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第七章 玄徳のロマン
それはそれ、これはこれ
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サンドローネのクソ重い過去を聞いた俺は、サンドローネと話す必要があった。
ミカエラ、アベル、そしてサンドローネ。
もしかしたら、ロッソたち、バレンたちの因縁も関わっているかもしれない。
この人間関係が、エーデルシュタイン王国に恐るべき危機をもたらすことに。
「なーんて、あるわけねえか。ってか関係ない」
そう、はっきり言う。
俺には関係ない!! だって俺、部外者だし。
俺の知らんところでドラマがあったり、異世界ならではのイベントが起きることもある。そこに、転移者である俺が中心となって事態を解決するってのは、至極当然。
でも俺、そういうのめんどくさいし。
フラグブレイカー……これでいい。だって俺、何か使命を帯びてこの世界に来たわけじゃないし、お人よしで困ってる女の子を救おうとして惚れられるような主人公じゃないし。
俺は、作業場のテーブルで自転車用のチェーンを組みながら呟く。
「そういう厄介なイベントは、主人公にお任せ~……と、こんな感じか」
自転車のチェーン。
土魔法の『錬金』でイメージしたチェーンの部品を作り、それを型取りし、いくつもの部品を精製……そして、ひとつずつくみ上げ、一本のチェーンにした。
「シンプルに考える。ペダルをこぐとチェーンホイール、フリーホイールが回転して後輪も回る。それで自転車が走り出す仕組み」
自転車の修理は何度もした。あまり大雑把な仕組みにはせず、ブレーキなどは魔石で補って作ればいい。フレームも、三輪車で作った物と同じにして、タイヤチューブもラバーコブラでいける。
サドルが少し硬すぎたので柔らかめにして……うん、データが生きているな。
支点、力点、作用点の法則を考えて、何度も図面を書き直したし……タイヤ、チェーン、ホイールのバランスも考えた。
俺は、4気筒空冷式エンジンのガワをチラっと見る。
「バイク。ふふふ……待ってろよ、実現してやるからな」
4気筒空冷式エンジンのガワ、俺のやる気を奮い立たせるために、あえて先に作ったとだけ言っておこう。
◇◇◇◇◇◇
それぞれのパーツを作り、いよいよ組み上げてみる。
フレームにホイールを取りつけ、チェーンを付け、タイヤを付ける。
ペダルを手で回して見ると、ちゃんと後輪が回転した。
そこに、ラバーコブラの素材で作った魔石を埋め込んだブレーキパッドを装着。金属製のコードと連動させ、ハンドル部分にレバーを付ける。
このレバー、魔力を込めるとスイッチが入り、ブレーキパッドに内蔵された『挟』の魔導文字が起動。その文字の通り、ブレーキパッドがタイヤを挟んでブレーキとなる。
試しに起動してみたら、ちゃんと挟めた。
「よし……」
ブレーキは大事だしな、ちゃんと確認しないと。
俺は、残りのパーツも取りつけ、最後にベルをくっつけた。
スイッチ式のベル。懐かしい「チリンチリン」という音……正直言おう、この自転車作りで何より大変だったのは、懐かしのベル音を再現することだった。
まあ、そんなことはどうでもいい。
「完成。試作自転車第一号……って、しまった」
スタンドを取りつけ忘れた。これないと自転車が立たない。
慌ててスタンドを作り取り付けた。
「今度こそ完成。ふーむ……」
見た目はマウンテンバイクっぽい。でもギアはないし、性能的にはママチャリだ。
それに、計算して作ったとはいえ、ただの電気工事士、修理工である俺の自作……どうなるかわからん。
一応、補助輪は付けた。こうして見るとマウンテンバイクに補助輪ってカッコ悪いな。
「とりあえず、乗ってみるか」
素材はメタルオークだし、頑強さはあるはず。
俺は自転車に乗り、スタンドを立てる。
「……な、なんかドキドキしてきた」
職場の前で、俺は自転車に跨り漕いでみた。
「お? おお……おお!!」
いける。
ペダルを漕ぐと、後輪が回転し前に進む。
だが、ちょっと誤算。
「うおおっ!?」
ラバーコブラのタイヤ。ちょっと小石に乗り上げただけでも、かなり跳ねる。
タイヤの見直しは必要かもしれん。
そしてブレーキ。
「うおおおお!?」
ギギギギギ!! と、とんでもない音がした。
田舎のじいちゃんが漕ぐチャリのブレーキみたいな、とんでもない音だ。
ブレーキパッドを確認するが、全然すり減っていない。
