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第2章 迷宮成長編

第96話 巨大輸送艦艇 ②

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 怖! 闇夜に浮かぶ顔と手のひら、ちょっと待って・・・ ここは3階でもちろんバルコニーもない。それなのにどうして窓の外に人影が映る?

 有翼人種や飛行魔法の使える者なら可能かも知れないが、ここは領主館だぞ。防衛用のゴーレムは何をしている? それとも心霊現象か? 
 俺も腰の動きを止め、窓の様子を見守っていると・・・んんん?

 見覚えのある丸い顔、ちょっとタレ目にケモミミだよねアレ?
 そう考えると納得した。
 その正体は心霊現象でも霊体系の魔物でもなく、寝所に忍び込もうとしたポン子こと摩耶ちゃんだったのだ。

 魔力で強化された窓や壁はちょっとやそっとでは破壊できない。
 やろうと思えばできるだろうが、もしそんなことをすれば怒られるのは分かりきっているのでそんなことはしないだろう。
 せいぜい窓ガラスを叩いて嫌がらせをするくらいが関の山なのだ。

 ドンドンドン 必死に窓を叩いてアピールする摩耶ちゃん。
 時々下の様子をうかがっていることからリュネールさんたちに追われていると推測される。このままではまた捕まり簀巻きにされ一晩過ごすことになるだろう。
 案の定、リュネールさんの思念で動く魔法の盾が摩耶ちゃんを吹っ飛ばしていった。どうやらリュネールさんにとっても良い練習相手のようだ。

「アルデリアちゃん。カーテンを閉めて」
「・・・はい。今のって摩耶さんですよね?」
「そうだね。毎度のことながらよくやるよ」
「あはははは。でもヤマト様は摩耶さんも受け入れるんですよね? 良いんですかこのままで? ちょっと摩耶さんに申し訳なくて・・・・」
「アルデリアちゃんは優しいね。明日にはちゃんと話すからさ、それよりも今夜はふたりと愛し合いたいから」

 俺はそう言って繋がったまま中断したのラッセリアの腰を抱くと、本格的に腰を叩き付け始めた。

「ふぁああぁ♡ 凄い♡ ああっ♡ ダメっ! それ以上はダメぇぇぇ!」

 俺はシルエラが好きだ。だが同時にラッセリアとアルデリアちゃんも好きだ。
 最低だと思うが今は目の前の彼女に対する強烈な独占欲と支配欲がうねりを挙げる。俺はそんな自身の欲望の全てを彼女にぶつけ、そしてラッセリアもまた俺の欲望を全てをその身に受け止めた。

「ああぁぁ♡ ヤマトくうぅ・・ん♡」
 彼女の膣内を俺の精液で蹂躙していくと、身体を震わせながら幸せそうな微笑みを浮かべ、膣内をギュウギュウに締め付け俺から精を搾り取っていく。

「くお・・・ラッセリア・・・」
 ドクンドクンと脈打つ肉棒。全てをラッセリアの膣内に吐き出し終えると愛おしい彼女にキスをした。

「ヤマト君の精液でお腹いっぱいになっちゃた。今度安土に帰ったら両親にヤマト君紹介しないとね」
「ああ、そうだな・・・皆との約束だしな・・・・」

 煮えたぎる欲望を一気に引かせるほど強烈な一言・・・そう・・そんな約束したんだよな・・・・安土城下には彼女たちの両親が居て既に結婚したことは話がいっているが、直接会ったことはまだないのだ。
 反対されることはないらしいが緊張するものは仕方がない。
 なかったことにはできず、先送りしても良いことはない。

「私の両親はしがない食堂やってますから、玉の輿だって喜んでましたよ」
「アルデリアちゃん・・・・」
「それよりも♡ 続きしましょう♡ 私ももっとエッチしたいです♡」

「アルデリア子どもは寝る時間だぞ!」
「残念でした。コーヒー飲んで元気いっぱいですから、先生こそゆっくり休んでいて良いですよ。ヤマト様は私のこの胸としっぽがお気に入りなんですから」
「くっ! しっぽはずるいぞアルデリア。なら早く済ませろ」


