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第2章 迷宮成長編
第77話 歓楽街そこは人の集まる夜の街
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夕暮れ時の繁華街、その路地裏に俺はやってきた。
路地裏とは思えないほど賑わいをみせている一画、提灯や発光する看板などが辺りを照らしだし行き交う人々が足を止めている場所。
「お前何してんの?」
甘い声で通行人に声をかけている女性に逆に声をかけた。
「どうですかお兄さん、ってご主人様じゃないっすか」
「で、何してんだお前」
「見てのとおり客引きっす。ご主人様もいかがっすか?」
ピカピカと光る看板の前で客引きをしている女性。その女性から渡されたチラシ・・・・・・・サキュバス風コスの美女がもてなす甘美な世界。
60分 1セット ドリンク付き 銅貨50枚ぽっきり。
(※指名・延長その他別料金)
場内指名 銅貨10枚
本指名 銅貨30枚
ガールズドリンク 銅貨10枚~
フード料金 銅貨10枚~
ボトル料金 銅貨50枚~
・・・・・キャバクラかよ。しかもぼったくり店だよね。
悪質なぼったくり店へと客引きしている女性。
それはTシャツ、短パンのギャル風淫魔。この街に本来居るはずのない魔物。いや俺の配下となったディアドラの眷属だから居ても問題はないのだが・・・何んで堂々と客引きしてんだよ。
サキュバス風コスって、いやあんた本物じゃん。そんなんでいいの?
しかもこの店の店名、アイリーンのお屋敷・・・・黒幕はやっぱりアイツか。
客引き淫魔と受付にいた黒服淫魔を無視して店内へと入っていった。
モダンな雰囲気なエントランスを過ぎると、間接照明やスタンドライトがお洒落な空間を作り上げ、上質なソファーにはドレスを着た女性が座り、その女性たちを侍らす男たちで賑わっていた。
その中でもひときわ目立つ存在、セクシードレスに身を包んだ淫魔の嬢王がそこにいた。何してんだよお前。
「ダーリン帰ってたのね。お帰りなさい♡」
ディアドラは店内に乗り込んできた俺に気付き、慌てて接客していたおっさんを部下に任せると、俺をVIPルームらしき豪華な個室へと引っ張ってきた。
「俺の留守を任せていたはずだが、これはどういうことだ?」
「ダーリンに喜んでもらおうと思って♡・・・ダメだったかしら・・・ダーリンの街づくり、私もお手伝いしたいな♡」
ソファーに座る俺に甘えるようにもたれかかるディアドラ。香水のいい香りと淫靡な眼差し、胸元の開いたドレスから見える谷間・・・・しかし、そんな色仕掛けに騙される俺ではない。
騙されはしないのだ・・・・・
「ダメ・・・・ではないが、プレジールの塔を留守にして遊んでんじゃねえよ」
「だってぇ暇なんだもん♡ あんっ♡ これでもちゃんと迷宮主のお仕事してるわよ。昨日も魔属領から偵察しにきた魔物撃退したし、まあ撃退したのはダーリンのゴーレムだけどね。それよりも何か飲む?」
「俺からぼったくるつもりじゃないだろな」
「うふふふふ♡ そんなことするはずないじゃない。ぼったくるのはごくごく一部、悪質な商売している奴にしかしないわよ」
「悪質な奴からはぼったくるんだ・・・・」
「そうよ。一般人には快楽を与え甘美な世界へと誘うだけ、だけど中には悪いことをする輩もいる。そいつらからは容赦なく巻き上げるだけ巻き上げる。何も問題ないでしょう・・・はぁ はぁ♡」
「・・・・まあいいか、でもほどほどにな」
「やったあ♡ 実はこのお店以外にもお店オープンする予定なの」
「ちなみにどんなお店?」
「ここの姉妹店でカウンターの中で女の子がドリンクを作っておしゃべりする店と、女の子が男性と一緒にお風呂に入り体を洗うお店よ」
「ガールズバーとソープじゃねえか!」
「ダーリンの街も活気づき、淫魔の私たちも楽しめ、何といってもDPが沢山入るわよ。それにここで働きたいって女の子も多いんだから、雇用も生まれて良いこと尽くしじゃない・・・・そこもっとぉ♡」
「淫魔だけじゃないんだ・・・発情期に入った獣人とか需要があるのかもな。でも無理強いだけは絶対するなよ」
「それくらい分かってるわよ。休みと高収入を約束するわ」
俺が街を留守にした二日間で、ブルストの街に出現したピンク店。しかしこのピンク店が集まり、世界随一のピンク街へと発展していくとは思いもよらなかった。
俺は断じて誘惑になんか屈していないよ。いないったらいないのだ。
スッキリしたことだし怒られないうちに帰ろうとしたところ、俺の耳に聞き覚えのある声が聞こえてきた。この声は俺の嫁、エロ狐ことステラさんの声だ。
しかもこの声のトーン、なんか言い争ってる?