「まあ、これは仕様にしておくか。田舎のじいちゃんが漕ぐ自転車のブレーキもこんな音だし」
「あーっ!!」
と、聞き覚えのある声。
振り返ると、そこにいたのはロッソたち、そしてサンドローネにリヒターだ。
「おっさん!! なにそれー!!」
「……新しい乗り物」
「まあ、不思議な形ですわね」
「へえ、魔道具?」
さっそく近づいて眺める『鮮血の赤椿』の四人。
そして、サンドローネにリヒター。
「あなた、また面白そうな物、作ったわね」
「ああ。データ収集用の試作車だ」
「どういう乗り物?」
「俺が実戦する。まあ見てろ」
俺は自転車に跨り、スタンドを立ててペダルに足を乗せる。
「こいつを漕ぐと、後輪が回転して前に進む。馬や馬車じゃない、一人用の乗り物だ」
「「「「おお~!!」」」」
俺は自転車を漕ぎ、職場の周りをグルグル回る。そしてブレーキをかけて停止。
サンドローネは考え込み、ニヤリと笑った。
「面白いわね。個人の移動手段とはね……」
「こいつは試作だが、カスタマイズの可能性も豊富にあるぞ。たとえば、前と後ろにデカいカゴを付ければ買い物も楽だ」
「……いいわね。仕様書ある?」
「あるけど……正直、けっこう手間だぞ。それに、問題点もある」
「それを検討するのは私の、正確にはイェランたちの仕事よ」
「まあ確かに。とりあえず、今日はロッソたちに乗ってもらって、俺なりに問題点をまとめる。明日以降、仕様書は取りに来てくれ」
「ええ。ふふ、新しい移動手段……面白いわね」
「ああ。俺のいたところじゃ、これで世界一周とかするヤツもいたくらいだしな」
「へえ……」
するとロッソたちが言う。
「おっさん、これ乗っていい!?」
「あ、私が先」
「わたくしも乗りたいですわ!!」
「わ、私も!!」
「待てマテ。問題点を調べたいから、順番に、俺の言う通りに乗ってくれ。ああ、報酬はメシと酒奢るのでいいか?」
「もち。じゃあ最初は?」
「ロッソから。ってわけで、サンドローネ、今日はこんなところで……ん?」
すると、豪華な馬車が一台、俺の職場の前に停車。
護衛っぽい連中が何人も馬車を囲み、赤絨毯がバーッと伸びる。
そして、馬車のドアが開くと、桃髪の女性と、それをエスコートする青年が現れた。
「ごきげんよう、ゲントク様」
「へ? あ……ミカエラだっけ」
ミカエラ、そしてアベルの二人が、俺の職場の前に現れた。
いきなりで驚いたが……サンドローネの方がもっと驚いている。
「あら、サンドローネちゃん。ふふ、お久しぶり」
「……ミカエラ」
「久しぶりだね、サンドローネ。元気にしていたかい?」
「アベル……ええ」
おお、三角関係っぽい。
幼馴染のサンドローネ、ミカエラ。そしてサンドローネの初恋相手であるアベル。今は恋人同士のミカエラとアベル……なんだかドラマにしてもいい気がする。
すると、三人の護衛が傍に控えていた。
「やっほー、おっちゃん」
「……フン」
「こんにちは、ゲントクさん」
リーンドゥ、ウング、バレンだ。
なるほど、この三人、ミカエラの護衛なんだな。ロッソたちも自転車から離れ、俺の近くに来た。
その隙にと言わんばかりにヴェルデが自転車に乗る。
ミカエラは、にっこりと淡く微笑んで俺に言う。
「ゲントク様、先日はどうも、お世話になりました」
「ああうん、俺もどうも。ははは」
なんだこの返しは……どうもってなんやねん。
するとサンドローネが言う。
「ミカエラ。あなた、ここに何か用事かしら。ゲントクは私の専属魔道具士なのだけれど」
「もちろん、存じています。今回は、共同事業のご相談に参りましたの」
「……共同、事業?」
「ええ。サンドローネちゃんもご存じでしょ? 商会専属魔道具士でも、個人で仕事を受ける分については何も問題がない。私がゲントク様にする依頼を、サンドローネちゃんがお断りすることはできないわ」
「……ッ」
「ゲントク様。私のお話、聞いてくださらないかしら」
「いやー、今はちょっと、立て込んでるんだ。悪い、また今度にしてくれ」
周囲が静寂に包まれた。
な、なんだ。みんな唖然としてる。ミカエラも笑顔のまま硬直していた。
「あー、その、今は趣味に没頭したいんでな。サンドローネに任せる。おいヴェルデ、さっそくだけどゆっくりペダル漕いでくれ」
「え? うん……って、わあ!! これすごいわね!! あはは、走るわ!!」
こうして俺は、仰々しく登場し、俺をイベントに巻き込もうとするミカエラの頼みを断った……すまん、イベント突入だと思ったか? でも俺、今は自転車に集中したいんだ!!
