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第二章
第19話 プログラム一番
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プログラム一番の人のギターテクニックは凄かった。それはもう。でも。
『俺の母ちゃんとお前の父ちゃんが俺の部屋で運動会してた』
『アンアン哭いている母ちゃん義父さん』
『本当に彼女の父ちゃんを『お義父さん』じゃなくて『お父さん』と呼ぶ日も近い』
『知ってるあの部屋監視カメラあるんだぜ』
『Uh~! 我輩一体どうしたらいい?』
なおオリジナル曲らしい。
パーティーで披露する曲なのか心底疑問を持ったが、製作陣の誰か一人が中学生のときマジでその現象に遭ってしまったらしく、そんな歪んだ事実をパーティー用の曲にしてしまったらしい。やめろよ。
『アンアンるせえんだよこの野郎、俺はまだ新品』
これを叫びながら歌ってしまっているせいで恐らく隣のクラスにも聞かれてるよね。
「エエ歌や……」
「大丈夫ですか、耳大丈夫ですか」
カイルが涙ながらに『エエ歌や……』と言う感想を零す。
本当に大丈夫かよ。
「親と彼女の親がアン♡な事をしていても乱入しない主人公先輩流石ッス」
「いやもう卒倒すると思いますよ」
「じゃあ僕がマイハニーラミちゅわんのベッドの上でナニしてたら乱入する?」
「乱入してどつくわね」
「…………………………ごめんなさい」
「ねえ! どういう事!? ねえ!!」
鑑識呼んだ方が良いのかしら。てか一体ナニをやったというの!?
「留学しても僕がラミちゃんの隣にいるからね!? 安心してね!?」
「安心できないわ」
「毎晩馬乗りになったげるからね!」
「なるな」
「エア腰振りで我慢するから!」
「そもそも腰を振らないでくれるかしら」
「……え? ……えっ?」
驚いたようにこちらを見て、信じられないことでも聞いたかのように『えっ? えっ?』と繰り返すカイル。どんな生活送ってるんだよ。
あれっ、結構ヤバくない……? もうそれすら無理なの……? 腰を振らないと言うそれだけの事を我慢できないの……?
「僕が毎日毎日腰を振らないとラミちゅわん、寂しくなるでしょ?」
「いや、そんなことないんだけど」
私が冷ややかな声で反論するも、抵抗むなしく。
「寂しいなんて、IWASENAI☆」
「何が『IWASENAI☆』よ!」
「変態なんて、IWASENAI☆」
「いや変態よ!」
「またまたぁ、僕を変態って言ってたら全人類が変態になるよ~?」
「アンタ以外の全人類に謝りなさい」
「だが断る」
いつからこの変態が普通になるほどこの世界は変態に満ちていたの……?
「ほら、グラウンド見て」
「……何か人だかりができてるわね」
「三年の留学パーティーで来賓で侯爵家当主を呼んだらしいんだけど」
「三年って来賓も呼ぶのね」
「全裸靴下と裸お盆でキャンプファイヤー囲ってるんだよ」
アキ●100%流行ってた時に制作したのかしら?
「王族でさえ全裸なのにヤツら高等テクニックである『裸+別になくても揉み消ししなくて済むもの』である代表例の裸靴下やりやがった!」
「ねえ、どうして『なくても逮捕されないもの』とか『なくても困らないもの』じゃなくて『揉み消ししなくて済むもの』なの?」
「えっ」
日ごろからもみ消してるんですね了解です。
「あと僕今ノーパンなんだ」
「超要らない情報ですねそれは」
「つまり今社会の窓を開いて腰を振ればしゅごい良い事が起こる訳なのですよ」
「私にとっては悪夢なんだけど」
「イッパーツ!」
「運動部みたいな掛け声挙げてこっちに来ないでくれるかしら!」
「(フリフリフリフリ)」
「やめてー!」
私に向けて凄く腰を振ってくる。
「プログラム二番――カイル第一王子による公爵令嬢ラミに向けての求愛行動・及び子作り」
「いや運営止めなさいよ! 流石にアウトでしょ!」
もうお店じゃん!
「一応先生方に相談したのですが『最近AVに飽きたからまあ良いよ』という賛成の意見が多かったので……」
「クビにしなさいよそんな人!」
「聖職者ならぬ性職者ですね。ヘッ」
「やかましいわ、やめなさいよ!」
蔑んだような表情を浮かべ、嘲笑する司会。ちょっと司会代われや。
「さあ、みんな! 僕とラミちゅわんの愛を願って!」
「「ファイトイッパーツ!」」
アカン誰も止めてくれへん。
一人くらい止めてくれてもいいじゃないかな……? 何なの、みんな留学前パーティーをなんだと思ってるの……?
「カルピース!」
「「カルピスカルピス」」
カイルが掛け声を言うとそれに付いてくる形で掛け声を言うクラスメイト。
いやもう普通に帰りたいです。
「お前らもっと声上げろォォォォォーーーーーー!」
「「サーイッパーツ!」」
アカン教師が『もっと声上げろ』とか言い出した!
――この宴は15分間続き。
もはやこのゲームは15歳以下は無理と言う制限を付けるべきじゃないかと思い始めた。製作陣のみなさん、いかがですか?
