18 / 18
誕生- Birth-
しおりを挟む
HOTELMiamiは宿泊施設兼軍事産業の傭兵派遣もおこなっている組織で、戦争ムードの中、中間地点で様子を伺っている傭兵団といったところだ。
アッパーの流通により下流の構成員が魔族化する現象が続き団員の減少に悩んでいるのが現状である。
「アッパーさえなけりゃうちは大繁盛してたはずなんだが、治安もわるくなっちまって客足がへっちまってる」
月の事をきいてみることにした。
「あぁ月のことなら噂にきいてるぜ。帝国の組織が王国で暗躍してるって立場上いろんな奴と出会うからな聞いたことがあるぞ」
「上弦と下弦がいてそいつらが指揮してるって噂だ。何でも王国と帝国を争わせようとたくらんでるという陰謀論まであるな」
「リザードマンは気性が荒いときくが上弦と下弦は人間に何か恨みでもあるのかもしれんな」
下弦と上弦の生立ちが現在の行動に大きく影響をあたえていた。
◆
二人は仲の良い兄弟だった。何不自由なくリザードマンとしての人生をすごすはずだったのだが10歳になるころ里が人間の密漁者によって荒らされてしまった。
密輸業者は慈悲などなくただ得物をかるためだけに集中しリザードマンのありとあらゆる権利を蹂躙した。
親子をひきはなすだけでなく虐殺まで行われその亡骸は調度品として重宝された。
憎い――。
憎悪だけが上弦と下弦を支配していった。
里を滅ぼされ命からがら逃げきった二人がいきついた沼地には天使と悪魔がいた。
切望のヨハネと羨望のナターシャである。
美しかった。
目を奪われ魅入っていると契約をしないかと囁かれた。
「熱くいきろよ!生きるってのは大切なことだぜなぁナターシャ」
「えぇそうね。生きるって美しいことよ羨ましいわ」
「「私たちと契約して強く生きなさい」」
「ここは天国なのか・・・」
「兄さん地獄かもしれないよ」
「あぁどちらでもいいこの無念さえはらせるのなら。まだ俺は生きたい!」
憎悪の月が産まれた瞬間だった。
◆
「なんにせよきなくさくなってきたことにはちげえねえな」
アイリは金田から情報を聞きつつイイチゴを飲む。
テツオは登場のポーズを練習している、何故かいつも元気だ。
「オズ・・・傷は癒えたかしら・・・」
「カルルル」
オズは言葉をはなせず四足歩行の形態に変化していた。野生に帰りつつあるのだ。
シンシンと降りしきる雨の中宿屋をでることにした。雷岩族の里についても情報を手にいれたので地図をたよりにむかう。
購入した馬車が揺れオズの傷口からじわりと血がにじみ出た。
満月である今、オズの体は非常に不安定な状態だった。月から放たれるマナの流れによって姿を変貌させるオズ。
再び二足歩行の人狼へと戻り、それにともない傷口も跡はのこるがふさがった様だ。
遠吠えをあげながら言う。
「すこし・・・疲れました・・・」
鑑定士のスキルリングでオズを鑑定しステータスをみるとHPが徐々に回復していっているのが分かった。
アッパーの流通により下流の構成員が魔族化する現象が続き団員の減少に悩んでいるのが現状である。
「アッパーさえなけりゃうちは大繁盛してたはずなんだが、治安もわるくなっちまって客足がへっちまってる」
月の事をきいてみることにした。
「あぁ月のことなら噂にきいてるぜ。帝国の組織が王国で暗躍してるって立場上いろんな奴と出会うからな聞いたことがあるぞ」
「上弦と下弦がいてそいつらが指揮してるって噂だ。何でも王国と帝国を争わせようとたくらんでるという陰謀論まであるな」
「リザードマンは気性が荒いときくが上弦と下弦は人間に何か恨みでもあるのかもしれんな」
下弦と上弦の生立ちが現在の行動に大きく影響をあたえていた。
◆
二人は仲の良い兄弟だった。何不自由なくリザードマンとしての人生をすごすはずだったのだが10歳になるころ里が人間の密漁者によって荒らされてしまった。
密輸業者は慈悲などなくただ得物をかるためだけに集中しリザードマンのありとあらゆる権利を蹂躙した。
親子をひきはなすだけでなく虐殺まで行われその亡骸は調度品として重宝された。
憎い――。
憎悪だけが上弦と下弦を支配していった。
里を滅ぼされ命からがら逃げきった二人がいきついた沼地には天使と悪魔がいた。
切望のヨハネと羨望のナターシャである。
美しかった。
目を奪われ魅入っていると契約をしないかと囁かれた。
「熱くいきろよ!生きるってのは大切なことだぜなぁナターシャ」
「えぇそうね。生きるって美しいことよ羨ましいわ」
「「私たちと契約して強く生きなさい」」
「ここは天国なのか・・・」
「兄さん地獄かもしれないよ」
「あぁどちらでもいいこの無念さえはらせるのなら。まだ俺は生きたい!」
憎悪の月が産まれた瞬間だった。
◆
「なんにせよきなくさくなってきたことにはちげえねえな」
アイリは金田から情報を聞きつつイイチゴを飲む。
テツオは登場のポーズを練習している、何故かいつも元気だ。
「オズ・・・傷は癒えたかしら・・・」
「カルルル」
オズは言葉をはなせず四足歩行の形態に変化していた。野生に帰りつつあるのだ。
シンシンと降りしきる雨の中宿屋をでることにした。雷岩族の里についても情報を手にいれたので地図をたよりにむかう。
購入した馬車が揺れオズの傷口からじわりと血がにじみ出た。
満月である今、オズの体は非常に不安定な状態だった。月から放たれるマナの流れによって姿を変貌させるオズ。
再び二足歩行の人狼へと戻り、それにともない傷口も跡はのこるがふさがった様だ。
遠吠えをあげながら言う。
「すこし・・・疲れました・・・」
鑑定士のスキルリングでオズを鑑定しステータスをみるとHPが徐々に回復していっているのが分かった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
お気に入り・感想、宜しくお願いします。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
異世界へ行って帰って来た
バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。
そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる