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最終章
迫る時
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『デッドマンズクルス』を制覇した俺たちは、クロスガルド王国へ戻ってきた。
今回のダンジョン攻略は、多くの素材が獲得できた。ルイさんの店で換金し、装備の手入れをお願いしてアジトへ。
ルイは幼馴染のところへ行き、サリオは用事があるといって先に学園へ。
俺、レイ、アピア、アキューレはアジトでお茶を飲んでいた。
「ふぅ~……やっぱ、アジトで飲むお茶が一番だな」
「オヤジ臭いわよ」
レイにぶった切られちょっとへこむ俺。すると、アキューレが俺の隣に座り腕を取る。
「ね、リュウキ。お風呂入ろ」
「はいはい。レイとアピアが一緒に入ってくれるってさ」
「むー……リュウキ、冷たい」
この手のジョークは何度も言われてる。本気じゃないこともわかる。
レイとアピアもわかっているのか、苦笑するだけだ。
……せっかくだ。今のうちに言っておこう。
「みんな。ちょっと聞いてくれ」
「「「?」」」
「俺、もうすぐバハムートとの約束を果たさなきゃいけない。もしかしたら、死ぬかもしれない」
「え……」
「バハムート……二年前に、闘技場内で現れたヤツね」
「……リュウキ、死ぬなんて言わないで」
アキューレが俺の腕をギュッと掴む。
俺はアキューレの頭を優しく撫でた。
「悪いな。この約束だけは、絶対に果たさなきゃいけない。バハムート……あいつは、今までのドラゴンとは違う。俺と真正面から戦うことを望んでいる」
不思議と……バハムートと戦って死ぬなら、受け入れられる。
もちろん、負けるつもりはない。
「俺も強くなった。そう簡単に負けるつもりはない……別に、最強を目指しているわけじゃないけど、あいつを倒してみせるさ」
「「「……」」」
俺の決意が固いと知った三人は、それ以上何も言わなかった。
◇◇◇◇◇
アジトを出た俺は、一人で町を歩いていた。
夕飯は町で食べる。みんなと一緒に食べるのもいいけど……今日だけはやめた。
のんびり町を歩いていると、俺の隣に黒い男が並ぶ。
「久しぶりだな」
「ああ、久しぶり。これからメシだけど、一緒にどうだ?」
「いいな。肉を喰わせろ……ヒトの『料理』は素晴らしい。ただの肉があんなに化けるとは」
「……あんた、変わったな」
バハムート。
漆黒の鎧に大剣を背負った、二十代半ばの男性だ。
なんとなく、今日会えるような気がしたのだ。
俺とバハムートは、王都一番の焼き肉屋へ。もちろん、俺の奢りだ。
バハムートは、メニューを見て言う。
「全部だ」
「え……ぜ、全部?」
「ここにある料理を、全てだ。それと酒」
「お前、俺の奢りだからって……まぁいいか。すんませーん」
店員に『全部』と言うと驚かれた。
そして、酒を樽で頼む。デカい樽が俺たちの席にドドンと置かれ、それはもう驚かれた。夕食時なので、他にも冒険者が集まってるしな。
さらに、運ばれてくる大量の肉、肉、肉料理。特大ジャンボステーキを美味そうに頬張るバハムートは、なんだか妙に人間臭い。
俺は、普通サイズのステーキを食べながら言う。
「あんたさ、この二年何してたんだ?」
「ヒトの世界を見ていた。そして、いろいろな料理を食った」
「く、食い歩き……こっちは命がけでダンジョン攻略してたのに」
「ふ……強くなったな。見てわかるぞ、お前……親父の力を完全に手に入れたな?」
「ま、そこそこかな」
ステーキをおかわりし、お冷を一気飲みする。
バハムートは、料理の七割を完食。酒樽も半分以上減っていた。
柄杓でワインを掬い、グラスへ入れて飲む。
「酒、肉。これは素晴らしいぞ……店によって調理法がまるで違う。どの店も最高に美味い。クッ……オレが滅ぼしてしまった国には、どんな肉料理があったんだ? ああ、オレはなんて愚かなんだ」
「……あ、あはは」
こいつ、本気で後悔してるぞ。
というか……お金とか、どうしてるんだろうか。
すると、バハムートはジャンボステーキを一口で食べ、ニヤリと笑う。
「まぁいい。リュウキ、今のお前はオレと戦う資格がある。親父殿の意志を継ぐものとして、貴様に勝負を挑もう」
「受けて立つよ。俺の中のエンシェントドラゴンも、それを望んでる気がする」
「ふ……やるなら、場所はこちらで決めさせてもらう。勝負は一ヶ月後だ」
「えっ」
「む、不都合か?」
「あ、いや……いいよ。でも、午前中は用事があるから、午後にしてくれ」
「ああ、わかった。では追って連絡しよう……ではな」
バハムートは立ち上がり、店を出た。
とんでもない量の肉を完食し、樽は空っぽだ。
