私の相棒はモテモテです!

凰雅柚月

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出逢い

中学2年生

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斎条千比絽、14歳。

斎条グループの社長の娘で会長の孫になる。
私には祖父、両親、3歳上の兄と5歳下の弟が居る。

優秀な兄と平凡な妹…。
よくある恋愛小説にあるベタな設定だ。
これで王子様のような彼氏が出来たら王道だね。

しかし…そうは問屋が卸さない。
そこまで世間は甘くない。

将来はお見合いして親の勧める人と結婚するしかないのかな?


あっ!誤解しないでね。


両親は政略結婚は断固反対派。
自分たちが自由に恋愛して結婚したからね。
子供たちにも沢山恋愛して欲しいと推奨して来る。
平凡な私が大恋愛何て出来ないって身の程は知っている。


だが…親の欲目か…


父親は私を美少女だと信じて疑わない。
恐らく特殊フィルターの眼鏡をかけて私を見てると思う……


親の欲目って怖いわ~


親だけではない。


兄もまたシスコンかって言うくらい私に甘い。
甘やかし過ぎだと思う…
小さい頃は居心地は良かったけどねただ年頃になれば鬱陶しいだけだ…
可愛いげの無い薄情な妹だよね……

中学校にも沢山男子生徒は居るが兄が怖いのか近寄ってこない。
ロマンス何て生まれようが無い。


因みに兄は卒業時に後輩たちに入れ替わりに入学してくる私に手を出すなと通達している。
先輩思いの後輩たちは律儀にも守っている。

大学までエスカレート式に行ける学校だから学生時代に彼氏が出来ることは無いと諦めている。

人間諦めが肝心だよね。


そんな中でも楽しく中学生活は送ってるの。
彼が表れるまでは……











冬休みに入り彼氏もいない私はクリスマスもお正月も家族で過ごすのは当たり前だった。

クリスマスイブの前日に母と二人で家族のクリスマスプレゼントを買って帰って来るとピアノの音が聞こえた。

あっ、因みにピアノは私と母が弾いてるの。


私と母以外でピアノが弾ける人間はいないはずとピアノ室に入ると兄と兄の友人たちがソファーに座り聞き入っていた。

弾いていたのは見目麗しい男性だ。
あれで金髪碧眼ならば本当に王子様だと思った。
残念ながら黒髪に黒目だった。

惜しい……!


でもピアノはメチャメチャ上手で思わず私も聞き入っていた。
演奏が終わると真っ先に拍手した。

「素敵でした。ベートーベンのテンペストをこんなに優雅に弾ける人がいるなんて…」

「ありがとう。誉めて貰えて嬉しいよ」

優雅な笑みで私に微笑みかけた。
やっぱり王子様だ。
金髪碧眼じゃないけど……
  (↑しつこい?)



でも高等部にこんな見目麗しい王子様何ていたかしら?
いたなら中等部の女生徒が騒がないはずはない?


「兄さん?こちらの方は?」

「ああ、千比絽。コイツは先週始めに編入してきた華村渉だよ。
華村、妹の千比絽だ。
中等部の2年生だ。」

「初めまして、華村渉です。
イギリスから帰国したばかりで日本は久し振りなんだ。ヨロシク」

「千比絽です。宜しくお願いします」

「東吾の妹って…あのの?」

「……どんな噂かは存じませんが斎条東吾の妹の千比絽です」


「千比絽、悪いけどここに皆の分のお茶を持ってきてくれないか?
何か食べるものも…」

「お兄さま?妹をコキ使うのですか?クリスマスプレゼントは豪華にお願いします」

「美少女と評判の女の子に淹れて貰った方がコイツらも喜ぶだろ。
頼むよ」

「チィちゃん、頼むよ!」

「解りました。さっき、ママがケーキを沢山買ってきたから出してきます。」

キッチンに行き冷蔵庫からケーキの箱を取りだしトレーにお皿とフォークを乗せる。
お茶は紅茶でいいかな。

お湯を沸かしティーポットを温めている間に茶葉の準備をしていると華村さんが入ってきた。

「何か手伝うよ。一人じゃ大変だろ」

「ありがとうございます。
でも、ワゴンに乗せるから大丈夫ですよ?」

「じゃあ、紅茶でも淹れるよ。本場イギリスに居たからちょっと煩いよ?」

「では、お願いします」


慣れた手付きで人数分の茶葉をティーポットに入れて湯を注ぐ。

紅茶の匂いがフワッと香る。


「さぁ、持っていこうか。ピアノ室に着いた頃には飲みごろになってるはず…
あれ?千比絽ちゃんの分のカップとケーキは?」

「お兄さま達の集まりに私ごときがご一緒させてもらえませんわ」

「俺は一緒にいてほしいな。
参加して?」

華村さんはニッコリとロイヤルスマイルを私に向けた。
あぁ、やっぱり王子様だと思った。
    金髪碧眼じゃないけど…
       (↑シツコイって……)



その後ピアノ室で一緒にお茶を頂いた。
何故か華村さんは始終私の隣に居た。
常にロイヤルスマイルで微笑みかけていた。


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