『俺の母ちゃんとお前の父ちゃんが俺の部屋で運動会してた』
『アンアン哭いている母ちゃん義父さん』
『本当に彼女の父ちゃんを『お義父さん』じゃなくて『お父さん』と呼ぶ日も近い』
『知ってるあの部屋監視カメラあるんだぜ』
『Uh~! 我輩一体どうしたらいい?』
なおオリジナル曲らしい。
パーティーで披露する曲なのか心底疑問を持ったが、製作陣の誰か一人が中学生のときマジでその現象に遭ってしまったらしく、そんな歪んだ事実をパーティー用の曲にしてしまったらしい。やめろよ。
『アンアンるせえんだよこの野郎、俺はまだ新品』
これを叫びながら歌ってしまっているせいで恐らく隣のクラスにも聞かれてるよね。
「エエ歌や……」
「大丈夫ですか、耳大丈夫ですか」
カイルが涙ながらに『エエ歌や……』と言う感想を零す。
本当に大丈夫かよ。
「親と彼女の親がアン♡な事をしていても乱入しない主人公先輩流石ッス」
「いやもう卒倒すると思いますよ」
「じゃあ僕がマイハニーラミちゅわんのベッドの上でナニしてたら乱入する?」
「乱入してどつくわね」
「…………………………ごめんなさい」
「ねえ! どういう事!? ねえ!!」
鑑識呼んだ方が良いのかしら。てか一体ナニをやったというの!?
「留学しても僕がラミちゃんの隣にいるからね!? 安心してね!?」
「安心できないわ」
「毎晩馬乗りになったげるからね!」
「なるな」
「エア腰振りで我慢するから!」
「そもそも腰を振らないでくれるかしら」
「……え? ……えっ?」
驚いたようにこちらを見て、信じられないことでも聞いたかのように『えっ? えっ?』と繰り返すカイル。どんな生活送ってるんだよ。
あれっ、結構ヤバくない……? もうそれすら無理なの……? 腰を振らないと言うそれだけの事を我慢できないの……?
「僕が毎日毎日腰を振らないとラミちゅわん、寂しくなるでしょ?」
「いや、そんなことないんだけど」
私が冷ややかな声で反論するも、抵抗むなしく。
「寂しいなんて、IWASENAI☆」
「何が『IWASENAI☆』よ!」
「変態なんて、IWASENAI☆」
「いや変態よ!」
「またまたぁ、僕を変態って言ってたら全人類が変態になるよ~?」
「アンタ以外の全人類に謝りなさい」
「だが断る」
いつからこの変態が普通になるほどこの世界は変態に満ちていたの……?
「ほら、グラウンド見て」
「……何か人だかりができてるわね」
「三年の留学パーティーで来賓で侯爵家当主を呼んだらしいんだけど」
「三年って来賓も呼ぶのね」
「全裸靴下と裸お盆でキャンプファイヤー囲ってるんだよ」
アキ●100%流行ってた時に制作したのかしら?
「王族でさえ全裸なのにヤツら高等テクニックである『裸+別になくても揉み消ししなくて済むもの』である代表例の裸靴下やりやがった!」
「ねえ、どうして『なくても逮捕されないもの』とか『なくても困らないもの』じゃなくて『揉み消ししなくて済むもの』なの?」
「えっ」
日ごろからもみ消してるんですね了解です。
「あと僕今ノーパンなんだ」
「超要らない情報ですねそれは」
「つまり今社会の窓を開いて腰を振ればしゅごい良い事が起こる訳なのですよ」
「私にとっては悪夢なんだけど」
「イッパーツ!」
「運動部みたいな掛け声挙げてこっちに来ないでくれるかしら!」
「(フリフリフリフリ)」
「やめてー!」
私に向けて凄く腰を振ってくる。
「プログラム二番――カイル第一王子による公爵令嬢ラミに向けての求愛行動・及び子作り」
「いや運営止めなさいよ! 流石にアウトでしょ!」
もうお店じゃん!
「一応先生方に相談したのですが『最近AVに飽きたからまあ良いよ』という賛成の意見が多かったので……」
「クビにしなさいよそんな人!」
「聖職者ならぬ性職者ですね。ヘッ」
「やかましいわ、やめなさいよ!」
蔑んだような表情を浮かべ、嘲笑する司会。ちょっと司会代われや。
「さあ、みんな! 僕とラミちゅわんの愛を願って!」
「「ファイトイッパーツ!」」
アカン誰も止めてくれへん。
一人くらい止めてくれてもいいじゃないかな……? 何なの、みんな留学前パーティーをなんだと思ってるの……?
「カルピース!」
「「カルピスカルピス」」
カイルが掛け声を言うとそれに付いてくる形で掛け声を言うクラスメイト。
いやもう普通に帰りたいです。
「お前らもっと声上げろォォォォォーーーーーー!」
「「サーイッパーツ!」」
アカン教師が『もっと声上げろ』とか言い出した!
――この宴は15分間続き。
もはやこのゲームは15歳以下は無理と言う制限を付けるべきじゃないかと思い始めた。製作陣のみなさん、いかがですか?
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