「いい加減にしてください!」
「フハハハハハ。そんなに照れるな。高貴なる我に惚れたか? 仕方がない奴だなぁ。ここではなんだ、宿を取ってあるからそこで可愛がってあげよう」
「はあ? キモイんですけど! しつこいと燃やすわよ」
どうやら人の嫁をしつこくナンパしている野郎がいるみたいだ。
ステラさんはその容姿と実力で冒険者の間で人気となっているのは知っている。この街の住人はステラさんの実力と俺の恋人、今は妻になっていることを知っているのでチヤホヤするだけでナンパをしたりしない。ナンパをするのは街の外部からやってきた人間だけだ。その人間も軽くあしらって終わりである。
こいつのようなしつこい人間は後で後悔することになるのがオチである。
ステラさんはエロ可愛い。狐の耳もおっぱいも素晴らしい美女だ。モフモフの二股しっぽはモフると最高に気持ちいい。そんな彼女に見惚れるのは仕方がない。だがナンパはもちろんホテルに連れ込もうとするなど問題外だ。
「おい貴様! 人の嫁さんに手を出そうとはいい度胸だな」
「ああ? 何だ貴様は? 気安く声をかけるな、庶民は引っ込んでろ!」
「ヤマト様。こいつしつこいんです!」
ステラさんとナンパ男の間に割って入った。しかし・・・こいつ・・・何というかキモいんですけど。男のくせに色白な顔、化粧までして・・・身なりと整った顔だちは良いのだが、どうにも気持ちが悪い。
「俺はこのステラの旦那で、この街の領主である宮代だ。見たところいいとこのお坊ちゃんらしいが痛い目をみるまえに消え失せろ」
「ふん。領主だと? 笑わせるな。こんなちっぽけな田舎領主風情が、この貴族である俺様にたてつくな。だがお前の妻とやらは気に入った。女を差し出せばお前の無礼な態度も許してやろうではないか」
何言ってんだこいつ? 頭可笑しいんじゃないか。
貴族ということは東の国『エストニア帝国』の人間か。
名前:ケッセル・テイラー・ギャラクシアン
性別:♂
種族:人間族
年齢:28歳
クラス:ペテン師
LV:12
HP:480/480
MP:238/260
SP:198/240
STR:18 D VIT:18 E AGI:14 E
DEX:16 D INT:12 E LUK:8 E
スキル:魅了LV1 偽装LV1 剣術LV1
エストニア帝国 オーランド領ギャラクシアン家4男
何こいつ・・・クソ雑魚じゃん。しかもペテン師って・・・貴族なのは間違いないが、ぷぷぷペテン師・・・ペテン師って何・・笑える。
「何が可笑しい! それより早くその女をよこせ。今なら不敬罪には問わないでいてやるからありがたいと思え」
「お前こそ、ぶっ飛ばされたくなかったらとっとと失せろ」
「無礼者!」
俺の言葉に反応を示したのは、貴族の馬鹿息子とその従者たちだった。
従者である騎士たちは腰の剣に手をかけて、威圧してくるが相手が悪かったな。
「貴様、このお方をどなたと心得る。このお方はオーランド領主ギャラクシアン男爵家の御曹司様であらせられるぞ。図が高い!」
「オーランド領の男爵家? どこだよそれ? あのなぁ言っとくがここは岐阜、魔王信長様が納める国だ。他国の貴族様がこの地で問題を起こして良いのか? 俺は一応この辺り3郡を治める領主だ。男爵家がどの程度か知らんが国際問題になり、争いに発展しても俺は知らんぞ」
「何? 貴様が3郡を治める領主だと? 嘘をつくな!」
「嘘じゃないさ。ほれ印綬と証紋もある」
「ヤマト様? いつからそんな地位に?」
