58 / 109
第六章
アジト
王都に戻った俺たちは冒険者ギルドへ。
レイは討伐部位を受付カウンターへ置いた。
「依頼達成の証。ゴブリン、オーク、コボルトの部位。あと、オークの中にレッドオークがいたわ」
「なんと、レッドオークですか? それで」
「討伐はした。ギルドの規定に従って、依頼外の魔獣素材はあたしたちがもらうから。じゃ、報酬を……みんな、冒険者プレート出して」
冒険者プレートを出し、依頼達成の経験値を魔道具へ。
レイは思い出したように言う。
「あと、貯金用のプレート一枚ちょうだい。今回の報酬の半分を貯金に、半分を五等分して入れて」
「かしこまりました……はい、入力完了しました。こちら、貯金用のプレートです。そして、今回の依頼達成により、冒険者サリオ様の等級がDランクに上がりました。おめでとうございます!」
「やったぁ!」
「へへ、オレと肩並べたな」
「うん。えへへ……Dランク」
俺とアピアはEランクのまま。まぁ仕方ない。
受付が終わり、ギルドの外へ。
「さて、日も暮れそうだし夕飯……といきたいけど、兄さんのところに行っていい? レッドオークの部位を売りに行かないと」
レイは、レッドオークの心臓や目玉、牙や骨なんかが入った袋を見せる……正直、気持ち悪い。アピアとか内臓見て吐きそうになってたしな。レイやレノは平気そうだったし、以外にもサリオが解体の腕がよかった。
やってきたのはルイさんの店。『ラギョウ商会』だ。
「おいおい、お前の兄貴、こんな一等地で店やってんのかよ?」
「まぁね~」
「店も大きいし、すごいね……」
「ふふん」
レイは嬉しそうだ。
そして、店のドアを開けると、従業員の女性が出迎えてくれた。
「いらっしゃいませ~……あ、お嬢様!」
「お嬢様はやめてよ、アンジェリカ。兄さんいる?」
「はい! 店長、店長!」
「はいはーい……お、レイじゃないか。それにリュウキくんとアピアさん。それと……お友達かな?」
「冒険者仲間。ってかアピアのこと知ってるの?」
「ああ。以前、リュウキくんと二人で……おっと、そんなことより何か用かな?」
「……後でその話聞くから。とりあえず、素材の買い取りして」
「ふふ、お前がうちに素材を卸すなんて久しぶりだな。言っておくが」
「はいはい。兄妹だからって優遇しない、でしょ?」
さっそく素材の中を確認……うっげ、オークの心臓グロイな。
「レッドオークの心臓か! それに牙、眼球、骨……うんうん、これはいい。加工して売ればいい値が付く」
「で、いくら?」
「そうだな。全部で……大金貨500枚ってところだな」
「売った。じゃ、お金はこれに入れて」
レイは貯金用プレートを出す。ルイさんは魔道具を操作し入金。レイにプレートを渡す。
「それにしても、お前がチームを組むとはな……チームなら、アジトが必要じゃないか?」
「話が早いわね。兄さん、いい物件ない? 目立たず、そこそこ広い物件」
「あるよ」
「「「「え!?」」」」
あまりにもあっさり言うので、レイを除いた俺たちは驚く。
レイは特に驚いていなかった。
「ふふ、学園に通い、リュウキくんのような友人と一緒にダンジョンに潜ったと聞いてね。そのころからお前はいつかチームを作ると思って、いくつか物件を探していた」
「ま、兄さんなら探してると思ってた。で、物件は? いくら?」
「……まだ日暮れ前。ここから近いし、見に行くか?」
ルイさんの提案を拒否する者は、誰もいなかった。
◇◇◇◇◇
冒険者棒ギルド、ルイさんの店、そして学園。
この中間地にある二階建ての小さな家が、ルイさんの見つけた物件だった。
「苦労したよ。学園、ギルド、ぼくの店のちょうど中間地にあるこの物件を探すのは」
「すごいわね……」
「さ、中へ」
「……あの、中へと言うことは、もしかして」
「ああ。ぼくが買った物件だよ」
なんと、すでにルイさんの家だった。
レノはワクワクしながら中へ。その後にサリオ。レイとアピア、俺とルイさんが続く。
ルイさんは、嬉しそうに言う。
「いやぁ、レイがこんなにもぼくを頼ってくれるなんて、嬉しいね」
「レイ、素材を売ることになって、真っ先にルイさんの名前出しましたよ」
「あはは。うんうん、嬉しいね」
ルイさん、気合が入ったのかさっそく説明してくれる。
「まず、一階はリビング。けっこう広いし、チームメンバーが増えても問題ないと思う。そしてこっちはトイレ、物置。キッチン……そしてそして、なんとここには風呂がある!!」
