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出逢い
中学2年生 4
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元旦─────
私とママは予約してある美容室で髪をセットして貰った。
美容室が終わり自宅に帰り着付けをしてもらう。
中学三年生になったら着付け教室に通う事になっている。
習い事が少しずつ増えている
小さい頃はピアノ。
ピアノがある程度弾けるようになったら習字や茶道にや華道と体力作りにスイミング。
料理や家事は小学生になってから教えてもらっていた。
女の子だからどんなお家に嫁いでも遣っていけるようにという配慮。
ビバ!!セレブ!!
これだけ出来れば30歳になるまでには嫁に行けるだろう。
万が一貰い手が無かったら……
兄さんと尚吾に一生涯面倒みてもらおう。
ビバ!!他力本願!!
着付けが終わり姿見で最終チェック!
パパも尚吾もリビングにて私たちの支度が終わるのを待っていた。
「お待たせ~!あれ?兄さんは?」
「千比絽達が美容室に行ってる間に出掛けていった。
夕方には祖父さんとこに顔を出すって言ってたよ」
「男の子も高校生にも成れば家族の行事よりも友達や彼女を優先的になってしまうのね。
でも顔を出すって言っているなら大丈夫ね。
それじゃあ行きましょう」
四人でお祖父様のお家に向かった。
元旦くらいは自宅にいたいが明日と明後日は半端なく挨拶に人が来る。
家族総出でお出迎えをするから元旦しかお祖父様の時間が空いていない。
流石大企業の会長だね。
巷では遣り手の経営者と恐れられているが私たち孫には優しい祖父だ。
祖父宅には既に伯父様一家が揃っていた。
伯父様は会社は一切継がずに大学で教授をしている。
伯母様や従兄弟も大学で研究やら何やらしているインテリ一家。
一斉に集まり挨拶をして回るとお年玉を貰い持ち寄ったお節料理を食べ大人達はお屠蘇を飲んで和気藹々とした時間を過ごしていた。
夕方近くに兄さんが華村さんを連れて祖父宅に来た。
華村さんがパパやママ、お祖父様達に折り入って話があると……。
応接室に華村さんを通して祖父、祖母、パパ、ママ、兄さん……
そして何故か私まで同席するようにと言われた。
全員が揃うと華村さんは立ち上がり挨拶をした。
「お忙しい中お集まり頂きありがとうございます。
初めまして、僕は名前は華村渉と申します
斎条東吾君のクラスメイトです」
「初めまして東吾の祖父、斎条厚之助です。
それで東吾のクラスメイトの君が東吾の両親だけでなく私たちにも話したい事とは一体どんな話しかね?」
「はい。僕は先日千比絽さんに交際を申込みました。
でも…僕の気持ちを信じて頂け無かったのか東吾君を通じて断られました。
僕が嫌いならば諦めがつきますが理由が僕が千比絽さんに同情して交際を申し込んだと思われていたのがショックでした。
同情だけで交際を申し込むほど僕は愚かではないと…
僕を信じて頂く為にご家族の皆さまの前で改めて千比絽さんに交際を申込みたいと思い参上しました。
無礼は重々承知してます。
ただ、影でこそこそもしたくありません。
斎条千比絽さん、僕とお付き合いしてください」
華村さんは一気に話をすると立ち上がり私の方を向いて頭を下げた。
この事に祖父を始め呆気に取られてしまい応接室がシーんとなった。
当の私は目の前の出来事に思考は停止してみっともないが口を開けポカーンとしていた。
その静寂を破ったのは祖父だった。
「中々、将来が楽しみな青年だ。
時代が時代なら千比絽の気持ちを無視してでも嫁がせても良いが…
私は自分の息子達にも無理強いした事はない。
幸い千比絽の父親が会社を継ぐと言ってくれたが長男は大学教授になっている。
あとは千比絽と十分に話して君の気持ちを伝えなさい。
私たちは失礼するよ」
そう言って祖父母、両親、兄さんまで応接室を出ていった。
残されたのは私と華村さんだけ……
逃げ場は無い……
どぉ~しよぉ~~!!!
俯いてどうやって逃げるか考えて居ると華村さんが私の前に跪き手を握りしめた。
「いきなりゴメンね。
東吾は言ってた。
妹は自分に余り自信が持てないでいる。
だから…ちょっと強引に話をしないと信じて貰えないからって…
だから…ご家族の前で宣言した。
千比絽ちゃんへの気持ちは同情じゃない。
本当に君が好きなんだ。
信じて欲しい」
私を見つめる瞳に嘘は無い…
自分を卑下する事で言い訳していたんだ。
私みたいな平凡な女の子が王子様に愛される訳がないと…
「……信じて…も…良いの?」
「信じて。僕は千比絽ちゃんが好きだよ」
「私も…華村さんが……好きです。
よろしくお願いします…」
いつの間にか涙が溢れて頬を伝っていた。
華村さんの指が優しく涙を拭ってくれた。
斎条千比絽 14歳。
生まれて初めて彼氏が出来ました。
初めての彼氏は見目麗しい王子様です。
でも…この日から苦難の道も始まりました。
私とママは予約してある美容室で髪をセットして貰った。
美容室が終わり自宅に帰り着付けをしてもらう。
中学三年生になったら着付け教室に通う事になっている。
習い事が少しずつ増えている
小さい頃はピアノ。
ピアノがある程度弾けるようになったら習字や茶道にや華道と体力作りにスイミング。
料理や家事は小学生になってから教えてもらっていた。
女の子だからどんなお家に嫁いでも遣っていけるようにという配慮。
ビバ!!セレブ!!