「ああ、一昨日信長様から任命されたばかりだけどな。印綬も本物だしこの俺に喧嘩を売るということは、この国に喧嘩を売るということになるんだよ」
「くっ・・・・」
「ケッセル様ここは不味いです。一旦引きさがりましょう」
「仕方がない。ここは手を引いてやろう」
すごすごと去って行く一団「覚えていやがれ」と捨て台詞を吐いて去る姿は滑稽としか言いようがない。
しかし敵国の人間、貴族様がこの街にいるのだ。みすみす逃すのももったいない。なので小型のチェイサーをペテン師の男に付けた。
発信機と盗聴器の機能を持つ追跡者、これで悪いことをしてもすぐにばれるだろうし、何か情報を聞き取れるかも知れない。
「くそう。こんな田舎の領主のくせに偉そうにしやがって、この俺様が引き下がるなどと屈辱を・・・許せん。断じて許せん!」
「まあまあ。そんな嫌なことは忘れて飲みましょう」
「ああ、いい酒もっと持ってこい!」
その後、ある貴族の一団がとある店で飲み食いして、有り金全部巻き上げられ自国に逃げ帰ったのは別のお話。
「ヤマト様。領主就任おめでとうございます」
我が家ではちょっとした祝賀会が開かれていた。
アルデリアちゃんがいないため、そう凝った料理はないがシルエラやカエデさんが腕を奮って料理を作ってくれた。
「それでね。その御神体、御珍宝様凄かったんだから! その御珍宝様を撫でると子宝に恵まれるらしいから、ぜひ皆様にも見てもらいたいわ」
嫁たちは御神体の話で盛り上がっている。好きだねえ君たちも・・・
特にミスティの食い付きには鬼気迫るものがある。よほど自分も子供が欲しいのだろう・・・・まあ今はお見上げの御珍宝様を模った人形焼きを頬張っている。
こらこら、そっちのエロ狐。そんな風にチョコバナナを口にするな。ほらすぐにクルミちゃんが真似する。なんて教育上悪い狐だ。
そして話はシルエラの左手に輝く指輪に移っていった。
心配しなくても嫁さん全員分の指輪は発注してあるから少し待ってくれ。こらそんなに抱きつくな。人の頭の上に胸を乗せるな。
まったく皆浮かれ過ぎだよ。しかしこの賑やかな雰囲気。我が家に帰ってきたと実感する。たった二泊しただけなのに懐かしく思えてしまう。残念なのはこの場にラッセリアと生徒たち3人が居ないことだろう。
全員が揃ったらまたこうして祝いたいものである。
路地裏とは思えないほど賑わいをみせている一画、提灯や発光する看板などが辺りを照らしだし行き交う人々が足を止めている場所。
「お前何してんの?」
甘い声で通行人に声をかけている女性に逆に声をかけた。
「どうですかお兄さん、ってご主人様じゃないっすか」
「で、何してんだお前」
「見てのとおり客引きっす。ご主人様もいかがっすか?」
ピカピカと光る看板の前で客引きをしている女性。その女性から渡されたチラシ・・・・・・・サキュバス風コスの美女がもてなす甘美な世界。
60分 1セット ドリンク付き 銅貨50枚ぽっきり。
(※指名・延長その他別料金)
場内指名 銅貨10枚
本指名 銅貨30枚
ガールズドリンク 銅貨10枚~
フード料金 銅貨10枚~
ボトル料金 銅貨50枚~
・・・・・キャバクラかよ。しかもぼったくり店だよね。
悪質なぼったくり店へと客引きしている女性。
それはTシャツ、短パンのギャル風淫魔。この街に本来居るはずのない魔物。いや俺の配下となったディアドラの眷属だから居ても問題はないのだが・・・何んで堂々と客引きしてんだよ。
サキュバス風コスって、いやあんた本物じゃん。そんなんでいいの?
