」
出てもいいけど、あまり目立ちたくない。
すると、予冷が鳴った。
「さて、そろそろ出るか。そういえば、みんなはどんな部門取ってるんだ?」
そういや、みんなの部門はあまり知らない。
「あたしはこれから『護衛部門』に行く。守ることも覚えないといけないし」
「私は『音楽部門』を取りました。ふふ、実は音楽が好きでして」
「リュウキとオレはこれから『筋力トレーニング部門』だ。行こうぜ」
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