戦いは、一ヶ月後。
「一ヶ月後か……卒業式の後、だな」
そう、俺の学園生活は、あと一ヶ月で終わりだった。
今回のダンジョン攻略は、多くの素材が獲得できた。ルイさんの店で換金し、装備の手入れをお願いしてアジトへ。
ルイは幼馴染のところへ行き、サリオは用事があるといって先に学園へ。
俺、レイ、アピア、アキューレはアジトでお茶を飲んでいた。
「ふぅ~……やっぱ、アジトで飲むお茶が一番だな」
「オヤジ臭いわよ」
レイにぶった切られちょっとへこむ俺。すると、アキューレが俺の隣に座り腕を取る。
「ね、リュウキ。お風呂入ろ」
「はいはい。レイとアピアが一緒に入ってくれるってさ」
「むー……リュウキ、冷たい」
この手のジョークは何度も言われてる。本気じゃないこともわかる。
レイとアピアもわかっているのか、苦笑するだけだ。
……せっかくだ。今のうちに言っておこう。
「みんな。ちょっと聞いてくれ」
「「「?」」」
「俺、もうすぐバハムートとの約束を果たさなきゃいけない。もしかしたら、死ぬかもしれない」
「え……」
「バハムート……二年前に、闘技場内で現れたヤツね」
「……リュウキ、死ぬなんて言わないで」
アキューレが俺の腕をギュッと掴む。
俺はアキューレの頭を優しく撫でた。
「悪いな。この約束だけは、絶対に果たさなきゃいけない。バハムート……あいつは、今までのドラゴンとは違う。俺と真正面から戦うことを望んでいる」
不思議と……バハムートと戦って死ぬなら、受け入れられる。
もちろん、負けるつもりはない。
「俺も強くなった。そう簡単に負けるつもりはない……別に、最強を目指しているわけじゃないけど、あいつを倒してみせるさ」
「「「……」」」
俺の決意が固いと知った三人は、それ以上何も言わなかった。
◇◇◇◇◇
アジトを出た俺は、一人で町を歩いていた。
夕飯は町で食べる。みんなと一緒に食べるのもいいけど……今日だけはやめた。
のんびり町を歩いていると、俺の隣に黒い男が並ぶ。
「久しぶりだな」
「ああ、久しぶり。これからメシだけど、一緒にどうだ?」
「いいな。肉を喰わせろ……ヒトの『料理』は素晴らしい。ただの肉があんなに化けるとは」
「……あんた、変わったな」
バハムート。
漆黒の鎧に大剣を背負った、二十代半ばの男性だ。
なんとなく、今日会えるような気がしたのだ。
俺とバハムートは、王都一番の焼き肉屋へ。もちろん、俺の奢りだ。
バハムートは、メニューを見て言う。
「全部だ」
「え……ぜ、全部?」
「ここにある料理を、全てだ。それと酒」
「お前、俺の奢りだからって……まぁいいか。すんませーん」
店員に『全部』と言うと驚かれた。
そして、酒を樽で頼む。デカい樽が俺たちの席にドドンと置かれ、それはもう驚かれた。夕食時なので、他にも冒険者が集まってるしな。
さらに、運ばれてくる大量の肉、肉、肉料理。特大ジャンボステーキを美味そうに頬張るバハムートは、なんだか妙に人間臭い。
俺は、普通サイズのステーキを食べながら言う。
「あんたさ、この二年何してたんだ?」
「ヒトの世界を見ていた。そして、いろいろな料理を食った」
「く、食い歩き……こっちは命がけでダンジョン攻略してたのに」
「ふ……強くなったな。見てわかるぞ、お前……親父の力を完全に手に入れたな?」
「ま、そこそこかな」
ステーキをおかわりし、お冷を一気飲みする。
バハムートは、料理の七割を完食。酒樽も半分以上減っていた。
柄杓でワインを掬い、グラスへ入れて飲む。
「酒、肉。これは素晴らしいぞ……店によって調理法がまるで違う。どの店も最高に美味い。クッ……オレが滅ぼしてしまった国には、どんな肉料理があったんだ? ああ、オレはなんて愚かなんだ」
「……あ、あはは」
こいつ、本気で後悔してるぞ。
というか……お金とか、どうしてるんだろうか。
すると、バハムートはジャンボステーキを一口で食べ、ニヤリと笑う。
「まぁいい。リュウキ、今のお前はオレと戦う資格がある。親父殿の意志を継ぐものとして、貴様に勝負を挑もう」
「受けて立つよ。俺の中のエンシェントドラゴンも、それを望んでる気がする」
「ふ……やるなら、場所はこちらで決めさせてもらう。勝負は一ヶ月後だ」
「えっ」
「む、不都合か?」
「あ、いや……いいよ。でも、午前中は用事があるから、午後にしてくれ」
「ああ、わかった。では追って連絡しよう……ではな」
バハムートは立ち上がり、店を出た。
とんでもない量の肉を完食し、樽は空っぽだ。
戦いは、一ヶ月後。
「一ヶ月後か……卒業式の後、だな」
そう、俺の学園生活は、あと一ヶ月で終わりだった。
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