一階の一番奥に、風呂があった。
脱衣所は広く、浴槽も五人くらい入ってもまだ余裕がある。
これにはレイも喜んだ。
「すっご……これ、お湯出るの?」
「ああ。地下水をくみ上げ、魔導炉で温める。蛇口をひねればお湯もシャワーも使えるよ。排水関係も整備したし、魔導炉も最新のを入れてある」
「わぁ~、嬉しいです」
アピアは喜んでいた。レイもうんうん頷く。
「風呂ねぇ、オレは別に興味ないぜ」
「レノ、水浴びのが好きだもんね」
「ああ。冷たい水だと身が引き締まるからな」
「はいはい。リュウキくんは?」
「俺も風呂は好きだな」
汗掻いた後とか、すごく気持ちいいし。
そして二階。こっちは宿泊用の部屋がいくつかあり、二段ベッドも入っていた。
これはいい物件だ。さらに、ルイさんはリビングにある空っぽの本棚前へ。
「そして、この本棚……実はこれ、動くんだ」
本棚が横へスライドし、地下への階段が現れた。
「ち、地下室?」
「ああ。地下室にはダンジョンの財宝や貴重品を置くといい。魔導鍵を付けておく」
「……すごいわね」
レイは感心していた。
ここならアジトにピッタリだけど、問題が一つ。
「で、いくら?」
レイがそう言うと、ルイさんは。
「お金はいらない。好きに使ってくれ」
「はぁ? でも、こんないい物件」
「遅くなったが入学祝いだ。レイ……仲間と一緒に、これからもがんばるんだぞ。ぼくはお前のこと、応援しているからな」
「……兄さん」
「ああ、それと……珍しい素材があったら、うち以外に売らないでくれよ」
そう言い、ルイさんは俺たち一人一人に家の鍵を渡し去った。
ルイさんが去った後、レイは顔を赤くして嬉しそうに言う。
「ありがと、お兄ちゃん……」
「すっげー!! やばいぜ、アジトだぜアジト!! やったぜ!!」
「すごいなぁ……ね、チーム名ちゃんと決めない?」
「私、お風呂入りたいです。今日はいっぱい汗かきましたし」
「俺、腹減った……がっつり食いたい。変身するとめちゃくちゃ腹減るんだよ」
「あーもう! あんたら、人がせっかく……もういいわ。じゃあ、お風呂溜めておいて、その間に外でご飯食べるわよ。アピア、後で一緒にお風呂入ろっか」
「はい!」
「「「……」」」
「男ども、妙な気を起こしたら……」
レイの殺気がヤバかったので、俺たちは慌てて頷いた。
レイは討伐部位を受付カウンターへ置いた。
「依頼達成の証。ゴブリン、オーク、コボルトの部位。あと、オークの中にレッドオークがいたわ」
「なんと、レッドオークですか? それで」
「討伐はした。ギルドの規定に従って、依頼外の魔獣素材はあたしたちがもらうから。じゃ、報酬を……みんな、冒険者プレート出して」
冒険者プレートを出し、依頼達成の経験値を魔道具へ。
レイは思い出したように言う。
「あと、貯金用のプレート一枚ちょうだい。今回の報酬の半分を貯金に、半分を五等分して入れて」
「かしこまりました……はい、入力完了しました。こちら、貯金用のプレートです。そして、今回の依頼達成により、冒険者サリオ様の等級がDランクに上がりました。おめでとうございます!」
「やったぁ!」
「へへ、オレと肩並べたな」
「うん。えへへ……Dランク」
俺とアピアはEランクのまま。まぁ仕方ない。
受付が終わり、ギルドの外へ。
「さて、日も暮れそうだし夕飯……といきたいけど、兄さんのところに行っていい? レッドオークの部位を売りに行かないと」
レイは、レッドオークの心臓や目玉、牙や骨なんかが入った袋を見せる……正直、気持ち悪い。アピアとか内臓見て吐きそうになってたしな。レイやレノは平気そうだったし、以外にもサリオが解体の腕がよかった。
やってきたのはルイさんの店。『ラギョウ商会』だ。
「おいおい、お前の兄貴、こんな一等地で店やってんのかよ?」
「まぁね~」
「店も大きいし、すごいね……」
「ふふん」
レイは嬉しそうだ。
そして、店のドアを開けると、従業員の女性が出迎えてくれた。
「いらっしゃいませ~……あ、お嬢様!」
「お嬢様はやめてよ、アンジェリカ。兄さんいる?」
「はい! 店長、店長!」
「はいはーい……お、レイじゃないか。それにリュウキくんとアピアさん。それと……お友達かな?」
「冒険者仲間。ってかアピアのこと知ってるの?」
「ああ。以前、リュウキくんと二人で……おっと、そんなことより何か用かな?」
「……後でその話聞くから。とりあえず、素材の買い取りして」
「ふふ、お前がうちに素材を卸すなんて久しぶりだな。言っておくが」
「はいはい。兄妹だからって優遇しない、でしょ?」
さっそく素材の中を確認……うっげ、オークの心臓グロイな。
「レッドオークの心臓か! それに牙、眼球、骨……うんうん、これはいい。加工して売ればいい値が付く」
「で、いくら?」
「そうだな。全部で……大金貨500枚ってところだな」
「売った。じゃ、お金はこれに入れて」
レイは貯金用プレートを出す。ルイさんは魔道具を操作し入金。レイにプレートを渡す。
「それにしても、お前がチームを組むとはな……チームなら、アジトが必要じゃないか?」
「話が早いわね。兄さん、いい物件ない? 目立たず、そこそこ広い物件」
「あるよ」
「「「「え!?」」」」
あまりにもあっさり言うので、レイを除いた俺たちは驚く。
レイは特に驚いていなかった。
「ふふ、学園に通い、リュウキくんのような友人と一緒にダンジョンに潜ったと聞いてね。そのころからお前はいつかチームを作ると思って、いくつか物件を探していた」
「ま、兄さんなら探してると思ってた。で、物件は? いくら?」
「……まだ日暮れ前。ここから近いし、見に行くか?」
ルイさんの提案を拒否する者は、誰もいなかった。
◇◇◇◇◇
冒険者棒ギルド、ルイさんの店、そして学園。
この中間地にある二階建ての小さな家が、ルイさんの見つけた物件だった。
「苦労したよ。学園、ギルド、ぼくの店のちょうど中間地にあるこの物件を探すのは」
「すごいわね……」
「さ、中へ」
「……あの、中へと言うことは、もしかして」
「ああ。ぼくが買った物件だよ」
なんと、すでにルイさんの家だった。
レノはワクワクしながら中へ。その後にサリオ。レイとアピア、俺とルイさんが続く。
ルイさんは、嬉しそうに言う。
「いやぁ、レイがこんなにもぼくを頼ってくれるなんて、嬉しいね」
「レイ、素材を売ることになって、真っ先にルイさんの名前出しましたよ」
「あはは。うんうん、嬉しいね」
ルイさん、気合が入ったのかさっそく説明してくれる。
「まず、一階はリビング。けっこう広いし、チームメンバーが増えても問題ないと思う。そしてこっちはトイレ、物置。キッチン……そしてそして、なんとここには風呂がある!!」
一階の一番奥に、風呂があった。
脱衣所は広く、浴槽も五人くらい入ってもまだ余裕がある。
これにはレイも喜んだ。
「すっご……これ、お湯出るの?」
「ああ。地下水をくみ上げ、魔導炉で温める。蛇口をひねればお湯もシャワーも使えるよ。排水関係も整備したし、魔導炉も最新のを入れてある」
「わぁ~、嬉しいです」
アピアは喜んでいた。レイもうんうん頷く。
「風呂ねぇ、オレは別に興味ないぜ」
「レノ、水浴びのが好きだもんね」
「ああ。冷たい水だと身が引き締まるからな」
「はいはい。リュウキくんは?」
「俺も風呂は好きだな」
汗掻いた後とか、すごく気持ちいいし。
そして二階。こっちは宿泊用の部屋がいくつかあり、二段ベッドも入っていた。
これはいい物件だ。さらに、ルイさんはリビングにある空っぽの本棚前へ。
「そして、この本棚……実はこれ、動くんだ」
本棚が横へスライドし、地下への階段が現れた。
「ち、地下室?」
「ああ。地下室にはダンジョンの財宝や貴重品を置くといい。魔導鍵を付けておく」
「……すごいわね」
レイは感心していた。
ここならアジトにピッタリだけど、問題が一つ。
「で、いくら?」
レイがそう言うと、ルイさんは。
「お金はいらない。好きに使ってくれ」
「はぁ? でも、こんないい物件」
「遅くなったが入学祝いだ。レイ……仲間と一緒に、これからもがんばるんだぞ。ぼくはお前のこと、応援しているからな」
「……兄さん」
「ああ、それと……珍しい素材があったら、うち以外に売らないでくれよ」
そう言い、ルイさんは俺たち一人一人に家の鍵を渡し去った。
ルイさんが去った後、レイは顔を赤くして嬉しそうに言う。
「ありがと、お兄ちゃん……」
「すっげー!! やばいぜ、アジトだぜアジト!! やったぜ!!」
「すごいなぁ……ね、チーム名ちゃんと決めない?」
「私、お風呂入りたいです。今日はいっぱい汗かきましたし」