しかもこの店の店名、アイリーンのお屋敷・・・・黒幕はやっぱりアイツか。
客引き淫魔と受付にいた黒服淫魔を無視して店内へと入っていった。
モダンな雰囲気なエントランスを過ぎると、間接照明やスタンドライトがお洒落な空間を作り上げ、上質なソファーにはドレスを着た女性が座り、その女性たちを侍らす男たちで賑わっていた。
その中でもひときわ目立つ存在、セクシードレスに身を包んだ淫魔の嬢王がそこにいた。何してんだよお前。
「ダーリン帰ってたのね。お帰りなさい♡」
ディアドラは店内に乗り込んできた俺に気付き、慌てて接客していたおっさんを部下に任せると、俺をVIPルームらしき豪華な個室へと引っ張ってきた。
「俺の留守を任せていたはずだが、これはどういうことだ?」
「ダーリンに喜んでもらおうと思って♡・・・ダメだったかしら・・・ダーリンの街づくり、私もお手伝いしたいな♡」
ソファーに座る俺に甘えるようにもたれかかるディアドラ。香水のいい香りと淫靡な眼差し、胸元の開いたドレスから見える谷間・・・・しかし、そんな色仕掛けに騙される俺ではない。
騙されはしないのだ・・・・・
「ダメ・・・・ではないが、プレジールの塔を留守にして遊んでんじゃねえよ」
「だってぇ暇なんだもん♡ あんっ♡ これでもちゃんと迷宮主のお仕事してるわよ。昨日も魔属領から偵察しにきた魔物撃退したし、まあ撃退したのはダーリンのゴーレムだけどね。それよりも何か飲む?」
「俺からぼったくるつもりじゃないだろな」
「うふふふふ♡ そんなことするはずないじゃない。ぼったくるのはごくごく一部、悪質な商売している奴にしかしないわよ」
「悪質な奴からはぼったくるんだ・・・・」
「そうよ。一般人には快楽を与え甘美な世界へと誘うだけ、だけど中には悪いことをする輩もいる。そいつらからは容赦なく巻き上げるだけ巻き上げる。何も問題ないでしょう・・・はぁ はぁ♡」
「・・・・まあいいか、でもほどほどにな」
「やったあ♡ 実はこのお店以外にもお店オープンする予定なの」
「ちなみにどんなお店?」
「ここの姉妹店でカウンターの中で女の子がドリンクを作っておしゃべりする店と、女の子が男性と一緒にお風呂に入り体を洗うお店よ」
「ガールズバーとソープじゃねえか!」
「ダーリンの街も活気づき、淫魔の私たちも楽しめ、何といってもDPが沢山入るわよ。それにここで働きたいって女の子も多いんだから、雇用も生まれて良いこと尽くしじゃない・・・・そこもっとぉ♡」
「淫魔だけじゃないんだ・・・発情期に入った獣人とか需要があるのかもな。でも無理強いだけは絶対するなよ」
「それくらい分かってるわよ。休みと高収入を約束するわ」
俺が街を留守にした二日間で、ブルストの街に出現したピンク店。しかしこのピンク店が集まり、世界随一のピンク街へと発展していくとは思いもよらなかった。
俺は断じて誘惑になんか屈していないよ。いないったらいないのだ。
スッキリしたことだし怒られないうちに帰ろうとしたところ、俺の耳に聞き覚えのある声が聞こえてきた。この声は俺の嫁、エロ狐ことステラさんの声だ。
しかもこの声のトーン、なんか言い争ってる?
「いい加減にしてください!」
「フハハハハハ。そんなに照れるな。高貴なる我に惚れたか? 仕方がない奴だなぁ。ここではなんだ、宿を取ってあるからそこで可愛がってあげよう」
「はあ? キモイんですけど! しつこいと燃やすわよ」
どうやら人の嫁をしつこくナンパしている野郎がいるみたいだ。
ステラさんはその容姿と実力で冒険者の間で人気となっているのは知っている。この街の住人はステラさんの実力と俺の恋人、今は妻になっていることを知っているのでチヤホヤするだけでナンパをしたりしない。ナンパをするのは街の外部からやってきた人間だけだ。その人間も軽くあしらって終わりである。
こいつのようなしつこい人間は後で後悔することになるのがオチである。
ステラさんはエロ可愛い。狐の耳もおっぱいも素晴らしい美女だ。モフモフの二股しっぽはモフると最高に気持ちいい。そんな彼女に見惚れるのは仕方がない。だがナンパはもちろんホテルに連れ込もうとするなど問題外だ。
「おい貴様! 人の嫁さんに手を出そうとはいい度胸だな」
「ああ? 何だ貴様は? 気安く声をかけるな、庶民は引っ込んでろ!」
「ヤマト様。こいつしつこいんです!」
ステラさんとナンパ男の間に割って入った。しかし・・・こいつ・・・何というかキモいんですけど。男のくせに色白な顔、化粧までして・・・身なりと整った顔だちは良いのだが、どうにも気持ちが悪い。
