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対3勇者 ①「ヴァッテン」
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日向とリーパーがいなくなった聖都へと伸びる橋の前……
「身体強化「Ⅳ」」
「身体強化「Ⅳ」」
前衛のリナと火の勇者「ジェット」が互いに身体強化を発動し、リナはロングソードを上段に構え、ジェットは鞘に刺したままの刀に手を置く。
「身体装甲」
ジェットの隣に立つ盾役兼武道家のヴァッテンは、体に岩を纏う。
「……」
対するミカは、前衛ではなく、後衛のエミに近い立ち位置を取る。
ミカは盾役として後衛に下がることはない。それを知っている3勇者達は、奇策があるのかもしれないと警戒度を上げる。
そしてミカに対する共通認識はとにかく前回の戦闘で見せた、自身に向かってくる敵の攻撃をそのまま空間魔法で相手に返すカウンターを警戒するということ。
後衛では、同じ水属性で同じコンセプト「効率的な魔力で威力の強い魔法」を掲げるエミとリアが、水弾を30発出現させて螺旋回転させて、いつでも発射できるような待機させる。
「……」
しばしの静寂の後(のち)、動き出したのは……
「瞬動」
ロングソードを上段に構えたリナが動く。
グール達は自身達の目を持ってしても捉えるのがギリギリの速度で移動するリナに神経を尖らせる。
「ふ!」
しかし、リナは半分の距離まで移動すると急に動きを止めて姿を現す。
「?」
苛烈な攻撃が来ると警戒していた3勇者達は予想外の動きに少しだけだが戸惑いを見せる。
「入口(エントランス)」
冬の17時頃のような薄暗闇に乗じて、足元を黒くて丸い形の影のようなものがグール達の元へと向かっていく。
「出口(イクジィ)」
同じようなものがもう一つリナの前へと移動していく。
(ごめん……飲み込め!)
影は岩の鎧によって守りを固めた3勇者パーティーの中核を担うヴァッテンの足元で止まり、掃除機に吸い込まれるようにあっという間に飲み込む。
「!」
その速度は驚きの声を上げることもできないほど速い。
「ヴァッテ!」
「あ!」
リナに意識を向けていたジェットとリアは急に姿だけではなく気配まで消えたヴァッテンの現象が理解できず、視線をリナからヴァッテンのいた場所へと動かしてしまう。
(出てきて!)
当のヴァッテンは、リナの前に移動していた影の中からミカの意思に応じて姿を現す。
「??!!」
何かに飲み込まれ瞬間に目を瞑ったヴァッテンは、目を開けると離れた場所にいた赤い髪の女が目の前にいて、少し離れた場所にジェット達がいることに驚く。
(なんで?俺はどうやってここまで移動したんだ?)
状況が掴めず混乱するヴァッテン。大きな隙……
「一閃」
その隙を遠慮することなく使い、日向の一閃を真似た居合に近い上段からの振り下ろしをヴァッテンに放つ。
「が!」
斬ること……ただそれだけに意識を向けたリナの上段からの振り下ろしは、鋼鉄に近い岩の鎧を真っ二つに切り裂き、胸の部分を露出させる。
「水弾(ウォーターバレット)!」
間髪入れずに、エミの水弾がヴァッテンのあらわとなった胸へと飛んでいって貫く。
「瞬動」
リナは高速移動でエミ達の元へと戻り、剣を構える。
「ああある……」
核を貫かれたヴァッテンは、体が崩れていき砂となり、雨により大地の一部として地面へと浸透していく。
「「!」」
ヴァッテンがやられたことに動揺するジェットとリア……
ーー3勇者は、単体でも強いです。でも1番力を発揮する時は誰かと連携する時。なので、分断して各個撃破した方がいいと思います。
ーーなるほど。では、まずは攻防力のバランスが取れていて1番厄介なヴァッテンさんをミカさんとリナさん、エミさんで協力して先に倒して、その後はどちらかの相手と2対1、1対1という形に持っていきましょう。
(ここまでは作戦通り。後は、私が……)
リナは片手で剣を持ちジェット達の方を向いたまま、エミとミカに向かって人差し指を立てる。
そのハンドサインを見た2人は「了解」と返事をする。
「ふぅ……いくぞ!瞬動!」
剣を正面に構えたまま高速でジェットの懐へと入り、中段から放てる最速最短の技、喉(のど)を狙った突きを放つ。
「くぅ……は!」
ジェットはのどに迫る剣先がギリギリ触れるというところで後ろへ3歩分バックステップし回避する。
「は!や!」
リナは続け様に下からの振り上げ、上段からの振り下ろす。
「ぐ!」
下からの振り上げは更にバックステップでかわし、瞬時に懐へ踏み込んで間合いを潰してから振り下ろしてきた上段の攻撃は剣で受ける。
「はぁ!」
「ぐあ!」
交差した剣による力の押し合いが始まる。
その横では、「水弾(ウォーターバレット)!」の撃ち合いをミカのおかげで有利に進めるエミは、西の水門の方へとリアを追い立てる。
「リナ!負けんじゃないわよ!」
離れる前にエミはリナに喝を入れる。
「私が負けると思うか?」
リナはエミになんでもないことのように返事をする。
「私は剣士として同じ剣士に関しては誰にも負けるつもりはない!」
