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対3勇者 ②「リア」
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緑豊かな山や森、多種類の生物が存在し共生した広大な湖「豊かな(アバンダンス)」と聖都「ゼロ」……幸せに満ちていた彼の地は、現在、魔人の手によって地獄へと変えられ、残された命は木と小動物達だけとなっていた。
雄大な自然は懐深く何者をも受け入れる。しかし、そんな自然でさえも魔人に対しついには怒り、久しく降らなかった雨を降らせ、雷がゴロゴロ鳴り響く。
そんな湖の周りでは激しい戦いが繰り広げられていた。北に勇者と魔人、東にリナとグールとなったジェット、そして西側では……
「水弾(ウォーターバレット)!」
「水弾(ウォーターバレット)」
エミとリアによる水の弾丸の撃ち合いが繰り広げられていた。
ダダダダダダ……
互いに自身の前で、ガトリングガンのように球を回転、発射し、減った時点から球を作り、装填する。
「はあ!」
「……」
互いの打ち出した水弾がぶつかり、水しぶきが舞う。
「はあ!は!」
「……っ!」
撃ち合いは互角だったが、発射速度を上げたエミが水魔法の最強の使い手のリアを押す展開へと発展する。
「く!」
リアもなんとか発射速度を上げて対抗するが、僅かにエミが上回り、中間地点でできていた水たまりがリアに近づいていく。
(もう少し……)
水弾のぶつかり合いによる水しぶきがリアの服を濡らす。
「……水壁!」
リアは水の壁によってエミの水弾を防ぐ。
「ち!」
エミは水弾を放ちながら魔力を練る。
「水刃(ウォータースラッシュ)!」
自身の中で魔法効率、燃費が最もよく威力のある三日月の形をした水の刃がリアの上下左右後ろから挟み込むように飛来する。
「……」
しかし、リアは慌てることなく魔力を練り上げ、自身の周りに水を出現させる。
「水獄(ウォータープリズン)」
魔法は形を成し、リアを水の膜が覆う。その膜に水の刃が衝突する。
トプン……
水の刃は水の膜に触れた瞬間に動きを止め、形を崩し、地面に水溜りを作る。
「リア……」
ミカはリアを見つめる。
ーーどう?すごいでしょ!私を覆う水の膜がどんな攻撃でも柔らかく受け止めて、魔法なら水のように溶かしてしまうの!これで私に気兼ねすることなく前衛のサポートに集中できるわよ!
前衛のサポートばかりに行ってしまうミカはいつもリアを守れないことを気にして落ち込んでいた。そんなミカのためにリアが基本の防御魔法「水牢」を元に進化させたほぼオリジナル魔法。
「ミカ……」
思い出がよみがえり、目尻に涙を浮かべるミカに確認するようにエミは名前を呼ぶ。
「……ふぅ」
涙を拭い、目を見開く。
「大丈夫です!」
ミカは力強い眼差しをエミに向ける。
「そう……なら、お願い!」
「はい!」
今までエミの横に立ち、2人の撃ち合いを眺めていたミカはエミの前に立ち盾を構える。
ーー1度発動すると5分は解けないし、ほとんどの操作の意識をこの魔法に持っていかれる。だから、あまり攻撃はできなくなるのが難点なの……
かつてリアが仲間だけに教えてくれた魔法の欠点。
(ごめんね)
ミカは心で謝りながら、盾で水弾を防ぐ。
「ふぅ……」
その後ろでは、エミが魔力を練ることだけに集中する。
(今の私ならできる!)
魔力を練り上げたエミは頭の中で形にする魔法をイメージする。
(蛇のような体、どんな攻撃も防ぐ硬い水色の鱗、背中には空を飛ぶための羽、鋭い牙……)
思い浮かべるのは、神話上の伝説の水神……
「水魔法「水の化神(リヴァイアサン)!」
湖の水が東洋に伝わる細長い体をした半透明の龍へと姿を変える。その全長は有に30mはあり、意志を持ったように空中を飛び、エミの頭上で止まり敵であるリアを見据える。
「!」
口を開き鋭い牙を見せ、喉を震わせるが所詮は水が形を成しただけなので声は出ない。しかし、その眼光からは、水の神たる圧力が伝わり、空気が肌をはす。
「な!」
リアはその存在感に圧倒され思わず攻撃をやめて、本能のままに防御の構えを取る。
「やっと完成した」
エミは笑う。昔好きだった伝記に出てくる世界を守る神様……ずっと自身の奥義として形にしようとしていた魔法……
「いくわよ!」
エミの気合いに、リヴァイアサンも続き声は出ないが、無音の叫びで応える。
「水神魔法!」
リヴァイアサンは大きな口を開く。
ブシュウウウ……
開いた口に水が集まっていく。
「水神の咆哮!」
リヴァイアサンの口から超圧縮された水が放出される。かつてこの世を飲み込もうとする津波を一瞬にして吹き飛ばしたとされる神の一撃……それがリアの胸の核めがけて音を置き去りにし飛んでいく。
「っ…!」
「水獄(ウォータープリズン)」にさらに魔力を込めようと行動を始めたばかりのリアの胸を貫く。
パリィン……
「……」
リアは胸を触る。赤く染まった手、徐々に力が抜けていく感覚、そして、胸に感じる痛み……