これだけ出来れば30歳になるまでには嫁に行けるだろう。
万が一貰い手が無かったら……
兄さんと尚吾に一生涯面倒みてもらおう。
ビバ!!他力本願!!
着付けが終わり姿見で最終チェック!
パパも尚吾もリビングにて私たちの支度が終わるのを待っていた。
「お待たせ~!あれ?兄さんは?」
「千比絽達が美容室に行ってる間に出掛けていった。
夕方には祖父さんとこに顔を出すって言ってたよ」
「男の子も高校生にも成れば家族の行事よりも友達や彼女を優先的になってしまうのね。
でも顔を出すって言っているなら大丈夫ね。
それじゃあ行きましょう」
四人でお祖父様のお家に向かった。
元旦くらいは自宅にいたいが明日と明後日は半端なく挨拶に人が来る。
家族総出でお出迎えをするから元旦しかお祖父様の時間が空いていない。
流石大企業の会長だね。
巷では遣り手の経営者と恐れられているが私たち孫には優しい祖父だ。
祖父宅には既に伯父様一家が揃っていた。
伯父様は会社は一切継がずに大学で教授をしている。
伯母様や従兄弟も大学で研究やら何やらしているインテリ一家。
一斉に集まり挨拶をして回るとお年玉を貰い持ち寄ったお節料理を食べ大人達はお屠蘇を飲んで和気藹々とした時間を過ごしていた。
夕方近くに兄さんが華村さんを連れて祖父宅に来た。
華村さんがパパやママ、お祖父様達に折り入って話があると……。
応接室に華村さんを通して祖父、祖母、パパ、ママ、兄さん……
そして何故か私まで同席するようにと言われた。
全員が揃うと華村さんは立ち上がり挨拶をした。
「お忙しい中お集まり頂きありがとうございます。
初めまして、僕は名前は華村渉と申します
斎条東吾君のクラスメイトです」
「初めまして東吾の祖父、斎条厚之助です。
それで東吾のクラスメイトの君が東吾の両親だけでなく私たちにも話したい事とは一体どんな話しかね?」
「はい。僕は先日千比絽さんに交際を申込みました。
でも…僕の気持ちを信じて頂け無かったのか東吾君を通じて断られました。
僕が嫌いならば諦めがつきますが理由が僕が千比絽さんに同情して交際を申し込んだと思われていたのがショックでした。
同情だけで交際を申し込むほど僕は愚かではないと…
僕を信じて頂く為にご家族の皆さまの前で改めて千比絽さんに交際を申込みたいと思い参上しました。
無礼は重々承知してます。
ただ、影でこそこそもしたくありません。
斎条千比絽さん、僕とお付き合いしてください」
華村さんは一気に話をすると立ち上がり私の方を向いて頭を下げた。
この事に祖父を始め呆気に取られてしまい応接室がシーんとなった。
当の私は目の前の出来事に思考は停止してみっともないが口を開けポカーンとしていた。
その静寂を破ったのは祖父だった。
「中々、将来が楽しみな青年だ。
時代が時代なら千比絽の気持ちを無視してでも嫁がせても良いが…
私は自分の息子達にも無理強いした事はない。
幸い千比絽の父親が会社を継ぐと言ってくれたが長男は大学教授になっている。
あとは千比絽と十分に話して君の気持ちを伝えなさい。
私たちは失礼するよ」
そう言って祖父母、両親、兄さんまで応接室を出ていった。
残されたのは私と華村さんだけ……
逃げ場は無い……
どぉ~しよぉ~~!!!
俯いてどうやって逃げるか考えて居ると華村さんが私の前に跪き手を握りしめた。
「いきなりゴメンね。
東吾は言ってた。
妹は自分に余り自信が持てないでいる。
だから…ちょっと強引に話をしないと信じて貰えないからって…
だから…ご家族の前で宣言した。
千比絽ちゃんへの気持ちは同情じゃない。
本当に君が好きなんだ。
信じて欲しい」
私を見つめる瞳に嘘は無い…
自分を卑下する事で言い訳していたんだ。
私みたいな平凡な女の子が王子様に愛される訳がないと…
「……信じて…も…良いの?」
「信じて。僕は千比絽ちゃんが好きだよ」
「私も…華村さんが……好きです。
よろしくお願いします…」
いつの間にか涙が溢れて頬を伝っていた。
華村さんの指が優しく涙を拭ってくれた。
斎条千比絽 14歳。
生まれて初めて彼氏が出来ました。
初めての彼氏は見目麗しい王子様です。
でも…この日から苦難の道も始まりました。
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