 彼女たちにせがまれ何度も唇を重ね、中出しを繰り返した。
 ふたりが満足し終えた頃には愛液と精液でドロドロになっていた。

 
 そして翌朝、最近の恒例となった木に吊るされそれでも平然と寝ている摩耶ちゃんを起こしにきた。

「おい、ポン子起きろ!」
「ふにゃ? もう朝?」
「まったく毎晩よくやるよ。お前の根性に免じてお前の部屋を用意してやる。今夜からこの家で泊まっていいぞ」
「へ!? じゃあ、もう婚約者として認めてくれるの?」
「ああ、そういうことだ」
「やったあぁぁ! お爺様摩耶はやりましたよ。ヤマト様の寵愛を勝ち取りました。摩耶の勝利です!」
「気がはええよ。あくまで婚約者になっただけでそれ以上でもそれ以下でもない」
「じゃあ寵愛を得るにはどうしたらいいの?」
「それはだな・・・やっぱり身体を重ねてだな・・・・」

「ふえっ!? 身体を重ねてって・・? もしかして・・・もしかすると?」
「そう、俺とエッチするってこった」
「やっぱりいいぃぃぃ!!」
「なんだ? 嫌なのか? 寝所に忍び込もうとしてた割に怖気づいたのか?」
「ち、ち、違うわよ! そんな訳ないじゃないか。ああ嬉しいな」

 あきらかに動揺している摩耶ちゃん。面白いので揶揄ってみることにした。

「ふ~んほんとかなぁ? そんなに嬉しいならこの場でヤっても良いよな」
「ちょっとこの場って・・・アタシ縛られてるんですけど?」
「そうだね。束縛プレイも新鮮で楽しいそうだじゃない?」
「ぜ、全然楽しくないよ! お願い! 謝るから初めてはもっと・・こうロマンチックなところでしたいなって」
「ぷっ! ポン子がロマンチックだってどの口から出た言葉かな?」
「わ、笑うなぁぁ! アタシだって純情な乙女なんだから夢ぐらい見たって」
「ひひひっ・・乙女だって・・・」

「そこまでです!」
 笑う俺にストップをかけてきたのはシルエラとラッセリアだった。

「先生から話を聞きました。摩耶さんもヤマトさんの冗談を真に受けないでください。今降ろしますから暴れないでくださいね」
「シルエラさん・・・・」
「勘違いしないでくださいね。あくまで婚約者として認めただけですから、増長しないでください。それに当たり前ですがまだエッチなことは禁止です」
「ええっ!」

 俺が驚きの声を上げるとシルエラがギロッと俺を睨んできた。

「何かご不満でも? 摩耶さんはあくまでも婚約者。それにいいとこのご令嬢です。婚約者と言えども節度は守ってください。良いですね!」
「は、ハイ!」
「それにヤマト様は摩耶さんの前に待っている人もいることをお忘れなく」
「へ!? それはどういうこと?」
「それはご自分の胸に聞いてみてください」

 待っている人? ミスティやリュネールさんたちは順番待ちこそあれど日替わりでエッチしている。それに対して彼女たちも納得してるみたいだし、彼女たち自身が決めたことだ。
 それ以外だとメイドや愛人枠のディアドラやメティスだが、それはシルエラが良しとせず反対しているはず・・・だとすると麻由里ちゃん? それともラスティさん? んんん違うな・・・紗弓様や瑞希ちゃんも違うだろうし・・・・やっぱりシルエラの近くにいる人物・・それに思い当たるのはカエデさんだよな?

 カエデさんはクルミちゃんの母親でシングルマザーだ。
 この街を作ってすぐ移住してくれて色々お世話になり、今では領主館で働く我が家のお母さん的存在なのだ。彼女からは以前よりアプローチを受けてはいたものの気まずさから逃げていたのだ。
 シルエラからも認められた存在であり、俺も気になる女性のひとりであると同時に彼女もそれを望んでいる。

 つまり摩耶ちゃんの前にキチンとカエデさんとの関係にケジメをつけろということに他ならないのだろう。

「分かったよ。シルエラもそれで良いんだな?」
「ええ、その後どうするかはおふたりに任せるわ」

 俺が頷くとにっこり微笑んで摩耶ちゃんを連れて建物に入っていった。
 まさかシルエラからそんなことを言われるとは思わなかった・・・彼女は俺のハーレムを拡大することには否定的だったのに・・・そんな彼女から勧められるとはな・・・女心はよくわからん。


 朝食もシルエラがあんなこと言うからカエデさんのことが気になって仕方がなかった。そのカエデさんもクルミちゃんの面倒を見ながら俺と目が合うと恥ずかしそうにするも微笑んでくれた。
 ヤバいこれはヤバい。これが未亡人の魅力、大人の魅力なのか?

