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キャロルside
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魔王城に入って3時間、四天王を名乗るオーガキングが、私とレオンの前に立ちはだかった。
「わははは!我は魔王軍が四天王の1人!爆笑のウザ!」
その後ろには大きな扉があり、おそらくはその先に魔王がいるのだろう。
「どうした?怖気付いたのか?」
オーガキングは身の丈2メートルはありそうな棍棒を振り上げて不敵に笑った。それに対して私はレオンの前に出て戦おうとした。
「キャロルはもう戦わなくていい。これからはぼくが君の代わりに戦う」
するとレオンが手を伸ばして私の袖を掴んで
「だからぼくに任せてくれ」
そういった。
「えっ」
"聖女なら私を守れ!"
これまで数え切れないほど戦ってきた。
"戦闘は聖女1人に任せればいい"
しかしそのどれも私の意思ではなく強制されたもので、本当は戦いたくなんてなかった。
「レオン」
だけど私がやらなくちゃいけないことで、それがいつのまにか当たり前になっていた。
「……なんで?」
レオンが私に戦いを強いる人ではないとわかってはいても「戦わなくていい」って言われたら反射的に聞いてしまった。
「いつだったか覚えてはいないけど」
するとレオンは
「君は戦うことが嫌いだって言ってたから」
そういうと
「だからもう嫌なことはしなくていい」
オーガキングへと歩き出した。
"戦わなくていい"
そんなこと初めて言われた。いつだって周りは嫌だという私に「戦え」っていうばかりだった。
(レオン)
それに私のせいで力を失ったレオンのかわりに戦わないといけないとわかってるのに。私はレオンを追いかけて
「ありがとう」
後ろから抱きしめた。私のことを見てくれる人なんて、私の話を聞いてくれる人なんて母以外にいなかった。
"いつだったか覚えてはいないけど、君は戦うことが嫌いだって言ってたから"
ノアのそのセリフは"私"のことを見てくれているのだと感じて嬉しかった。
「こっちこそ「ありがとう」だよ」
レオンは抱きつく私の手に優しく触れるとはにかんだ。
「……おい!」
だけど、目の前に敵がいるのを忘れていた。
「我を無視するな!」
自分の世界だけに入り込んでしまっていた。み、見られた!
「あ、ああ!れ、レオンの肩にホコリがついてたよ!」
慌ててレオンの腰に回した手を離した。
「あ、ああ!ありがとう!」
もうみられてしまっていたから誤魔化せないけどそれでも無理やりだけど誤魔化したーー頬が熱い。
「ならもういいな!……ぐははは!よくぞここまできた!」
しかし四天王はウザは深くツッコむことはせず場の緩んだ空気を引き締めなおしてくれた。
「われと血湧き肉躍る戦いをしようぞ!」
そのおかげで殺気に反応した身体がすんなりと戦闘モードに移行した。
「我、いきます!」
そうなるとふわふわした気持ちも
(れ、レオンに)
自然と落ちつく
(レオンに抱きついちゃったよ!)
ことはなく。レオンに抱きついた時のことを思い出し、
「ホーリーサークル!」
私の思考は爆ぜた。ゆえに発動した魔法も手加減ができず、
「なっ、なんて魔りょ、がはっ!」
聖なる光は魔王城の全てを飲み込み
「えっ、わしの出番は?」
魔族、四天王、ひいては魔王まで倒してしまった。
「……ええ」
その結果にレオンは呆れ
「よくやってくれたね!あとは自由に過ごしてもらっていいからねっ」
主神ノアは大満足していた。
(れ、レオンに抱きつ)
そして私は
「プシュぅぅぅ」
「わははは!我は魔王軍が四天王の1人!爆笑のウザ!」
その後ろには大きな扉があり、おそらくはその先に魔王がいるのだろう。
「どうした?怖気付いたのか?」
オーガキングは身の丈2メートルはありそうな棍棒を振り上げて不敵に笑った。それに対して私はレオンの前に出て戦おうとした。
「キャロルはもう戦わなくていい。これからはぼくが君の代わりに戦う」
するとレオンが手を伸ばして私の袖を掴んで
「だからぼくに任せてくれ」
そういった。
「えっ」
"聖女なら私を守れ!"
これまで数え切れないほど戦ってきた。
"戦闘は聖女1人に任せればいい"
しかしそのどれも私の意思ではなく強制されたもので、本当は戦いたくなんてなかった。
「レオン」
だけど私がやらなくちゃいけないことで、それがいつのまにか当たり前になっていた。
「……なんで?」
レオンが私に戦いを強いる人ではないとわかってはいても「戦わなくていい」って言われたら反射的に聞いてしまった。
「いつだったか覚えてはいないけど」
するとレオンは
「君は戦うことが嫌いだって言ってたから」
そういうと
「だからもう嫌なことはしなくていい」
オーガキングへと歩き出した。
"戦わなくていい"
そんなこと初めて言われた。いつだって周りは嫌だという私に「戦え」っていうばかりだった。
(レオン)
それに私のせいで力を失ったレオンのかわりに戦わないといけないとわかってるのに。私はレオンを追いかけて
「ありがとう」
後ろから抱きしめた。私のことを見てくれる人なんて、私の話を聞いてくれる人なんて母以外にいなかった。
"いつだったか覚えてはいないけど、君は戦うことが嫌いだって言ってたから"
ノアのそのセリフは"私"のことを見てくれているのだと感じて嬉しかった。
「こっちこそ「ありがとう」だよ」
レオンは抱きつく私の手に優しく触れるとはにかんだ。
「……おい!」
だけど、目の前に敵がいるのを忘れていた。
「我を無視するな!」
自分の世界だけに入り込んでしまっていた。み、見られた!
「あ、ああ!れ、レオンの肩にホコリがついてたよ!」
慌ててレオンの腰に回した手を離した。
「あ、ああ!ありがとう!」
もうみられてしまっていたから誤魔化せないけどそれでも無理やりだけど誤魔化したーー頬が熱い。
「ならもういいな!……ぐははは!よくぞここまできた!」
しかし四天王はウザは深くツッコむことはせず場の緩んだ空気を引き締めなおしてくれた。
「われと血湧き肉躍る戦いをしようぞ!」
そのおかげで殺気に反応した身体がすんなりと戦闘モードに移行した。
「我、いきます!」
そうなるとふわふわした気持ちも
(れ、レオンに)
自然と落ちつく
(レオンに抱きついちゃったよ!)
ことはなく。レオンに抱きついた時のことを思い出し、
「ホーリーサークル!」
私の思考は爆ぜた。ゆえに発動した魔法も手加減ができず、
「なっ、なんて魔りょ、がはっ!」
聖なる光は魔王城の全てを飲み込み
「えっ、わしの出番は?」
魔族、四天王、ひいては魔王まで倒してしまった。
「……ええ」
その結果にレオンは呆れ
「よくやってくれたね!あとは自由に過ごしてもらっていいからねっ」
主神ノアは大満足していた。
(れ、レオンに抱きつ)
そして私は
「プシュぅぅぅ」
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