「俺、腹減った……がっつり食いたい。変身するとめちゃくちゃ腹減るんだよ」
「あーもう! あんたら、人がせっかく……もういいわ。じゃあ、お風呂溜めておいて、その間に外でご飯食べるわよ。アピア、後で一緒にお風呂入ろっか」
「はい!」
「「「……」」」
「男ども、妙な気を起こしたら……」
レイの殺気がヤバかったので、俺たちは慌てて頷いた。
あなたにおすすめの小説
土属性を極めて辺境を開拓します~愛する嫁と超速スローライフ~
にゃーにゃ
ファンタジー
「土属性だから追放だ!」理不尽な理由で追放されるも「はいはい。おっけー」主人公は特にパーティーに恨みも、未練もなく、世界が危機的な状況、というわけでもなかったので、ササッと王都を去り、辺境の地にたどり着く。
「助けなきゃ!」そんな感じで、世界樹の少女を襲っていた四天王の一人を瞬殺。 少女にほれられて、即座に結婚する。「ここを開拓してスローライフでもしてみようか」 主人公は土属性パワーで一瞬で辺境を開拓。ついでに魔王を超える存在を土属性で作ったゴーレムの物量で圧殺。
主人公は、世界樹の少女が生成したタネを、育てたり、のんびりしながら辺境で平和にすごす。そんな主人公のもとに、ドワーフ、魚人、雪女、魔王四天王、魔王、といった亜人のなかでも一際キワモノの種族が次から次へと集まり、彼らがもたらす特産品によってドンドン村は発展し豊かに、にぎやかになっていく。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
辺境追放された「植物魔導師」の領地開拓 ~枯れ果てた死の大地は、俺の魔力で聖域(楽園)へと変貌する~
リーフレット
ファンタジー
「植物魔法? ああ、農作業にしか使えないあの地味な魔法か」
帝国騎士団の専属魔導師だったアルトは、無能な二世皇太子レオンによって、一方的に追放を言い渡された。
アルトがどれほど魔導植物を駆使し、帝国の食糧難を裏から支えていたかを知らぬまま、彼は「戦闘に役立たない役立たず」という烙印を押されたのだ。
帝国を出て行き着いた先は、魔物が跋扈し、草一本生えないと言われる最果ての荒野。
死を待つだけの地。しかし、アルトは絶望するどころか、晴れやかな顔で笑っていた。
「やっと、気兼ねなく『植物』を愛でられる。……よし、ここを世界一の庭(楽園)にしよう」
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
パワハラ騎士団長に追放されたけど、君らが最強だったのは僕が全ステータスを10倍にしてたからだよ。外れスキル《バフ・マスター》で世界最強
こはるんるん
ファンタジー
「アベル、貴様のような軟弱者は、我が栄光の騎士団には不要。追放処分とする!」
騎士団長バランに呼び出された僕――アベルはクビを宣言された。
この世界では8歳になると、女神から特別な能力であるスキルを与えられる。
ボクのスキルは【バフ・マスター】という、他人のステータスを数%アップする力だった。
これを授かった時、外れスキルだと、みんなからバカにされた。
だけど、スキルは使い続けることで、スキルLvが上昇し、強力になっていく。
僕は自分を信じて、8年間、毎日スキルを使い続けた。
「……本当によろしいのですか? 僕のスキルは、バフ(強化)の対象人数3000人に増えただけでなく、効果も全ステータス10倍アップに進化しています。これが無くなってしまえば、大きな戦力ダウンに……」
「アッハッハッハッハッハッハ! 見苦しい言い訳だ! 全ステータス10倍アップだと? バカバカしい。そんな嘘八百を並べ立ててまで、この俺の最強騎士団に残りたいのか!?」
そうして追放された僕であったが――
自分にバフを重ねがけした場合、能力値が100倍にアップすることに気づいた。
その力で、敵国の刺客に襲われた王女様を助けて、新設された魔法騎士団の団長に任命される。
一方で、僕のバフを失ったバラン団長の最強騎士団には暗雲がたれこめていた。
「騎士団が最強だったのは、アベル様のお力があったればこそです!」
これは外れスキル持ちとバカにされ続けた少年が、その力で成り上がって王女に溺愛され、国の英雄となる物語。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。