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婚約者現る。お前かよ!
レントside
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「いいか。暴れるなよ!さもなくば」
隣に座る俺の親父ーーケントス・ロープウェイが目を血走らせてマジマジと見てくる。
「ごくっ」
俺はそんな親父を無視してコップの水を飲み干し、ダン!と叩きつけるようにしてテーブルに置いた。
「……」
それから「チッ!」と舌打ちをして親父を睨んだ。
"縁談だ!支度しろ!行くぞ!"
今日の朝、鍛錬していたらいきなり近衛兵に拘束され、無理やり今いるレストランに連れてこられた。だから逃げようとしたが、
"逃げようものならお前が隠し続けている5歳の時にあった恥ずかしい出来事を王都中に知らしめるぞ"
俺の弱みを盾にされてしまい渋々縁談の場に留まっていた。
「くっ!」
それでもやはり怒りは収まらなかった。
「はぁ……無理やり連れてきたことは悪いと思っている。だけどな」
俺がイライラしていると親父は申し訳なさそうにため息を吐いた後、肩をプルプル振るわせて
「毎日ように誰彼構わずに決闘をしているせいでだな!この国の第三王子にも関わらず縁談話を募っても七十代を迎えられるほとんどかんおk……御婦……ご令嬢からしか話が来ないんだぞ!」
と怒鳴りながら親父は懐から写真の束を取り出すと
「いいのか?本当にいいのか?!」
勢いよく俺の顔へ投げつけてきた。
(ふっ甘いな。その程度の速さが俺に当たるか)
俺は至近距離から飛んできた写真を首を捻って回避した。が、
「……っ!」
見えてしまった。避けた際に顔の横を通り過ぎていく瞬間にチラリと写真に写った
「親父」
白い粉をこれでもかと塗りたくったマダム、スリムな体型が魅惑的な60代の微笑んで可愛い子犬を抱くマダム達が見えてしまった。
「なんだ?この後に及んでまさか」
親父は俺を訝しげに見た。しかしそんな親父に構わず俺は
「俺。頑張るわ!」
覚悟を伝えた。
「この縁談をモノにするわ!」
そう。覚悟を。
(母親より年上と結婚してたまるくぁぁ!)
という魂の叫びが込められた覚悟を伝えた。
「 ? よくわからんが、その意気だ!」
急にやる気を出した俺を見て親父は首を傾げたが、それでも俺がやる気になったのを見て嬉しそうにしていた。
(なんとしてもこの縁談をモノにしてやる!)
親父の声援を受けてやる気をみなぎらせていると、
「失礼致します」
ドアが開けられ今回の縁談相手が個室へと入ってきた。
「失礼致します。ブラッティー・ヴェイロン。ただいま参りました」
「おお!待っておったぞ!」
「はは。この度は我が娘とレント殿下との縁談をご了承くださりありがとうございます」
「よい。今日は無礼講だ。気にせず入って席につくが良い」
「はは!」
そしてお決まりの挨拶が行われ辺境伯が頷くと奥方と今回の縁談相手が部屋に入ってきた。
(もうこの際だ。若けりゃなんだっていい!どんな相手だろうと婚約を決める!)
「いざ勝負!」とゴングが鳴った気がした。気合十分!さあ、かかってこい!と心の中でファイティングポーズをとったときだった。
「これは私のわがままで申し訳ないのですが……」
奥方の脇を通り抜けると俺の前にやってきて頭を下げようとした女を見て驚愕した。
「ちぇ」
どんな相手だろうとこの縁談をモノにしてやると覚悟を決めていた。が、
「チェーーンジ!!」
とまさかの相手に思わず叫んでしまった。
隣に座る俺の親父ーーケントス・ロープウェイが目を血走らせてマジマジと見てくる。
「ごくっ」
俺はそんな親父を無視してコップの水を飲み干し、ダン!と叩きつけるようにしてテーブルに置いた。
「……」
それから「チッ!」と舌打ちをして親父を睨んだ。
"縁談だ!支度しろ!行くぞ!"
今日の朝、鍛錬していたらいきなり近衛兵に拘束され、無理やり今いるレストランに連れてこられた。だから逃げようとしたが、
"逃げようものならお前が隠し続けている5歳の時にあった恥ずかしい出来事を王都中に知らしめるぞ"
俺の弱みを盾にされてしまい渋々縁談の場に留まっていた。
「くっ!」
それでもやはり怒りは収まらなかった。
「はぁ……無理やり連れてきたことは悪いと思っている。だけどな」
俺がイライラしていると親父は申し訳なさそうにため息を吐いた後、肩をプルプル振るわせて
「毎日ように誰彼構わずに決闘をしているせいでだな!この国の第三王子にも関わらず縁談話を募っても七十代を迎えられるほとんどかんおk……御婦……ご令嬢からしか話が来ないんだぞ!」
と怒鳴りながら親父は懐から写真の束を取り出すと
「いいのか?本当にいいのか?!」
勢いよく俺の顔へ投げつけてきた。
(ふっ甘いな。その程度の速さが俺に当たるか)
俺は至近距離から飛んできた写真を首を捻って回避した。が、
「……っ!」
見えてしまった。避けた際に顔の横を通り過ぎていく瞬間にチラリと写真に写った
「親父」
白い粉をこれでもかと塗りたくったマダム、スリムな体型が魅惑的な60代の微笑んで可愛い子犬を抱くマダム達が見えてしまった。
「なんだ?この後に及んでまさか」
親父は俺を訝しげに見た。しかしそんな親父に構わず俺は
「俺。頑張るわ!」
覚悟を伝えた。
「この縁談をモノにするわ!」
そう。覚悟を。
(母親より年上と結婚してたまるくぁぁ!)
という魂の叫びが込められた覚悟を伝えた。
「 ? よくわからんが、その意気だ!」
急にやる気を出した俺を見て親父は首を傾げたが、それでも俺がやる気になったのを見て嬉しそうにしていた。
(なんとしてもこの縁談をモノにしてやる!)
親父の声援を受けてやる気をみなぎらせていると、
「失礼致します」
ドアが開けられ今回の縁談相手が個室へと入ってきた。
「失礼致します。ブラッティー・ヴェイロン。ただいま参りました」
「おお!待っておったぞ!」
「はは。この度は我が娘とレント殿下との縁談をご了承くださりありがとうございます」
「よい。今日は無礼講だ。気にせず入って席につくが良い」
「はは!」
そしてお決まりの挨拶が行われ辺境伯が頷くと奥方と今回の縁談相手が部屋に入ってきた。
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「いざ勝負!」とゴングが鳴った気がした。気合十分!さあ、かかってこい!と心の中でファイティングポーズをとったときだった。
「これは私のわがままで申し訳ないのですが……」
奥方の脇を通り抜けると俺の前にやってきて頭を下げようとした女を見て驚愕した。
「ちぇ」
どんな相手だろうとこの縁談をモノにしてやると覚悟を決めていた。が、
「チェーーンジ!!」
とまさかの相手に思わず叫んでしまった。
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