追放貴族少年リュウキの成り上がり~魔力を全部奪われたけど、代わりに『闘気』を手に入れました~

さとう

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第七章

第四形態

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 全身を闘気で包んで防御力を上げ、両足の噴射口から闘気を噴射し高速移動。
 上空で、俺はひたすらティアマットの攻撃を避け続けていた。
 エキドナの方は放水、テュポーンの方は毒の弾丸をひたすら発射してくる。
 遊んでいるのか、俺は黄金盾を両手に装備し、守りを固めながら回避しかできなかった。

「クッ……ちくしょう、隙がない」
『『ギャハハハハハハ!! 無駄無駄、無駄ぁぁぁぁぁ!! さぁさぁ、もっと踊れ、楽しませろぉぉぉぉっ!!』』

 集中砲火。
 器用なことだ。喋りながら常に口から吐き出している。
 回避しかできない───でも、ただ回避しているだけじゃない。
 俺は、ティアマトを観察して気付いたことがあった。

「なんとか、懐……いや、死角に潜り込めば」

 この双頭の大蛇。大きさはクロスガルド王城に絡みつき、そのまま丸呑みできるくらいだ。
 攻撃手段は、口からの放水、毒の弾丸だけ。俺を舐めているのか、それしかしてこない。
 他の攻撃に移る今ならやれる。
 さらに、攻撃手段もある……が、これはあまりにも危険すぎる。
 正直、やりたくない。

「……覚悟、決めるしかない。ん?」

 すると、宮殿からリンドブルムたちが出てくるのが見えた。

「リュウキ!! こっちは終わったぜ!!」
「バカ!! デカい声だしたら気付かれるでしょーが!!」
「あ」
「も、もう気付かれてるよぉ!!」
「わぁ、おっきい……わたしの国にある樹みたい」

 レノのバカ!! ティアマットがそっち見たじゃねぇか!!

『ねぇ、その子たち殺したら……あなた、絶望する?』
「!!」
『はははっ、ならやるしかないな。死ね』

 テュポーンの口が開いた。
 エキドナの口が俺を狙っている。
 まずい、まずい。
 もう、覚悟を決めるしかない。

「うがぁぁぁぁぁぁ!! スキルセット、『嵐龍闘気』!! さらに『闘気精製ドラゴンスフィア』───〝突撃槍〟!!」

 俺は竜巻を作り、黄金の突撃槍を作る。
 
『何考えてるか知らないけど、手遅れ───』
「させる、かぁぁぁぁぁぁぁぁ───ッ!!」

 俺は竜巻を自らにぶつけ、突撃槍を構え全力で闘気を噴射。
 緑色の竜巻がエキドナに向かって飛んでいく。
 すると───エキドナの口から、とんでもない速度の『水』が発射された。
 俺の突撃槍と、水の波動が正面衝突する。

『バラバラになりなさい!!』
「うぁァァァァァァ───ッ!!」

 押し戻される。
 そして、見た。
 リンドブルムがレイたちを守るように前に出た。テュポーンの口が大きく開いた。
 このままじゃまずい。

「頼む、頼む、エンシェントドラゴン!! 俺はどうなってもいい!! 今だけ、今だけ……お前の本当の力を貸してくれェェェェェェェェェェェッ!!」

 すると───俺の胸、心臓付近が燃えるように熱くなった。

 ◇◇◇◇◇◇

『叫べ、リュウキ───』

 ◇◇◇◇◇◇

「え……」

 ◇◇◇◇◇◇

『ふふ、お前を舐めているこの二人の度肝を抜いてやれ』
「え、エンシェントドラゴン……」

 ◇◇◇◇◇◇

 聞こえてきたのは、どこか楽し気な声。
 エンシェントドラゴンの……俺の、友の声。
 俺は全力で叫んだ。

「『第四解放フォースエヴォリューション』!!」

 鱗が、俺の顔を包み込む。
 全身を覆う鱗が変化し、完全な鎧となった。
 完全フルなる龍人変身。スリークォーターとは比べ物にならない力があふれてくる……が、恐ろしい速度で闘気を消費している。
 恐らく、三十秒も持たない。時間が過ぎれば変身は解除され、しばらく闘気は使えない。

『なっ……嘘、その力、まさか』
「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ───ッ!!」
『オガッ!? がが、ガガッガガガッガッガッガガガッガガガ!!!???』

 俺は、エキドナの口の中に飛び込んだ。
 そして、体内を滅茶苦茶に掻き回しながら進み───……。

『な、エキド、ッゴボゥエあ!?』

 テュポーンの口から飛び出した。
 俺の突撃槍はボロボロだが、先端にはティアマットの内臓や肉片がくっついている。
 双頭龍。さすがにダメージがデカいのか口から血を吐いてのたうち回っていた。
 俺は翼を広げ、両手を前に突き出す。
 すると、鱗が変形し合体。巨大な砲身となる。

「全ての闘気をつぎ込む!! これで終わりだ!!」
『『ぐ、ぎ、がぁァァァァァァァァァァ!! ギザ、まァァァァァァァァァァ!!』』

 翼が黄金に発光し、全闘気が砲身に集まっていく。
 
「食らえ!! 『真龍神光砲エンシェント・ノウヴァ』!!」

 一日一発、今の俺の最強技が発射。双頭龍を飲み込み、その身体が消滅した。
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