父に虐げられてきた私。知らない人と婚約は嫌なので父を「ざまぁ」します

さくしゃ

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知っていた

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知っていた。

 ラルクside

 人格が破綻していることは知っていた。

"お前にハンデをやる"

 だけど、

"で、それだけ努力してんのに鍛錬なんて何一つしてない俺に勝てないの?"

 こんなにムカついたのは初めてだった。

「おい。誰かって聞いてんだよ。無視してねえで答えろ!」

 背後のマイクを無視して俺はオリビアを抱き抱えた。服に隠れて全ては見えないが見えている部分だけでも至る所余すことなく内出血だった。

「オリビア様!」

 近くの木陰にオリビアを寝かせた。すると血相をかいてエミリアがやってきたので「あとは任せた」とお願いしマイクの元へ歩いていった。そして、

「オリビアと交代でお前へと戦う」

 決闘におけるルールその③ーー決闘の交代を宣言した。

「ほう。面白い。認めてやろう」

 決闘の当事者がそれを受理したのでここにオリビアの代理人として戦うことが認められた。と同時に決闘が始まる。

「か、さっさと死ね!」

 マイクが間髪入れずに切り掛かってきた。それでも俺は焦らずに腰の短剣を抜いて構えた。

「ひゃゃゃあ!」

 横薙ぎに振るわれた大剣が俺の腰へと迫る。オリビアとの戦いでマイクの攻撃力は見ていたからわかる。とてつもなく凄まじい人外クラスの膂力、受けきれなければ一撃で上半身と下半身がさよならしてしまう。だけど、それがどうした。

「獲った!」

 オリビアは完全に気を失っていた。にも関わらずすげえ悔しそうな顔で歯を噛み締めていた。その顔を見たら想像するまでもなくオリビアの悔しさが理解できてしまった。だから俺は約束した。心の中で勝手に。

(あとは任せろ)

 って短く一言。そうしてまず俺がしたことは

「……うそ、だろ」

 マイクの大剣を受け流したあと返す剣でマイク自慢の大剣をへし折ってやった。

「へん。ざまぁ」
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