ミカエラ、アベル、そしてサンドローネ。
もしかしたら、ロッソたち、バレンたちの因縁も関わっているかもしれない。
この人間関係が、エーデルシュタイン王国に恐るべき危機をもたらすことに。
「なーんて、あるわけねえか。ってか関係ない」
そう、はっきり言う。
俺には関係ない!! だって俺、部外者だし。
俺の知らんところでドラマがあったり、異世界ならではのイベントが起きることもある。そこに、転移者である俺が中心となって事態を解決するってのは、至極当然。
でも俺、そういうのめんどくさいし。
フラグブレイカー……これでいい。だって俺、何か使命を帯びてこの世界に来たわけじゃないし、お人よしで困ってる女の子を救おうとして惚れられるような主人公じゃないし。
俺は、作業場のテーブルで自転車用のチェーンを組みながら呟く。
「そういう厄介なイベントは、主人公にお任せ~……と、こんな感じか」
自転車のチェーン。
土魔法の『錬金』でイメージしたチェーンの部品を作り、それを型取りし、いくつもの部品を精製……そして、ひとつずつくみ上げ、一本のチェーンにした。
「シンプルに考える。ペダルをこぐとチェーンホイール、フリーホイールが回転して後輪も回る。それで自転車が走り出す仕組み」
自転車の修理は何度もした。あまり大雑把な仕組みにはせず、ブレーキなどは魔石で補って作ればいい。フレームも、三輪車で作った物と同じにして、タイヤチューブもラバーコブラでいける。
サドルが少し硬すぎたので柔らかめにして……うん、データが生きているな。
支点、力点、作用点の法則を考えて、何度も図面を書き直したし……タイヤ、チェーン、ホイールのバランスも考えた。
俺は、4気筒空冷式エンジンのガワをチラっと見る。
「バイク。ふふふ……待ってろよ、実現してやるからな」
4気筒空冷式エンジンのガワ、俺のやる気を奮い立たせるために、あえて先に作ったとだけ言っておこう。
◇◇◇◇◇◇
それぞれのパーツを作り、いよいよ組み上げてみる。
フレームにホイールを取りつけ、チェーンを付け、タイヤを付ける。
ペダルを手で回して見ると、ちゃんと後輪が回転した。
そこに、ラバーコブラの素材で作った魔石を埋め込んだブレーキパッドを装着。金属製のコードと連動させ、ハンドル部分にレバーを付ける。
このレバー、魔力を込めるとスイッチが入り、ブレーキパッドに内蔵された『挟』の魔導文字が起動。その文字の通り、ブレーキパッドがタイヤを挟んでブレーキとなる。
試しに起動してみたら、ちゃんと挟めた。
「よし……」
ブレーキは大事だしな、ちゃんと確認しないと。
俺は、残りのパーツも取りつけ、最後にベルをくっつけた。
スイッチ式のベル。懐かしい「チリンチリン」という音……正直言おう、この自転車作りで何より大変だったのは、懐かしのベル音を再現することだった。
まあ、そんなことはどうでもいい。
「完成。試作自転車第一号……って、しまった」
スタンドを取りつけ忘れた。これないと自転車が立たない。
慌ててスタンドを作り取り付けた。
「今度こそ完成。ふーむ……」
見た目はマウンテンバイクっぽい。でもギアはないし、性能的にはママチャリだ。
それに、計算して作ったとはいえ、ただの電気工事士、修理工である俺の自作……どうなるかわからん。
一応、補助輪は付けた。こうして見るとマウンテンバイクに補助輪ってカッコ悪いな。
「とりあえず、乗ってみるか」
素材はメタルオークだし、頑強さはあるはず。
俺は自転車に乗り、スタンドを立てる。
「……な、なんかドキドキしてきた」
職場の前で、俺は自転車に跨り漕いでみた。
「お? おお……おお!!」
いける。
ペダルを漕ぐと、後輪が回転し前に進む。
だが、ちょっと誤算。
「うおおっ!?」
ラバーコブラのタイヤ。ちょっと小石に乗り上げただけでも、かなり跳ねる。
タイヤの見直しは必要かもしれん。
そしてブレーキ。
「うおおおお!?」
ギギギギギ!! と、とんでもない音がした。
田舎のじいちゃんが漕ぐチャリのブレーキみたいな、とんでもない音だ。
ブレーキパッドを確認するが、全然すり減っていない。
「まあ、これは仕様にしておくか。田舎のじいちゃんが漕ぐ自転車のブレーキもこんな音だし」
「あーっ!!」
と、聞き覚えのある声。
振り返ると、そこにいたのはロッソたち、そしてサンドローネにリヒターだ。
「おっさん!! なにそれー!!」