「俺はこのステラの旦那で、この街の領主である宮代だ。見たところいいとこのお坊ちゃんらしいが痛い目をみるまえに消え失せろ」
「ふん。領主だと? 笑わせるな。こんなちっぽけな田舎領主風情が、この貴族である俺様にたてつくな。だがお前の妻とやらは気に入った。女を差し出せばお前の無礼な態度も許してやろうではないか」
何言ってんだこいつ? 頭可笑しいんじゃないか。
貴族ということは東の国『エストニア帝国』の人間か。
名前:ケッセル・テイラー・ギャラクシアン
性別:♂
種族:人間族
年齢:28歳
クラス:ペテン師
LV:12
HP:480/480
MP:238/260
SP:198/240
STR:18 D VIT:18 E AGI:14 E
DEX:16 D INT:12 E LUK:8 E
スキル:魅了LV1 偽装LV1 剣術LV1
エストニア帝国 オーランド領ギャラクシアン家4男
何こいつ・・・クソ雑魚じゃん。しかもペテン師って・・・貴族なのは間違いないが、ぷぷぷペテン師・・・ペテン師って何・・笑える。
「何が可笑しい! それより早くその女をよこせ。今なら不敬罪には問わないでいてやるからありがたいと思え」
「お前こそ、ぶっ飛ばされたくなかったらとっとと失せろ」
「無礼者!」
俺の言葉に反応を示したのは、貴族の馬鹿息子とその従者たちだった。
従者である騎士たちは腰の剣に手をかけて、威圧してくるが相手が悪かったな。
「貴様、このお方をどなたと心得る。このお方はオーランド領主ギャラクシアン男爵家の御曹司様であらせられるぞ。図が高い!」
「オーランド領の男爵家? どこだよそれ? あのなぁ言っとくがここは岐阜、魔王信長様が納める国だ。他国の貴族様がこの地で問題を起こして良いのか? 俺は一応この辺り3郡を治める領主だ。男爵家がどの程度か知らんが国際問題になり、争いに発展しても俺は知らんぞ」
「何? 貴様が3郡を治める領主だと? 嘘をつくな!」
「嘘じゃないさ。ほれ印綬と証紋もある」
「ヤマト様? いつからそんな地位に?」
「ああ、一昨日信長様から任命されたばかりだけどな。印綬も本物だしこの俺に喧嘩を売るということは、この国に喧嘩を売るということになるんだよ」
「くっ・・・・」
「ケッセル様ここは不味いです。一旦引きさがりましょう」
「仕方がない。ここは手を引いてやろう」
すごすごと去って行く一団「覚えていやがれ」と捨て台詞を吐いて去る姿は滑稽としか言いようがない。
しかし敵国の人間、貴族様がこの街にいるのだ。みすみす逃すのももったいない。なので小型のチェイサーをペテン師の男に付けた。
発信機と盗聴器の機能を持つ追跡者、これで悪いことをしてもすぐにばれるだろうし、何か情報を聞き取れるかも知れない。
「くそう。こんな田舎の領主のくせに偉そうにしやがって、この俺様が引き下がるなどと屈辱を・・・許せん。断じて許せん!」
「まあまあ。そんな嫌なことは忘れて飲みましょう」
「ああ、いい酒もっと持ってこい!」
その後、ある貴族の一団がとある店で飲み食いして、有り金全部巻き上げられ自国に逃げ帰ったのは別のお話。
「ヤマト様。領主就任おめでとうございます」
我が家ではちょっとした祝賀会が開かれていた。
アルデリアちゃんがいないため、そう凝った料理はないがシルエラやカエデさんが腕を奮って料理を作ってくれた。
「それでね。その御神体、御珍宝様凄かったんだから! その御珍宝様を撫でると子宝に恵まれるらしいから、ぜひ皆様にも見てもらいたいわ」
嫁たちは御神体の話で盛り上がっている。好きだねえ君たちも・・・
特にミスティの食い付きには鬼気迫るものがある。よほど自分も子供が欲しいのだろう・・・・まあ今はお見上げの御珍宝様を模った人形焼きを頬張っている。
こらこら、そっちのエロ狐。そんな風にチョコバナナを口にするな。ほらすぐにクルミちゃんが真似する。なんて教育上悪い狐だ。
そして話はシルエラの左手に輝く指輪に移っていった。
心配しなくても嫁さん全員分の指輪は発注してあるから少し待ってくれ。こらそんなに抱きつくな。人の頭の上に胸を乗せるな。
まったく皆浮かれ過ぎだよ。しかしこの賑やかな雰囲気。我が家に帰ってきたと実感する。たった二泊しただけなのに懐かしく思えてしまう。残念なのはこの場にラッセリアと生徒たち3人が居ないことだろう。
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