ジェットを押し込む。
「ふふふ……それじゃまた後でね」
「ああ」
2人は笑みを浮かべ残りのグール2体とそれぞれで対峙する。
「身体強化「Ⅳ」」
「身体強化「Ⅳ」」
前衛のリナと火の勇者「ジェット」が互いに身体強化を発動し、リナはロングソードを上段に構え、ジェットは鞘に刺したままの刀に手を置く。
「身体装甲」
ジェットの隣に立つ盾役兼武道家のヴァッテンは、体に岩を纏う。
「……」
対するミカは、前衛ではなく、後衛のエミに近い立ち位置を取る。
ミカは盾役として後衛に下がることはない。それを知っている3勇者達は、奇策があるのかもしれないと警戒度を上げる。
そしてミカに対する共通認識はとにかく前回の戦闘で見せた、自身に向かってくる敵の攻撃をそのまま空間魔法で相手に返すカウンターを警戒するということ。
後衛では、同じ水属性で同じコンセプト「効率的な魔力で威力の強い魔法」を掲げるエミとリアが、水弾を30発出現させて螺旋回転させて、いつでも発射できるような待機させる。
「……」
しばしの静寂の後(のち)、動き出したのは……
「瞬動」
ロングソードを上段に構えたリナが動く。
グール達は自身達の目を持ってしても捉えるのがギリギリの速度で移動するリナに神経を尖らせる。
「ふ!」
しかし、リナは半分の距離まで移動すると急に動きを止めて姿を現す。
「?」
苛烈な攻撃が来ると警戒していた3勇者達は予想外の動きに少しだけだが戸惑いを見せる。
「入口(エントランス)」
冬の17時頃のような薄暗闇に乗じて、足元を黒くて丸い形の影のようなものがグール達の元へと向かっていく。
「出口(イクジィ)」
同じようなものがもう一つリナの前へと移動していく。
(ごめん……飲み込め!)
影は岩の鎧によって守りを固めた3勇者パーティーの中核を担うヴァッテンの足元で止まり、掃除機に吸い込まれるようにあっという間に飲み込む。
「!」
その速度は驚きの声を上げることもできないほど速い。
「ヴァッテ!」
「あ!」
リナに意識を向けていたジェットとリアは急に姿だけではなく気配まで消えたヴァッテンの現象が理解できず、視線をリナからヴァッテンのいた場所へと動かしてしまう。
(出てきて!)
当のヴァッテンは、リナの前に移動していた影の中からミカの意思に応じて姿を現す。
「??!!」
何かに飲み込まれ瞬間に目を瞑ったヴァッテンは、目を開けると離れた場所にいた赤い髪の女が目の前にいて、少し離れた場所にジェット達がいることに驚く。
(なんで?俺はどうやってここまで移動したんだ?)
状況が掴めず混乱するヴァッテン。大きな隙……
「一閃」
その隙を遠慮することなく使い、日向の一閃を真似た居合に近い上段からの振り下ろしをヴァッテンに放つ。
「が!」
斬ること……ただそれだけに意識を向けたリナの上段からの振り下ろしは、鋼鉄に近い岩の鎧を真っ二つに切り裂き、胸の部分を露出させる。
「水弾(ウォーターバレット)!」
間髪入れずに、エミの水弾がヴァッテンのあらわとなった胸へと飛んでいって貫く。
「瞬動」
リナは高速移動でエミ達の元へと戻り、剣を構える。
「ああある……」
核を貫かれたヴァッテンは、体が崩れていき砂となり、雨により大地の一部として地面へと浸透していく。
「「!」」
ヴァッテンがやられたことに動揺するジェットとリア……
ーー3勇者は、単体でも強いです。でも1番力を発揮する時は誰かと連携する時。なので、分断して各個撃破した方がいいと思います。
ーーなるほど。では、まずは攻防力のバランスが取れていて1番厄介なヴァッテンさんをミカさんとリナさん、エミさんで協力して先に倒して、その後はどちらかの相手と2対1、1対1という形に持っていきましょう。
(ここまでは作戦通り。後は、私が……)
リナは片手で剣を持ちジェット達の方を向いたまま、エミとミカに向かって人差し指を立てる。
そのハンドサインを見た2人は「了解」と返事をする。
「ふぅ……いくぞ!瞬動!」
剣を正面に構えたまま高速でジェットの懐へと入り、中段から放てる最速最短の技、喉(のど)を狙った突きを放つ。
「くぅ……は!」
ジェットはのどに迫る剣先がギリギリ触れるというところで後ろへ3歩分バックステップし回避する。
「は!や!」
リナは続け様に下からの振り上げ、上段からの振り下ろす。
「ぐ!」
下からの振り上げは更にバックステップでかわし、瞬時に懐へ踏み込んで間合いを潰してから振り下ろしてきた上段の攻撃は剣で受ける。
「はぁ!」
「ぐあ!」
交差した剣による力の押し合いが始まる。
その横では、「水弾(ウォーターバレット)!」の撃ち合いをミカのおかげで有利に進めるエミは、西の水門の方へとリアを追い立てる。
「リナ!負けんじゃないわよ!」
離れる前にエミはリナに喝を入れる。
「私が負けると思うか?」
リナはエミになんでもないことのように返事をする。
「私は剣士として同じ剣士に関しては誰にも負けるつもりはない!」
ジェットを押し込む。
「ふふふ……それじゃまた後でね」
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