「ふふふ」
リアは笑う。グールの時に感じなかった身体の痛み、心の痛みを感じて……そして、ミカを見て
「ありがとう」
その言葉を残して地面に横たわる。
雄大な自然は懐深く何者をも受け入れる。しかし、そんな自然でさえも魔人に対しついには怒り、久しく降らなかった雨を降らせ、雷がゴロゴロ鳴り響く。
そんな湖の周りでは激しい戦いが繰り広げられていた。北に勇者と魔人、東にリナとグールとなったジェット、そして西側では……
「水弾(ウォーターバレット)!」
「水弾(ウォーターバレット)」
エミとリアによる水の弾丸の撃ち合いが繰り広げられていた。
ダダダダダダ……
互いに自身の前で、ガトリングガンのように球を回転、発射し、減った時点から球を作り、装填する。
「はあ!」
「……」
互いの打ち出した水弾がぶつかり、水しぶきが舞う。
「はあ!は!」
「……っ!」
撃ち合いは互角だったが、発射速度を上げたエミが水魔法の最強の使い手のリアを押す展開へと発展する。
「く!」
リアもなんとか発射速度を上げて対抗するが、僅かにエミが上回り、中間地点でできていた水たまりがリアに近づいていく。
(もう少し……)
水弾のぶつかり合いによる水しぶきがリアの服を濡らす。
「……水壁!」
リアは水の壁によってエミの水弾を防ぐ。
「ち!」
エミは水弾を放ちながら魔力を練る。
「水刃(ウォータースラッシュ)!」
自身の中で魔法効率、燃費が最もよく威力のある三日月の形をした水の刃がリアの上下左右後ろから挟み込むように飛来する。
「……」
しかし、リアは慌てることなく魔力を練り上げ、自身の周りに水を出現させる。
「水獄(ウォータープリズン)」
魔法は形を成し、リアを水の膜が覆う。その膜に水の刃が衝突する。
トプン……
水の刃は水の膜に触れた瞬間に動きを止め、形を崩し、地面に水溜りを作る。
「リア……」
ミカはリアを見つめる。
ーーどう?すごいでしょ!私を覆う水の膜がどんな攻撃でも柔らかく受け止めて、魔法なら水のように溶かしてしまうの!これで私に気兼ねすることなく前衛のサポートに集中できるわよ!
前衛のサポートばかりに行ってしまうミカはいつもリアを守れないことを気にして落ち込んでいた。そんなミカのためにリアが基本の防御魔法「水牢」を元に進化させたほぼオリジナル魔法。
「ミカ……」
思い出がよみがえり、目尻に涙を浮かべるミカに確認するようにエミは名前を呼ぶ。
「……ふぅ」
涙を拭い、目を見開く。
「大丈夫です!」
ミカは力強い眼差しをエミに向ける。
「そう……なら、お願い!」
「はい!」
今までエミの横に立ち、2人の撃ち合いを眺めていたミカはエミの前に立ち盾を構える。
ーー1度発動すると5分は解けないし、ほとんどの操作の意識をこの魔法に持っていかれる。だから、あまり攻撃はできなくなるのが難点なの……
かつてリアが仲間だけに教えてくれた魔法の欠点。
(ごめんね)
ミカは心で謝りながら、盾で水弾を防ぐ。
「ふぅ……」
その後ろでは、エミが魔力を練ることだけに集中する。
(今の私ならできる!)
魔力を練り上げたエミは頭の中で形にする魔法をイメージする。
(蛇のような体、どんな攻撃も防ぐ硬い水色の鱗、背中には空を飛ぶための羽、鋭い牙……)
思い浮かべるのは、神話上の伝説の水神……
「水魔法「水の化神(リヴァイアサン)!」
湖の水が東洋に伝わる細長い体をした半透明の龍へと姿を変える。その全長は有に30mはあり、意志を持ったように空中を飛び、エミの頭上で止まり敵であるリアを見据える。
「!」
口を開き鋭い牙を見せ、喉を震わせるが所詮は水が形を成しただけなので声は出ない。しかし、その眼光からは、水の神たる圧力が伝わり、空気が肌をはす。
「な!」
リアはその存在感に圧倒され思わず攻撃をやめて、本能のままに防御の構えを取る。
「やっと完成した」
エミは笑う。昔好きだった伝記に出てくる世界を守る神様……ずっと自身の奥義として形にしようとしていた魔法……
「いくわよ!」
エミの気合いに、リヴァイアサンも続き声は出ないが、無音の叫びで応える。
「水神魔法!」
リヴァイアサンは大きな口を開く。
ブシュウウウ……
開いた口に水が集まっていく。
「水神の咆哮!」
リヴァイアサンの口から超圧縮された水が放出される。かつてこの世を飲み込もうとする津波を一瞬にして吹き飛ばしたとされる神の一撃……それがリアの胸の核めがけて音を置き去りにし飛んでいく。
「っ…!」
「水獄(ウォータープリズン)」にさらに魔力を込めようと行動を始めたばかりのリアの胸を貫く。
パリィン……
「……」
リアは胸を触る。赤く染まった手、徐々に力が抜けていく感覚、そして、胸に感じる痛み……
「ふふふ」
リアは笑う。グールの時に感じなかった身体の痛み、心の痛みを感じて……そして、ミカを見て
「ありがとう」
その言葉を残して地面に横たわる。
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