 そんな時だった食堂の扉が開かれた。

「おっはよー。今日も来ちゃった。いいよね。ハイこれ新鮮な魚だよ」
 朝から元気いっぱいな瑞希ちゃんと紗弓様たちだった。

「おはよう。歓迎するよ。魚も催促したみたいで悪いね」
「ううん。漁師のおじさんもヤマトさんに感謝して朝一の魚を持ってけっていっぱいくれたんだよ」
「そっか今度あったらお礼言わないとな」

 
 朝食を食べ終えコーヒーを飲みまったりとした時間を過ごすと仕事の時間だ。
 昨日に引き続き巨大輸送艦艇の建造予定なのである。
 基本となる設備は組んであるので後は細部なのだが、流石にデカすぎて俺の手に余る。主要部以外の部屋など内装工事は他の人に任せてしまおう。
 
 ということで街に居る錬金術師やドワーフ技師たち総出での造船工事が始まった。その中にはミレイナちゃん姉妹や麻由里ちゃんも含まれている。

「麻由里ちゃんも今日はよろしくね」
「はい♡ ヤマト様直々にお声かけてくれて感激です。私頑張りますから今度デートしてくださいね」
「ああ良いよ。そのときを楽しみにしてるよ」
「わ~い。麻由里頑張っちゃうもんね」
 
 微笑ましい麻由里ちゃんを応援しながら、俺は人には任せられない部分を作成していく。魔力転換炉の起動用の術式と各部の動作術式を連結させ制御するシステム、レーダーや通信、武器管制システムなどの戦術情報処理システム、操艦を行う艦橋作りをメインに行う予定だった。
 ある程度のシステムさえ組めば艦の起動ぐらいはできる。完成はまだ先だが試験飛行くらいはやっておきたいものである。


 ふぃ~ 疲れた。少し休憩するかな。
 そう思った時に魔導スマホの着信が鳴った。

「ハイもしもし」
 電話の相手はシルエラだった。
 根を詰めて仕事をしても良くないので適度に休憩しなさいとのことで、ちょうど休憩に入ろうかというタイミングだったことを伝えると、同じく休憩に入るカエデさんが食事とコーヒーを届けてくれることになった。

 あからさまなやり口だがまあそういうなのだろう。

 艦内は広いうえに迷いやすい。初めて来たカエデさんではとても俺のいる艦橋まではたどり着けないので迎えに出ることにした。
 脇にバスケットを抱えたカエデさんはすぐに見つけることができた。

「今日はいい天気ですね」
 魔導エレベーターに乗りながらカエデさんに話しかけた。

「そうですね。日差しも強くなって暑かったわ」
 艦内は空調が効いていて快適だが外は暑いのだろう。カエデさんの白い首筋にも汗が滲んで光っている。
 気まずい! 非常に気まずい! シルエラがあんなこと言うから余計に気にしてしまうじゃないか・・・

「さっ、こっちです」
 俺の案内で通された艦橋、そこは辺りを見合わせる高さと崖下に広がるブルストの街並みがあった。
「わあぁぁぁ! 凄い景色・・・ホテルよりも高い場所から眺める光景・・・凄いわねぇ、クルミにも見せてあげたいわ」
「ここは一般人は入れないから特別だよ」
「私はいいの?」
「言ったろ、特別だって」
「そうよね・・・嬉しいわ・・・」

 俺らはそのまま景色を眺めながら、カエデさんの持ってきたサンドイッチとコーヒーを飲みつつ世間話に花を咲かせた。
 がどうしても意識して沈黙してしまう。
 だがその沈黙も嫌な感じではない。
 カエデさんの熱い眼差し、俺も手のひらが少し汗ばんでいる。
 
「ねえ、ヤマト様。私のことどう思ってるの?」
 きたっ! ついにきた。カエデさんからのアピールだ。

「カエデさんはまだ若くて綺麗ですよ。クルミちゃんも良い子だし良い親子だと思ってますよ」
「ありがと。でも私が聞きたいのはそういうのじゃなくて・・・・まあ聞かなくてもここ凄いことになってるわね。嬉しいわ、こんな私をそういう目で見てくれてたんでしょう?」
「カエデさん・・・」

 カエデさんが艶っぽい表情で俺の勃起した股間を擦ってきた。
 こうなれば流れるままエッチするしかない。
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