追放貴族少年リュウキの成り上がり~魔力を全部奪われたけど、代わりに『闘気』を手に入れました~

さとう

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第八章

学園祭の打ち合わせ

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「まず、学園祭の実行委員を決めたいと思います。希望する方は手を上げてください」

 午後になり、ホスホル先生が教壇の前で眠そうな声を出す。
 学園祭。つまり、このクロスガルド王立学園のイベントの一つだ。
 チーム『アークライト』の解散、学園生徒の『ギガントマキア』関与による不祥事で開催を見送るなんて話もあったようだが、反対意見が多かったため開催するようだ。
 すると、アキューレが振り向く。

「がくえんさい、ってなに?」
「えーと……なんて言うか、学園が開催するお祭りみたいなモンか」
「お祭り……楽しそう! はい! わたしとリュウキ、実行委員やる!」
「え」
「はい。ではアキューレさん、リュウキくんが実行委員ですね。ではお二人は前へ」
「え、ちょ」
「リュウキ、行こ」
「…………」

 強制的に実行委員になってしまった……もう拒否できないじゃん。
 サリオは「あはは」と苦笑し、レノは「ヒューヒュー!」と楽しそうに笑う。レノ……あとで覚えておけよ。
 教壇の前に立つと、アキューレは言う。

「ね、何言えばいいの?」
「…………」

 ああ……もう、この時点で俺が苦労するの確定じゃん。

 ◇◇◇◇◇

 とりあえず自己紹介。そして、教壇にあった資料を読んでみる。
 学園祭。
 各クラスによる出し物。まず、教室内に限定した出し物と、闘技場内でやるクラス代表による出し物の二種類あるのか。教室内の出し物はともかく、闘技場の出し物って……めちゃくちゃ注目されそうだな。
 とりあえず、まずは教室内の出し物かな。

「えー、教室内の出し物と、闘技場内でやる出し物の二種類を決める。まずは教室内の出し物だけど、何かやりたい出し物あるか?」

 すると、レノが挙手。

「はいはい!! 『休憩所』なんてどうだ?」
「……休憩所?」
「ああ。学園祭当日は大勢のお客さん来るんだろ? 歩き疲れて休むスペースもたくさん必要になるはずだ。そんなとき、この教室が休憩所だったらどうよ? 店で買ったメシ広げて食うのもよし、他のクラスの出し物で遊んで、その内容を語るもよし、ただ疲れたからのんびりするのもよし……うんうん、休憩所があれば嬉しいことだらけだぜ」
「…………それ、出し物か?」
「ああ。休憩所っつー出し物だぜ」

 こいつ、サボりたいだけじゃないだろうな……でも、意外と的を得てるからタチ悪い。
 他に意見を聞くと、出てこない。
 レノの意見、筋が通っているせいかみんな納得してる。
 アキューレも、黒板に『休憩所』って書いてるし。ホスホル先生を見ると……なんと、寝ていた。
 え、本当にいいのか?

「え、えー……じゃあ、Dクラスの出し物は『休憩所』で」
「うっしゃぁ!!」

 マジか。Dクラス休憩所って、他のクラスに馬鹿にされそうだぞ。
 まぁ……決まったもんは仕方ない。
 
「じゃあ次。次は、闘技場内でやる出し物だ。これは代表者四名による出し物だって」
「じゃあ、チーム《エンシェント》でいいんじゃね?」

 と、クラスの誰かが言った。
 チーム《エンシェント》って……お、俺らかよ?

「そうよね、新入生最強チームが四人もいるし」
「ほかに適任いないよな」
「そうよね」「うんうん、決まりだな」
「頼むぞ、チーム《エンシェント》!!」
「お、おい待てって。まずは」
「おいリュウキ、ご使命だぜ!! オレたちの出番だってよ!!」
「…………」

 レノがすでにやる気だった。
 こいつ、休憩所とか言ったくせに、なんで闘技場の出し物はやる気になってるんだよ。
 一応、確認してみた。

「あー……じゃあ、闘技場内の出し物はチーム《エンシェント》でいいのか? 賛成なら拍手」

 パチパチパチパチ───……と、教室内に拍手の雨が降った。
 マジかよ……これ。また決まりじゃん。

「よっしゃ!! へへ、チーム《エンシェント》で出し物とか面白そうだな」
「……ぼくは微妙だけど」
「リュウキ、がんばろうね」
「……おお」

 こうして、Dクラスの出し物は『休憩所』で、闘技場内でやる出し物はチーム《エンシェント》に決まった……全く、マジでどうなってんだよ。
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