「……新しい乗り物」
「まあ、不思議な形ですわね」
「へえ、魔道具?」
さっそく近づいて眺める『鮮血の赤椿』の四人。
そして、サンドローネにリヒター。
「あなた、また面白そうな物、作ったわね」
「ああ。データ収集用の試作車だ」
「どういう乗り物?」
「俺が実戦する。まあ見てろ」
俺は自転車に跨り、スタンドを立ててペダルに足を乗せる。
「こいつを漕ぐと、後輪が回転して前に進む。馬や馬車じゃない、一人用の乗り物だ」
「「「「おお~!!」」」」
俺は自転車を漕ぎ、職場の周りをグルグル回る。そしてブレーキをかけて停止。
サンドローネは考え込み、ニヤリと笑った。
「面白いわね。個人の移動手段とはね……」
「こいつは試作だが、カスタマイズの可能性も豊富にあるぞ。たとえば、前と後ろにデカいカゴを付ければ買い物も楽だ」
「……いいわね。仕様書ある?」
「あるけど……正直、けっこう手間だぞ。それに、問題点もある」
「それを検討するのは私の、正確にはイェランたちの仕事よ」
「まあ確かに。とりあえず、今日はロッソたちに乗ってもらって、俺なりに問題点をまとめる。明日以降、仕様書は取りに来てくれ」
「ええ。ふふ、新しい移動手段……面白いわね」
「ああ。俺のいたところじゃ、これで世界一周とかするヤツもいたくらいだしな」
「へえ……」
するとロッソたちが言う。
「おっさん、これ乗っていい!?」
「あ、私が先」
「わたくしも乗りたいですわ!!」
「わ、私も!!」
「待てマテ。問題点を調べたいから、順番に、俺の言う通りに乗ってくれ。ああ、報酬はメシと酒奢るのでいいか?」
「もち。じゃあ最初は?」
「ロッソから。ってわけで、サンドローネ、今日はこんなところで……ん?」
すると、豪華な馬車が一台、俺の職場の前に停車。
護衛っぽい連中が何人も馬車を囲み、赤絨毯がバーッと伸びる。
そして、馬車のドアが開くと、桃髪の女性と、それをエスコートする青年が現れた。
「ごきげんよう、ゲントク様」
「へ? あ……ミカエラだっけ」
ミカエラ、そしてアベルの二人が、俺の職場の前に現れた。
いきなりで驚いたが……サンドローネの方がもっと驚いている。
「あら、サンドローネちゃん。ふふ、お久しぶり」
「……ミカエラ」
「久しぶりだね、サンドローネ。元気にしていたかい?」
「アベル……ええ」
おお、三角関係っぽい。
幼馴染のサンドローネ、ミカエラ。そしてサンドローネの初恋相手であるアベル。今は恋人同士のミカエラとアベル……なんだかドラマにしてもいい気がする。
すると、三人の護衛が傍に控えていた。
「やっほー、おっちゃん」
「……フン」
「こんにちは、ゲントクさん」
リーンドゥ、ウング、バレンだ。
なるほど、この三人、ミカエラの護衛なんだな。ロッソたちも自転車から離れ、俺の近くに来た。
その隙にと言わんばかりにヴェルデが自転車に乗る。
ミカエラは、にっこりと淡く微笑んで俺に言う。
「ゲントク様、先日はどうも、お世話になりました」
「ああうん、俺もどうも。ははは」
なんだこの返しは……どうもってなんやねん。
するとサンドローネが言う。
「ミカエラ。あなた、ここに何か用事かしら。ゲントクは私の専属魔道具士なのだけれど」
「もちろん、存じています。今回は、共同事業のご相談に参りましたの」
「……共同、事業?」
「ええ。サンドローネちゃんもご存じでしょ? 商会専属魔道具士でも、個人で仕事を受ける分については何も問題がない。私がゲントク様にする依頼を、サンドローネちゃんがお断りすることはできないわ」
「……ッ」
「ゲントク様。私のお話、聞いてくださらないかしら」
「いやー、今はちょっと、立て込んでるんだ。悪い、また今度にしてくれ」
周囲が静寂に包まれた。
な、なんだ。みんな唖然としてる。ミカエラも笑顔のまま硬直していた。
「あー、その、今は趣味に没頭したいんでな。サンドローネに任せる。おいヴェルデ、さっそくだけどゆっくりペダル漕いでくれ」
「え? うん……って、わあ!! これすごいわね!! あはは、走るわ!!」
こうして俺は、仰々しく登場し、俺をイベントに巻き込もうとするミカエラの頼みを断った……すまん、イベント突入だと思ったか? でも俺、今は自転車に集中したいんだ!!
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